つれづれ読書日記

SENとLINN、二人で更新中の書評ブログです。小説、漫画、新書などの感想を独断と偏見でつれづれと書いていきます。

打ち切り……?

2008-01-17 20:17:52 | おしゃべり
さて、第938回であります。


扇:相変わらずフリゲ三昧のSENでーす。

鈴:相変わらずサモンナイト2のレベルアップに勤しんでるLINNで~す。

扇:と、ゆーわけで今週のオススメは――。

鈴:第932回とおなじことをするなっ!!
ここはゲーム紹介所ではぬぁいぞ。
さんざんゲームネタはやってるが(爆)

扇:豪腕はりー様『ベルゼブル』です。
これは凄ぇよ、何が凄いってテキスト量が半端ぢゃねぇ!
中世ファンタジー風の世界を舞台に、ちょっとした超能力ぽいものを身に付けた能力者集団『ケアトーカーズ』が、呪われた秘法・クリスタルを巡る事件に挑む、結構ガチなミステリ。
もっとも、単なるミステリでこれだけ文章量多いとダレるんですが、登場人物達の個性と、ノリが良すぎる会話、主人公の少女のヘタレっぷりで強引に最終ステージまで一気に読ませてくれます。
フリゲアドベンチャーは二十作近くやったけど、今のとここれが一番面白かったかな。

鈴:アドベンチャー嫌いだからなぁ、私は。
しかも長い、って余計にきつい。
……う~む、けっこうRPG系だと長く……つか、レベル上げに血道を上げていても気にはならんのに、アドベンチャーってだけでなんか拒否反応出んなぁ。
前にネタにした「鴉の断音符」くらい短ければ、まだやる気にはならんでもない……つか、ゲームネタはええっちゅうねんっっ!!!

扇:あー、『鴉の断音符』読んだんだっけ?
あれが面白かったなら、同じ方が書いた『聖剣グランセイバー』もオススメだぞ。
何がオススメって、三分で読み終わる。(笑)

鈴:まだ読んでないな。
しかし、その「聖剣グランセイバー」だが……ホントにその3行書く間に読み終わったわ。
本気で読むのが早い人間だと、3分。readmeにあるとおり「カップラーメンのお供」だな、まぢで。

扇:って、もう読んだんかい。(爆)
ま、実際、あの長さだとそのぐらいだろう。
とりあえず、世界で最も短い英雄譚なのは間違いないな、うむ。

鈴:……なんか否定したい気がするんだが……まぁ、すると延々と続いてしまいそうだから次に行くか。


『振り返れば目録』


扇:というわけで、今週のフリ黙ですが、「2006年6月」の記事を振り返ってみたいと思います。

鈴:黙るフリってのは単に黙ってるだけじゃないのか?(笑)
……さておき、最初は○の作品からだな。
小池真理子の「水無月の墓」があるが……あえてこっちにしよう。
白き狩人(著者:渡辺淳一)かな。
男性作家が描く恋愛ものだったが、男性作家にしては読める作品だった、ってのが意外だったなぁ。
どうしてもこの手のどろどろ系は女性のほうがうまいと思ってるから、これっぽっちも期待してなかったぶん、印象的ではあった。

扇:えーと……すまん、記憶にないわその記事。(爆)
特に絶賛してた記憶がないんだが……どっちかと言えば、『水無月の墓』の方が評価高くなかった?
一方、俺の方は――やべぇ、○が『ニーベルングの指輪』と『コンピューターの熱い罠』の二つしかねぇ。(爆)
いつもなら迷わず岡嶋二人を選ぶとこだが、この二つを比べるとニーベルングの指輪かね。
原作の歌劇を知らない方でも、通してストーリーが解るようになってるし、絵もそこそこ綺麗なのでオススメの漫画だ。

鈴:うむ、評価そのものは「水無月の墓」のほうがよいが、久々の男性作家のヒットってことで印象に残ってるってとこだなぁ。
しかし……、たったふたつか……。
しかも見てみると、ほとんど×になってんなぁ。よっぽどこの月はハズレ月だったと言うことか。
こっちはけっこう○なのが多いんだよなぁ。まぁ、いま読み返してみると、○じゃなくて△だったな、ってのはけっこうあるが。

