サイババが帰って来るよ

Count down to the Golden age

神さんの友達が欲しいな

2016-07-31 00:00:40 | 日記
神よりも偉大な友はないことを認識しなさい。
人が神の期待に応えることに失敗した時も、神は彼を見捨てません。
それゆえ神は良き友といわれるのです。
神は誰からもいかなる贈り物も求めません。
にもかかわらず、人はそのような良き友をなかなか受け入れないのです。
そうではなく神を良い友人として受け入れる者のみが、神の友情の完璧な意味を理解することが出来るのです。
このような信念こそ真の知識です。14/1/91

ポニョ:最近、そっちのアクアポニックスはどうですか?

ヨシオ:朝方は0度まで冷え込んで来たから、魚に餌をやっていないんや。水温は10度を下回っているし。でも餌を探してウロウロしとるけどな。可哀想やから昨日久しぶりに餌をやったら喜んで食べてたな。

ポニョ:魚には胃が無いんやで。口から直接、腸が繋がっているんや。だから水温に応じて糞になる時間が変わってくるんや。水温が10度を下回ると餌を食べるけれど、糞になるまで3日ぐらいかかるんや。12度ぐらいやったら丸一日ぐらいで消化するみたいやけど。だから10度を下回ると給餌したらあかんで。死んでしまうで。

ヨシオ:そうなんや。でもまだレタスが生えているので、三日に一回ぐらいやってるけれど元気やで。ピラニアみたいにガツガツ食べに来よるで。

ポニョ:レタスやったらええけど。固形のはあかんズラ。温室を建てるって言ってたけれど、まだ建ててないのけ。

ヨシオ:レタスがどんどん出来てるからそんな時間が無いんや。多過ぎて収穫出来ないので、花が咲き種をそこら中にばら撒いて、またいっぱい芽があちこちから出て来てるんや。うれしい悲鳴や。

ポニョ:それでシステムは上手く動いてるの。

ヨシオ:魚のタンクに直接隣の倉庫の屋根から雨水が入るようにしているから、もう100トンもの水が入るタンクから水が溢れそうやな。あと二、三回まとまった雨が降ったら溢れるやろな。

ポニョ:アクアポニックスはバクテリアが命やから、あまり水が増え過ぎてバクテリアの濃度を薄めると野菜の育ちが悪くなるで。

ヨシオ:まだ大丈夫やな。水耕栽培してるセロリや葉っぱ類もしっかり育ってるで。絹さやも大きくなって来たしな。そら豆もどういうわけか育って来たな。今度、ヘチマを植えようと計画してるんや。

ポニョ:ヘチマはおいらのアクアポニックスでも育てたけれど、アクアポニックスとしっかりマッチするぜよ。でもシステムの一番北側の方に東西に並べて種を蒔かないと、日当たりの良い方に蒔いてしまうと、ツタが伸びて来て葉をつけ、他の野菜に日が当たらなくなってしまうぜよ。めちゃ大きくなって壁一面がツタや葉っぱでおおわれてしまうで。でもどうしてヘチマなんか植えるんや。食べられないやろ。

ヨシオ:実を収穫し干してから水の中で洗って種を取り、ヘチマを作るんや。この前お袋の家の中を整理してたらヘチマが出て来て、なんやこんなもん、なんで大事にしまってたんやろか。と思って初めてお風呂で使ったんや。するとそれで体を洗うと、めちゃ体の垢がきれいに取れて、しかも石鹸を使わなくても良いので肌に優しんや。肌もツヤツヤになって、生まれて以来ずっと石鹸で体を洗っていたけれど、それってなんやったんやろ。と思うぐらい感激したんや。

ポニョ:そうそう。化繊タオルに石鹸つけてゴシゴシ皮膚をこすると皮膚の表面が痛んで良くないってどこかで読んだ覚えがあるな。そうなんや。おいらもやってみようかな。ヘチマって長い間保存出来るし、あんたとこみたいに、100平米近くも栽培出来るスペースがあるシステムにはちょうどええかもしれんな。また育ち具合とか聞かせてくれますか。

ヨシオ:ハイなハイな。それと毎日忙しくやってるのは、飛行機の整備なんや。自作飛行機のエンジンのオーバーホールをやっているんや。お袋の介護で長い間飛行機を格納庫の中に入れたままで乗っていないし、この前見に行ったら格納庫がツバメの巣になっていて、翼の下に大きな巣を作っていたな。

