遂にやってきました!
2013年、今、最も千葉で(フリークさんの間で)話題になっている驚愕の新店「ゴルジ」です!
悪麺友らんちばさんが、一番乗りでかけつけたものすごいお店です。その凄さは、是非らんちばさんの記事で!
http://blog.livedoor.jp/lanciba/archives/52012429.html
この記事を読んで、まずは「すげーーーー!!!」と心の中で叫んでしまいました。とんでもない場所にあるお店で、僕ら千葉秘境系マニア(?!)にはたまらない新店なんです。さすがはらんちばさん
千葉のラーメンブロガーとしても、これは行かねばならぬ!
というわけで、かけつけた次第であります♪
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とにかく凄い場所にあります。らんちばさんが言うように、本当に住所と地図が一致しないんです。地図にない場所。地図にないラーメン店。たまらないでしょ?!?!
このエリアの主要道路から離れ、行けど行けど、お店にはたどりつきません。「本当にこんな場所にラーメン店があるのか?」と、徐々に不安になります。アリランラーメンもとんでもない秘境にありますが、そのレベルです。どっちが秘境か、なんて言えません。どちらも凄いです。。。
で、ようやくたどり着きました。
ゴルジは、人里離れた場所にあります。が、それには理由があります。
このお店は、そもそもパンク町田さんという動物研究家の方が運営するUltimate Animal Cityに隣接したお店で、この方のプロデュースによって生まれたお店なんです。このUltimate Animal Cityは、あらゆる動物を各地域の動物園に送ることを目的とした施設で、その性質上、こういう場所に設置する必要があります。
なので、この場所にある理由というのは、「話題集め」ではないし、ひねくれて出店したわけでもないのです。あくまでもパンク町田さんの運営する施設に隣接したラーメン店、という位置づけなのです。
このパンク町田さん、偶然お会いすることができたのですが、既にとても著名な方だったのです。
ウィキペディアの「パンク町田さん」
http://ultimateanimalcity.info/sidec/about.php
パンクというくらいですから、元パンクロッカーの方かと思いきや、全くそうではありませんでした。メディアの人が町田さんと最初に会った時、彼の髪型が「モヒカン」だったので、そういうネームになったそうです。
が、彼がモヒカンにしていた理由は別にありました。その理由は、彼がいわゆる「未開民族(原住民族)」に強い関心を示し、その文化様式を真似てモヒカンヘアースタイルにしていたんだそうです。ニューギニアの人々やその暮らし方に強い関心をお持ちでした。
書くと長くなりますが、パンク町田さんとお話させていただき、彼がとても独創的で特別な思想の持ち主だということを知りました。僕の中では、なんとなく「水木しげるさん」が思い浮かんだので、そのことを尋ねると、やはり水木さんのこともお好きでした。また、僕も強い関心のある「ヤノマミ」についてもご存知でした。
なんていうんだろう。何か、強く共感するものがありました。哲学的な人、といえばいいのかな。独特で風変わりな哲学者、思想家、という印象を受けました。しかも、「大学の哲学学者」ではなく、「生きた思想家」といいましょうか。ペスタロッチみたいな人っていうか。いや…
かの有名な畑正憲さん(ムツゴロウさん)に、「ポストムツゴロウ」と命名された方なので、まさに現代のムツゴロウさんと呼んだ方がよいかもしれません。
そんなパンク町田さんは、世代的にもラーメンが大好き。しかも、東京の背脂醤油ラーメンが大好きという方。そんな彼が食べたいラーメンを提供しているのが、この「ゴルジ」ということみたいです。
ちなみに、幾つかのヒントから、このゴルジの店主さん(ゴルジさん)は、我孫子の「てらっちょ」で修業された方だということが分かりました。パンク町田さんが、ゴルジさんを呼び寄せて、開業させた、という感じですかね。ちなみにゴルジさんは、銚子出身の方だとか。。。
http://blog.goo.ne.jp/sehensucht/e/f5e1137833fd4a3b70ba25ab9024b8a9
これらの話と、上のらんちばさんの記事を参考にすると、だいたいどんなラーメンなのかが分かりました。
メニューです。
潔く、ラーメンのメニューは一品のみ。
その他、ミニ丼が二種ありました。
驚くのはここから。
なんと、このお店、「店内」がないんです。お店になっているのは、厨房のみ。食べる場所は、青空の広がる屋外。簡素なアウトドア用テーブルとイスがあるのみ。まさに「青空ラーメン店」なんです。まぁ、屋台的といえば屋台的なんですけどね。移動しない屋台ラーメン店、みたいな感じでした。
でも、厨房内はれっきとしたラーメン店。
いったいどんなラーメンが出てくるのでしょう?!