扇:ここらへんの評価は、今だとそこそこ変わってるだろうなぁ。
もっとも――×はいつまで経っても×のまんまだがね。(毒)
で、その×はどれを選ぶのかね。俺は多すぎて困ってるが。(爆)

鈴:まったく否定できんな……。
さて、×かぁ……「天使の事典 KNOW YOUR ANGELS バビロニアから現代まで」か「ダンボールハウスガール」……このどっちかだが……う~む、「天使の事典~」は単に節操なしってのがいまいち気に入らんかったところが大きいから、やはりダンボールハウスガールだな。
つか、「駄作」って思いっきり書いてるわ(爆)

扇:お前さんの評価見る限り、確かに駄作って感じだな。
主人公が最初に転落するとこだけは同情の余地があるんだが、後が悪すぎる。
で、こっちの×か……ふふふ……多すぎて悩むなぁ……はっはっはっはっ。
冒険の国』、『からくりからくさ』、『ミステリアス学園』、どれもこれも腐りまくってて、けなしだしたらキリがないのですが――やっぱ、クロノス・ジョウンターの伝説が群を抜いてステキです、もちろん黒い意味で。
いや~、自分で作った箱庭の中で酔いまくれる作家って、本当っに痛いですね。(毒毒)

鈴:「クロノス・ジョウンターの伝説」……いわゆるカジシンだな。
それにしても、ホンットに毒やなぁ。記事読んでも毒だし(笑)
しかし、このひとの作品は私も1冊読んだが、赤デカ文字見るだけでなんか笑ってまうな。
まぁ、こっちの場合、箱庭で酔ってるわけじゃなくて創造主として出張っててかなり痛かったんだが(笑)

扇:カジシンは……二人で別々に致命傷を負ったな、希有な話だ。
創造主が出張ってどーのこーのってのは悪酔いの最たるもんだから、お前の方が痛そうだが。
ちなみに、上に挙げた『ミステリアス学園』も似たよーなところがある……かなり死ねた。
いつもならここでさらに毒を吐くとこなんだが、言いたいことは記事で言っちゃってるので、次のコーナーに移るかねぇ。

鈴:そうね。
あんまり毒吐きまくるのもなんだし、今週の一冊に移るか。


『今週の一冊』


扇:というわけで今週の一冊は、『DEAD SPACE』(作者:SUEZEN)です。
密閉された空間での仁義なき殺し合いを描く、とっても御子様にオススメなバイオレンス巨編です。

鈴:バイオレンスのどこがいったいお子様向けなんだっっ!!!
ったく、素直にタイトル言ったと思ったら、思いっきり内容を歪曲しおって。
まぁ、タイトル見ると、そう見えんこともないが。
だがまぁ、とりあえず、ストーリー紹介やりなおしっ!(久々)

扇:えー……ストーリー紹介なんですが、以前、私が記事にしてるのでそちらを参照して下さい。
敢えて付け加えるとしたら、この作品、確実に18禁です、色んな意味で。(笑)

鈴:……ほんとうに18禁だなぁ。
だいたい初手から○○だし、章がいろいろと変わっても時代が時代だとは言え、○○とか、○○とか、いろいろとやばすぎて伏せ字にするしかないってネタが転がりまくってるからなぁ。
だが、それにしても、このSUEZENさんは、絵もけっこう独特だし、カラー絵なんかけっこう……どころか、色遣いはかなり好みだったので、好きだったんだけど、まさかこんな話を描けるなんて思いもしなかったな。

扇:マリンカラーの頃から読んでるけど、話作るの上手いね。
絵専門の人が漫画に戦場を移すと大抵こけるんだが、この方は例外。
まー、絵に関しては……破裏拳ポリマー描いてた人とは思えねぇよな。
いや、優しい感じの絵とキリッとした絵、どっちも描けてしかも上手いんだけどね。

鈴:そうねぇ。
あの独特のデフォルメキャラの絵と、ふつうにシリアスな感じの絵、両方ともふつうにうまいからなぁ。
だいたい、このマンガだとその両方が遺憾なく発揮されてるとは思うがね。
そもそも、あの標本の絵と主人公の紅絹ちゃんの絵なんか、かなりギャップがあるように見えるもんなぁ。
まぁ、それくらい描き分けがきっちり出来てるってことなんだろうが。
……絵心なんざぁ、1ミリたりともない人間にとっちゃぁ、羨ましいかぎりだがな(爆)