ポニョ:それって飛行機をバカにしている行為やぜよ。君は飛ぶ機械なんですか?どうしてここにずっと飛ばずにいるんでしょうか?そうか飛ぶのを忘れちゃったんだ。そうかそうか。ええ?何だって?飛べば君たちより早く飛べるって?信じられない事をほざいているやないの。悔しかったら飛ぶところを見せてみやしゃんせ。ほら、口だけやないの。その大きな翼は見世物ですか、そうですか。それならその立派な見世物の翼の下に巣を作らせてもらおうかな。悔しかったら飛んでみな。とか何とか言われて飛行機も腹立ってるやろな。

ヨシオ:立ってないっちゅうに。それで俺の飛行機はオーストラリア製で起業家が自ら設計し、キットを販売してるんや。車の新車を買うぐらいの値段で新品の飛行機が手に入るので良く売れてるんや。でも最近フライト中にエンジンが停止する報告が相次いでいるので原因を調べたら、空冷式エンジンなので巡行時の温度は240度ぐらいやけれど、上昇中はエンジンが熱くなって、ひどい時には400度ぐらいまで上がるんや。エンジンはアルミ製で膨張率が大きいから、ピストンの溝には入っているリングが熱で溝が狭まり、ピストンリングが溝の中で動けなくなってリングの片方だけが磨耗してギャップが出来てそこからガスが抜けたり、シリンダーヘッドの穴をカムによって上下し吸気や排気をするバルブの穴が、熱による膨張で狭くなりバルブが突然動かなくなってしまうんや。だから普通外気温が高い時には、上昇する時にシリンダーヘッドの温度を注意しながら飛ぶんや。熱くなり過ぎたら上昇を止めて水平飛行をしばらく続けて温度を下げなくてはいけないんやけれど、コントロールエアスペースでは勝手にそんな事を出来ない空域もあるんや。管制塔がいろいろと指示を出すから。

ポニョ:でも飛行中にエンジンが止まるってめちゃ危険が危ないでヤンス。

ヨシオ:良くメカのことが分かっているパイロットが飛べばそんな事は発生しないんやけれど、パイロットのライセンスを取って適当に喜んで飛んでいる人のエンジンは要注意やな。でもピストンの溝を拡げたり、穴の直径を拡大したりしないと定期検査でパスさせないという通達が来たので、早速その作業をやり始めたんや。

ポニョ:素人が出来ないやろそんな事は。余計に危ないやないか。

ヨシオ:一応エンジンをバラバラにする事ぐらいは出来るけどな。あと新しいピストンを六つ買って付け替えたり、シリンダーヘッドは近くの専門家が穴をミクロン単位で大きくする機械を持っているから頼んだりして、そこそこ大変な仕事やけれど、家のすぐ近くに住んでいる友達がレースカーのチューンナップの専門家なんや。それでその友達の農場の倉庫を借りて、オイルだらけになりながら友達と一緒にやってるんや。もうすぐ出来るで。

ポニョ:その友達の倉庫にどうやって飛行機を運ぶんや。

ヨシオ:この辺の農場はどこでも飛行機が降りれるだけの広さがあるんや。だからさっきポニョがエンジンが止まったら危ないと言ってたけれど、滑空比率が良くて、千メートル降下するのに十キロも飛べるからどこでも条件の良い牧場を見つけて緊急着陸出来るからエンジンが止まっても危険じゃないんや。それに普段は長い距離を飛ぶ時は、三千メートル近くの空域を飛んでいるから半径三十キロの範囲で着陸地を選べるから楽勝や。その辺に飛行場はあちこちあるし。

ポニョ:ふーん。なんか日本から見るとどこかの違う星での生活のように思えてしまうぜよ。

ヨシオ:それに飛行機は自動車のような税金が一銭もかからないんや。俺の飛行機は車に入れるガソリンで飛ぶしな。それにリッター十五キロも飛ぶからちょっとした車より燃費がええんや。何と言っても速いし交差点も無いしパトカーもいないしな。スピード違反もし放題や。

