牧場の日記~競走馬生産者の日々~

競走馬の生産牧場の現状と考察

血漿輸血

2013年05月04日 | 牧場の生活

最近生まれた仔馬のIgGの値が300だった。

これは免疫の移行が十分ではない値だ。

生まれてすぐ初乳を飲んだのだが、お産をする前におっぱいが2日間くらい漏っていたので、

免疫成分がなくなってしまっていたのかもしれない。

今度産む前におっぱいがたくさん漏ってしまう馬の仔はほかの馬からとった初乳を冷凍保存しておいて、それを飲ませたほうがいいと聞いた。

自分の親の初乳でなくても問題ないらしい。

また、ブリックス値を測ると初乳に免疫があるかどうかわかるらしい。

うちには糖度計がないので計ることができないのだが・・。

で、血漿輸血。

親から2リットルくらいの採血をして沈殿させ、血漿成分だけにしてそれを仔馬に輸血する。

2リットルの採血は30分ほど。

それから1リットルくらいの血漿ができて、それを輸血するのに小一時間。

今回は仔馬がとてもおとなしかったので、早かった。

血漿はタンパク成分が多いので、輸血すると仔馬がとても元気になるらしい。

さほど、感じなかったけれど。

これで、免疫がしっかりついてくれたらいいな。