扇:猟奇シーンとギャグシーンの絵は、かなり違うよね。
それでも同じ人の絵だって解るのは凄いけどさ。
って、絵の話が続きそうなんで軌道修正するが、ストーリーはどうかね?
エ×グ×全開でヒロインがぶっ飛んだ性格という素晴らしい話だと私は思っているのだが。(笑)

鈴:素晴らしいかどうかは別としてだな……。
ただ、言うとおり、エ○グ○で、けっこうやう゛ぁいネタとか扱ってる割には、けっこうネタ的にも時代の関係で納得できる話があったり、グ○ってる割には、絵柄のこともあって、あっさりと読めたりと意外だったねぇ。
表紙絵なんかはけっこうシリアスな感じで、タイトルとも相俟ってなかなかシリアスなものを想像してしまいそうだが、オチをギャグですませて笑わせてくれたりと、アニメーター出身にしては、作り方はうまいよな。

扇:そう、どっからどう読んでもヤヴァイネタばっかり扱ってるんだが、物語的に破綻してないどころか、むしろ自然な感じなんだよねぇ。
現代幽霊譚、座敷童の謎、女郎の恋、神隠しの暗部、さとりの話等々、純粋なホラーから民俗学ミステリーまで、日本らしいちょっと怖い物語が目白押しなので、どれが一番好きかと聞かれるとかなり悩むとこなんだが、個人的にはやっぱ神隠しかね。
つーか……冗談になってないからな、色んな意味で。

鈴:まぁ、確かに冗談にはなってないよなぁ、この話。
このひとの絵のおかげってのはかなりでかい。
とは言え、そういうグ○系が苦手な人間でも、最初の1話2話はさておき、デフォルメキャラの絵柄は明るいし、オチもけっこう明るい感じで終わってるし、女郎の恋あたりなんか、実際は重いんだが、そういった暗さを感じさせないところがある。
私はこの手のグ○系の話は、はっきり言って大嫌いなんだが、これはふつうに読めたな。

扇:あー、お前さんがグ×嫌いだってのはよく知ってるよ、だから勧めたんだ。(笑)
でも実際、グ×の間に上手いことギャグを挟んで暗さを押さえてあるのはミソだな。じゃないと暗いだけの話になる。
もっとも、ギャグの大半はエ×ネタだったりするから、御子様の手の届かない所に置かないと駄目な漫画なのは変わりないけどね。

鈴:だったらススめんなよっ!!
まぁでも、エ○グ○とは言え、わりかし、まともなマンガだったし、ホラーっぽいところもありながらも、夜中に読んでも別に怖いとも思わない絵柄だったし、これは意外に私みたいにそういうのが苦手な人間でも読める作品ではあろう。
確かに、「お子様の手の届かないところに置いてください」って注意書きだけは必要だとは思うがな(笑)

扇:というわけで、LINN君のオススメも頂いたことですし、スプラッタ、ホラー、サスペンス、エ×が嫌いな方、是否読んで苦手意識を払拭して下さい。
綺麗な絵柄と絶妙なギャグで、年齢制限だけ取っ払ってしまえば、どなたにでもオススメできる隠れた傑作です……ハッハッハッハッ。
つーかマジな話、マイナーで埋もれさせておくには惜しい作品なので、興味を持たれた方は必死で古本屋を探してみて下さい。
ちなみに二巻は余程出回ってないのか、アマゾンでプレミア付いてたりします。(笑)
では、二週連続で手放しの賛辞を送りつつ、さよーならー

鈴:払拭ってなぁ……。
まぁでも、苦手な人間も読める作品というところはウソではないので、SUEZENの絵柄が好きで、でもエ○グ○だからなぁ、ってひとでも十分OKです。
つーか、元アニメーターという絵を描くことが仕事、ってひとの作品にしては、まぁアラはあるものの、十分読ませてくれる作品でしょう。
つか、アニメーターでこれだけ描ければ、その辺の青年マンガの新人よりはかなりレベル高。
と言うわけで、苦手ジャンルながらけっこう褒めてんなぁ、と思いつつも、今週の木曜劇場……じゃぁなかったな。
カテゴリ「おしゃべり」の時間は終了でございます。
ではでは、この辺で、再見~♪


to be continued……