ポニョ:それは当たり前ズラ。でもスピードカメラが無いのはええよな。

ヨシオ:格納庫も飛行場に嫁さんと二人で建てたけれど、飛行場に支払う管理費は月に千円ぐらいかな。でもその近所の友達の農場の隣の人が、自分の農場を飛行機の滑走路として使っても良いよと言ってくれたので、そこに格納庫も移そうと計画してるんや。もちろん、人の好意を利用するのは良くないから、時々遊覧飛行に連れて行ってあげると言ったら喜んでくれたんや。もうこの町の十人に一人ぐらいの住人を連れて飛んだな。それにこの辺の人にとっては飛行機は下駄代わりやねん。この前もどこかの公道に着陸したあと、飲み屋の駐車場に飛行機を停め、ビールをたらふく飲んで酔っ払いながら、また公道を使って離陸して牧場に帰って行った人が、その公道を通学路にしている子供の親が危ないと言って、航空局に通告したので、その酔っ払いパイロットは罰金を支払わされていたな。飛行機の罰金って結構高いんやで。

ポニョ:ふーん面白い。オーストラリアらしいアバウトな世界やぜよ。

ヨシオ:それにSTOLといって、短い滑走路で飛べる飛行機もあるんや。風がきついときは10メートルぐらいで飛び立てるんや。
https://m.youtube.com/watch?v=0zDo7hkmCNY
ポニョ:10メートルはすごいよな。
https://m.youtube.com/watch?v=VfAUK_TEgCE
ヨシオ:友達はエンジン整備のついでに、スマホから音楽を聞けるようにしたり、飛行中にインターネットを覗いたり、携帯で話せたりするユニットを付けたらええでと言ってくれたけれど、俺は携帯電話も持ってないし要らないと言ったんやけれど、飛行機を売る時に売りやすいとか、そのユニットは外から交信があれば音楽が自動的に止まったり、同乗者と普通に会話出来るし熱心に勧めてくれたんや。それにネットがあればiPadを操縦席のパネルに付けて、パイロット用のアプリをダウンロードすれば、周りを飛んでいる他の飛行機の位置や高度、それに飛んでいる方向まで分かるし、すべての飛行場の細かい情報もすぐに画面に出て来るので便利なんやて。それに世界中の航空地図もアプリには入っているから地図も要らなくなるんやて。今、オーストラリアでそのアプリを付けていない飛行機は一機も無いで、あなたは浦島太郎や。時代遅れやと言われたので、仕方なしにそのややこしいユニットを付ける細かい電気の配線を始めたんや。 やっと何日もかかって配線図を見ながら、細かいハンダ付けとかして配線が出来たんやけれど、テストをしてみると、パイロットと同乗者との会話が出来ないし、全然上手く動かないのでもう一度すべての配線をテスターでチェックしたり、ハンダ付けの確認やらして、もう頭が痛くなるほどチェックしたけれど、まだきちんと動かないので遂に俺はババさんに文句を言ってしまったんや。『あのねババさん。しょうもない事を頼んで悪いけれど、ちょっとこのユニットを聞けるようにしてくれるけ。これ以上俺には無理や。』と頼んだ瞬間、ユニットが何のトラブルも無く動き始めたんや。俺と友達は喜んでヘッドホンを付けたまま会話をしたり、音楽を聞いたり、無線で他の飛行機と会話をしたりして、「これで大丈夫や。出来た出来た。」と言ってパネルを元のようにしまおうとしてたら、ヘッドホンで音楽を聞いていた友達が「あれ〜また聞こえなくなった。」と言ったんや。そして俺に、「さっきまで上手く聞けてたけれど、さっきは一体どこの配線を修理して動くようになったんや」と聞いたので俺は、「よく分からん。突然動いたんや。」と言ってもう一度いろいろ調べてもさっぱり分からないので、また途方にくれたんや。俺はババさんに、『ババさんよ、なんで上手く動かないんや。一体どこが悪いんや。俺は専門家じゃないのでこれ以上出来ないわ。あんたはずっと一緒に俺といて、俺が配線をやって来たのを見てたやろ。間違っているところをちょっとぐらい教えてくれてもええやないか。』と文句を言うと、ババさんの声がインスピレーションのように聞こえて来てこう言ったんや。『さっきは音が聞こえるようにしてくれと頼んだから、そうしてあげたんや。今回はどこが間違っているか教えて欲しいのか。あのね、最初からそう頼めば教えてやるのに、お前は人にものの頼み方も知らない奴やな。よく見てみ。ヘッドホンの配線が一本間違ってるやないか』と言ったのでシュリンクする材料で覆ってある覆いを剥ぎ取って配線を調べたら、一本の配線のハンダ付けする位置が間違っていたんや。俺はすぐに修理してテストすると、次はしっかり動き始めたのでパネルを元に戻し、配線作業が完成したんやけれど、友達はちょっと不可解な顔をしながら、「あのね。一つどうしても分からないことがあるんや。それはあのヘッドホンの配線が間違っていたら、絶対に音楽とかが聞けないのに、どうしてしばらくの間音楽が聞けたんやろか。不思議でたまらん。」と言ったから俺は「俺にはサイババという目に見えない友達がいて、しばらくの間だけ聞こえるようにしてくれたんや。そのように俺が頼んだんや。」と言ったから「へえ〜そんな友達がいてるんか。便利やな。今度、その友達を自分にも紹介して欲しいな。」と言ってたな。それで友達を俺の家に招待してサイババさんの写真を見せたんや。その後一緒に晩飯を食う前に、俺たち夫婦がガヤトリやフードマントラを唱えてお祈りをし始めたら、お祈りの間じゅう目をつぶって、最後まで手を合わせながら真剣な表情でお祈りを聞いてたな。これであいつも少しは神様の方に向いてくれたら嬉しいけどな。

