白山信仰、隠れ里、マイクロ水力発電
梅雨も明けようかという七月の始め、岐阜県の福井県境に近い石徹白の里を訪ねました。今回は福井県側から九頭竜川、石徹白川をさかのぼって入りました。かなり険しい落石や転落の危険性を感じる山道を走った後、やっとたどりついた里の入り口の道祖神、地蔵菩薩にまずご挨拶です。
この越美国境の山里も冬は近年開発されたスキー場がいくつかあって賑わいますが、この時期は夏のキャンプ客、別荘の避暑客もまだで、わずかに渓流釣りの人たちがまばらに見られました。
里に入るとまさしく山中の別天地、中国の桃源郷、白洲正子ではないですが「隠れ里」の穏やかな様相の里の風景が広がっていました。里の奥には白山信仰の拠点、白山中居神社が鎮座していて、その神気漂う大杉の森に圧倒されました。
杉の巨木の参道の軸線が、川向こうの本殿正面に真っ直ぐ向かっているのには、なにか深い信仰心、自然と人間の永い対話の跡を感じます。
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うーん、白山信仰はすごいですね。この中居神社から約7キロぐらい奥にいとしろ大杉という杉の巨木が生えているのですが、以前一度会いにいっているので今回は失礼しました。
この白山中居神社からの帰り、道の脇の用水路にマイクロ水力発電の実験プラントを発見しました。
この実験プラントは地元の自治会やNPO、大学の研究機関などの協力で設置している様子でした。このような装置がもっと効率を高め、安全に簡易に安価なキッドなどで広く普及して山村の生活に寄与してくれたらいいなと思いました。電力も大量生産、大量消費の弊害が顕著な近年、山村の自立的な暮らしの構築や脱化石燃料などへの波及効果もおおいに期待したいものです。