Wind Quest 風の旅

風になり自然や村や街、今や、昔を、不易流行のヒントを求め探訪します。風雅、風土、風韻、風格、風流、風光、風景、風狂・・・

八丁味噌の郷 ・・・豆食のすすめ

2010-11-27 10:24:48 | 愛知・名古屋の地域探索

 秋の日、勤労感謝の気持ちもこめて?岡崎市の「八丁味噌の郷」を訪問してみました。場所は、東海道を岡崎城から西へ八丁(約870m)のところにあります。

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 この「カクキュー八丁味噌」は今からおよそ360年!前、正保二年(1645年)創業といわれる八丁味噌の老舗です。八丁味噌は最近全国的にも、国際的にも注目されている伝統食材で、大豆、塩、水のみから作られた純粋豆味噌です。三河産の大豆、矢作川の豊富できれいな伏流水、吉良、三河湾産の塩、・・・東海道・矢作川の物流やこの地の気候などの立地の好条件が育んできたといわれています。

 色のわりには塩分も味噌の中では少ないそうで、大豆の発酵成分の効果とあいまって伝統的な健康食品・スローフードの横綱ではないでしょうか。また味噌は飢饉の時の救荒食として穀類が不足した状態でも「山野草木と味噌」だけでも、かなり命がつなげられるそうで、(徳川家康なども戦の際の携帯食として持っていったそうで、三河武士の強さの秘密の一つかもしれません。)これから世界の飢えに苦しむ人々を救える可能性があるかもしれませんし、牛肉よりタンパク質が豊富といわれる豆食の推進は、これまた世界の食糧事情の改善に役立つに違いありません。豆食は世界を救う・・・?

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 戦災を免れた味噌蔵・・・窓のリズムと黒と白のコントラストがいいですね。NHKの連ドラ「純情きらり」のロケにも使われたそうです。

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 かつての味噌蔵が史料館になっています。

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 矢作川と岡崎の風景。ほんとか嘘か、日吉丸(幼年の豊臣秀吉)と蜂須賀小六が出会った橋だそうです。

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 味噌桶。この重しの石を積むのがすごい技術だそうで、かなり強い地震にも大丈夫だったそうです。ちなみにこの桶の中には6トンの味噌が仕込まれ、約3トンの石を重しにして二夏二冬じっくり寝かされるそうです。 

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 樽は吉野杉でできていて、一樽作るのに熟練した職人が約三ヶ月かかり、約300万円だそうです。

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 帰りに、三河大豆原料の(塩は今は三河吉良産ではないらしい?)八丁味噌を買って帰りました。

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