ポニョ:目を瞑ってお祈りをしていたら、その人が真剣なお祈りかどうかが分かるのか。

ヨシオ:そらそうやろ。目を開けてお祈りをしてるって、心が目を見ている方に行ってしまって神様に集中出来ないやないか。

ポニョ:…そうやろな。という事はあんたはお祈りをしている時に神様にではなくて、友達が目を瞑っているかどうかに集中してたって事になるぜよ。

ヨシオ:……(汗)

あなたは、神との友情を培うべきです。
もし神があなたの友人であれば、全世界をコントロールすることができます。
しかし今日、不運な人々は、神との友情を失いつつあります。
神と友達になるのは容易なことではありません。
しかしあなたは、このことにあらゆる努力を傾注すべきです。
いったん神と友情を培うことができれば、サーダナ(霊性修行)を通じてそれを最大限に活用しなければなりません。
おしゃべりをして時間を無駄 にしてはなりません。23/11/02

https://m.youtube.com/watch?v=KLsLE_WnQhU

クリシュナ物語(33)

2016-07-30 00:00:52 | 日記
ポニョ:前々回前の話で感激したところは、ダルマラージャが地獄に落ちて苦しんでいる者たちの哀れな嘆きを聞くと、ダルマラージャは、自分の天国行きをもたらした功徳のすべてを地獄の住民たちに引き渡すと宣言した事や。ダルマラージャは地獄で彼らと共に留まるなんてめちゃ偉いぜよ 。そして、その偉大な放棄の行為は、地獄で苦しむ者たちのためになったばかりのみならず、ダルマラージャに天国での暮らしの延長と、天国の中でもさらに栄誉ある場所をもたらす事になったんやろ。こういう事はなかなか凡人には出来ないぜよ。

ヨシオ:俺が面白いなって思ったところは、ダルマージャが、地獄の住人達のために功徳を全て譲渡したお陰で、天国での暮らしの延長をもたらしたってとこやな。だって延長という意味は、延長したあと、また生まれ変わるって事やろ。あれだけダルマに従って生きて来たダルマージャでさえも、また生まれ変わらなければいけないって、輪廻の法則って面白いなと思ったんや

ポニョ:そう言えばそうやな。あのダルマの化身のダルマージャでさえ生まれ変わらなければいけないのであれば、普通の人が神さんと融合するってめちゃ難しいんやろな。

ヨシオ:ババはダルマージャについて、彼は物事の先が読めない人で、事が起こってから、あゝあんな事をしなければ良かったな。とか、どうしてそんな事をしてしまったんやろか。とか言っていつまでも後悔ばかりする人やったと言っておられたな。

ポニョ:そうなんや。つまり水の上に書いた字のように、書いても直ぐに消えてしまうような、自分がした行為から、自分を取るような生き方をしなくてはいけないのに、そうではなく、いつまで経っても自分のした行為に執着したり、思い悩んだりして、行為に囚われてしまうタイプの人間やったんやろな。そうか、だからまた生まれ変わらなければいけなかったんか。

ヨシオ:つまりポニョが言いたい事は、全ての行為を神に捧げたらその行為の中に自分がやったというエゴが入り込まないっていう事やろ。

ポニョ:というふうに言ったつもりやったんやけれど。

ヨシオ:でも、ダルマージャってめちゃ責任感が強くて、愛に溢れた人やったんやろな


ポニョ:誰も地獄に落ちた人達に同情して、自分の功徳でさえ彼らに差し出して助けたいと思わないぜよ。

ヨシオ:まあ普通の人間じゃ無理やろな。

ポニョ:天国と地獄の話で思い出したけれど、神様はどちらの住人も飢えないように、食べ物と、食事をする為のスプーンを渡しているんや。でも天国の住人はいつも満足するまで食べる事が出来るんやけれど、地獄の住人はいつもお腹が空いたままなんや。なんでか分かる?