出てきたラーメンは、まさに「てらっちょ系」といいますか。ワイルドで野獣的なザラザラ濃厚豚骨背脂醤油ラーメンでした。ドロドロはしてません。パンチのあるヘビーな豚骨背脂醤油ラーメンでした。
味わい的には、関西濃厚系。和歌山、徳島、岡山の各ラーメンに通じるこってり豚骨醤油系の趣き(味は違いますが、印象的にそっち系)。まさに、野性味あふれるワイルドなラーメンでした。
秘境系ラーメン、というよりは、秘境で食べる野性的な豚骨背脂醤油ラーメン、という感じでした。「てらっちょ」を知っている人なら、その味のイメージに近い味わいだと思っていただければ、と。てらっちょを知らない人は、ざらざらっとしていて、あまりドロドロとしていない、重みのある豚骨背脂醤油ラーメンだと思っていただければ、と。
この界隈にはなかなかないタイプのラーメンだとは思います。ちなみに、ここで使用している豚は、あの三元豚だそうです。ここのラーメンに使っているのと同じ種の三元豚も、このUltimate Animal Cityで飼育されています(それについてはこの記事の後半を参照!)
迫力たっぷりのラーメンでした。
が、フリーク的には、「どうなんだろう?!」という気持ちにもなりました。素直に言えば、「てらっちょの味を、この場所にもってきた」、という印象が強くあります。「この秘境的な場所にある『ゴルジ』で食べるゴルジのラーメン」という感覚にはなれませんでした。つまりは、オリジナリティーの問題になります。
まだスタートしたばかりの新店ですから、きっとこれから味も改良・アレンジ・進化していくことでしょう。なので、今はラーメンの味そのものについては、あまり言及しなくてもいいかな、とも思います。
「この場所で、この空気感のなかで、ここでしか味わえないラーメン」を創造するための出発点の味、と、今は述べておきたいと思います。
すべての答えは、「未来」にあるように思いました。
話題性は十分にあります。また、過疎化が進むこのエリアの新たなスポットであるUltimate Animal Cityに人が多く集まれば、おのずとこのお店の認知も高まると思います。
今後、ゴルジがどうなっていくのか。それが楽しみです。
こちらが焼豚丼です。
わさびの効いたぴりっとしたチャーシュー飯です。ネギとメンマと焼豚がたっぷり。
ワイルドな男のミニ丼でした。旨い★
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ラーメンを食べ終わった後、このUltimate Animal Cityを見学させて頂きました。しかも、パンク町田さんと共に!
動物園とはまた違った視点で、「動物」について考えることのできる場所でした。動物園で当たり前のようにして見かける動物も、どこかから連れてこられたわけです。
動物園の動物がどうやって、どのようにして、やってくるのか。そのヒントというか、その手がかりというか、それが少しだけ分かる施設になっているように思いました。
僕は、動物園が大好きで、大嫌いです。日常、出会うことのない動物の存在を知る大切な動物園。でも、そこで生きている動物たちにとっては、見世物小屋。動物の存在を知り、人間以外の生き物について学ぶことのできる動物園は、とても大切な場所。でも、当の動物にしてみれば、人間に捕獲され、ずっとその中で生きなければならない場所。だから、大好きだけど、大嫌い。
でも、綺麗事抜きで、僕らは動物を食べて生きている。動物の命の犠牲の上に、僕らの命は成り立っている。だから、良し悪しを問わず、僕らは動物を食べなければならない。もちろんベジタリアンになって、動物の命を食べない生き方というのもある。けれど、それが正しいことなのかはわからない。
パンク町田さんは、かつて「人食い人種」といわれる「ラニ族」と生活をしたことがあるんだそうです。詳しくは触れませんが、きっと町田さんも、「食べること=生きること」については深く考えている方だと思います。「命の食べ方」について興味のある僕と、その部分で何か共鳴したのかもしれません。「食べることの意味とは何か」、と。
そんな町田さんに、最後に三元豚を見せていただきました。
僕は、豚が大好きです。
昔、ドイツに住んでいた時に、小さな牧場で、ずっと豚を見ていました。豚の生き方に強い関心がありました。それを研究テーマや仕事にしようとは思いませんでしたが、豚には、なぜか惹かれる自分がいます。
三元豚と直に触れあうこともできました。
温かくて、毛がごわごわしていて、でも、結構落ち着いていて、穏やかでした。生きている豚に触れられたことは、この上ない貴重な経験でした。
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本当に何もない広い場所にありました。
命とは何か。食とは何か。
色んな事を考えることのできる場所だと思いました。
海が見える人里離れた場所にて。。。