ヨシオ:この話は以前したやないか。神様から与えられたそのスプーンは、とても長くて食べ物をスプーンで取っても長過ぎて自分の口に入れることが出来ないんや。だから地獄の住人はいつも腹が減ったままなんや。でも天国の住人はお互いの口にその長いスプーンで食べ物を入れ合いしてるから、神さんが下さった食べ物を満足するまで食べる事が出来るんや。ポニョやったら美味しそうな物があったら、先ず自分の口に入れようとするから、元地獄の住人やったのかもしれないな。

ポニョ:あのね、そんなおいらの本質を突くようなコメントをしないでくれますか。しっかり当たっていますよ。地獄に住んでいた日々を思い出したぜよ。という事で、今日は婦徳の化身ドラウパティーのお話から始めますね。

クルクシェートラの戦いでは、ビーシュマがカウラヴァ軍の指揮官をしていました。ある日、ドゥルヨーダナとドゥッシャーサナが、ビーシュマの前に立って言いました。

「おお、翁(おきな)よ、近ごろあまり活動的でないご様子ですが、そのせいで、敵はめきめきと力をつけております。もうそろそろ、怠慢は終わりにして、あなたの武勇を示す時ではあるまいか」

ドゥルヨーダナとドゥッシャーサナのこの言い様に、ビーシュマは憤慨して奮い立ち、明日、太陽が沈むまでにパーンダヴァ兄弟を皆殺しにすると宣言しました。五人の夫をもつドラウパディーは、パティヴラター(貞淑な妻)と呼ばれていました。五人の夫とは誰ですか? それらは肉体を持つ者を指しているのではありません。この場合の五人の夫とは、五大元素と五つの生命原理を象徴しています。ドラウパディーは、クリシュナの御足にひれふして、どうかパーンダヴァ兄弟をお守りくださいと願いました。クリシュナは言いました。

「私の命令に従いなさい。私は必ずそなたの夫たちを守る」

「クリシュナよ、あなた以外の誰に従うことなどできるしょう? あなたはわれらのすべてです」

とドラウパディーは言いました。

それは夜でした。その日の戦いは終わっていたので、皆、それぞれのテントで休んでいました。ビーシュマは、とても気が沈んでいました。

「わしは、明日パーンダヴァ兄弟を殺すと誓った。しかし、どうしてわしは、あの高潔で徳高い者たちを、これまでの長い年月この手で育ててきた者たちを殺そうとしているのか? それはカウラヴァ兄弟から得た食事が私の頭(マインド、心)をだめにしたからだ」
そう考えながら、ビーシュマはテントの中を落ち着きなく歩き回っていました。クリシュナはビーシュマの状態を感知していました。クリシュナは、つねに時間と場所と状況に応じた計画を練りました。クリシュナの計画は主の計らいでした。クリシュナはドラウパディーに、ついて来なさいと言いました。

あの時代には電気はありませんでしたから、各テントにはオイルランプが灯っているだけでした。しばらく歩くと、クリシュナはドラウパディーに、足音がうるさいからサンダルを脱ぐようにと言いました。ドラウパディーは黙ってクリシュナの言うことに従いました。クリシュナは、さっとそのサンダルを自分のショールでくるんで持ちました。ビーシュマのテントに着くと、クリシュナはドラウパディーに、急いですぐにビーシュマの御足にひれふすようにと言いました。ドラウパディーはそのとおりにしました。バングルの音が聞こえたので、既婚女性だとわかったビーシュマは、習慣的に、

ディールガ スマンガリ バヴァ」(そなたとそなたの夫が長生きするように)

と言って祝福しました。その祝福の言葉を言ったあとで、それは自分が翌日殺そうと誓った夫たちをもつドラウパディーだったということがわかり、ビーシュマは大変驚きました。そのとき、クリシュナがその場に入ってきました。ビーシュマは、それがクリシュナの企てた主の計らいであったことを察して、クリシュナを褒め称えて言いました。

「おお主よ、あなたのリーラー(神聖遊戯)を評することなど誰にもできません。あなたのリーラーは、三界で最もすばらしく、最も神聖であられます」

クリシュナはビーシュマに、ドラウパディーはきわめて徳が高いので、私が救いに行かなければならなかったのだと言いました。ドラウパディーの偉大さの秘密は何でしょう?

ドラウパディーは
いつも自分の所有しているものに満足していた
いつも夫に従順だった
いつも夫に仕える時間を作っていた
ドラウパディーよりも偉大な女性はいない

(テルグ語の詩)

ジャラーサンダ〔クリシュナによって滅ぼされたカムサ王の義父でマガダ国の王〕の物語は、このことを十分なほど証明しています。戦場で、クリシュナは何度もジャラーサンダをけしかけ、ジャラーサンダが激怒してやって来ると、クリシュナはそのたびに逃げ出しました。それが何度も行われるので、どうしてそのような奇妙な振る舞いをするのかと問われると、クリシュナはこう答えました。

「私が彼を恐がって戦場から逃げ出しているなどと誤解しないように。私には一瞬で彼を殺すことができる。しかし、今は彼を殺すのに相応しい時ではない。何度も怒りを生じさせることで、私は彼の力を失わさせているのだ」

次第に力を失っていったジャラーサンダは、ついには死に直面することとなりました。クリシュナは戦場から逃げ出したことを決して侮辱とは考えていませんでした。なぜなら、クリシュナは主としての自らの計画に沿って行動していたからです。クリシュナは、重要な教訓を教えるために、このような方法で敵に勝つことを選択したのでした。神の計画はすべて、ひたすら人々のためを思ってのものです。神は自分のためには何もしません。神はつねに善いことしかしません。それは一部の人々の目には悪く映るかもしれません。過ちは見方にあるのであって、神の創造するものにあるのではありません。神が何をしようとも、それはつねに、あなたを助けること、あなたの神聖さを引き出すことを意図してのことです。

https://m.youtube.com/watch?v=GcMALwTzdSw

夏休みに頑張るぞ

2016-07-29 00:00:55 | 日記
心を扱う上で正しい方法は、心の活動を良い行いや、良い思いに向け、また神の御名を繰り返し唱えることに心を向けて、有害な対象や、有害な思いや行ないに心を向けないことです。
そうすることにより、何かに没頭するという心の自然な傾向は満たされ、しかも、心が悪事に紛れ込むこともありません。CWSSBp102

ポニョ:はい夏休みがやって来ましたね。

ヨシオ:夏休みって子供たちが一番自由に過ごせて楽しめる休みやな。俺は小学生の頃、夏休みの第一日目は夏休みの宿題の一科目だけを全部し終えて、次の日に残りの科目を俺と同じようにし終えた何人かの友達とお互い答えを見せ合いして、全ての宿題を二日でし終えたな。そのようにすれば夏休みを自由に過ごせるやろ。

ポニョ:おいらと反対やぜよ。おいらは夏休みの宿題が大嫌いでいつまで経っても手を付けたくなかったので、夏休み の最後の日々は地獄やったぜよ。あんたはめちゃ要領がええもんな。さすが商売人の子供や。それでは始めにこの前の質問の答えを発表します。おいらはあんたの答えを聞いて分かったけれど、聞くまで全然分からなかったぜよ。

ヨシオ:このトリックは不思議の国アリスの作者、ルイス キャロルが考えたトリックなんや。シュタイナースクールの子供たちはすぐに解けたで。というのも実際に紙を切っていろんな形を作り、それを並べ替えたら分かるんや。つまりこの問題の答えは、長方形を斜めに横切って出来る大きな三角形から、小さな三角形と台形の面積を引けば0.5になりますね。それが二つですから1です。つまり大きな長方形の斜線は真っ直ぐじゃなく折れ線なのですが角度が小さいので直線に見えるだけなのです。だからシュタイナースクールの子供たちが図形を並べ替えると、車線の部分が一直線じゃないって分かるんや。


ポニョ:これは難しいぜよ。でも先日のマッチ棒を使っての面積を減らして行く問題は面白かったぜよ。おいらは数学や物理、化学などの理科系の科目が大嫌いで、三角関数とか微積分の記号が出て来た途端に頭が拒否反応を起こして眠くなって来るんや。でも、このマッチ棒を使った問題を解いている時は面白かったぜよ。

ヨシオ:数学って本当はとても面白いんや。俺は昨日も言ったけれど、一人でいろんな幾何や代数の問題を解くのが趣味で、中学生の時、夏休みになれば中之島図書館に朝から自習室に並んで入り一日中勉強していたんや。でも俺はその頃、今のように背は高くなかったので、俺には図書館の自習室の机が高過ぎて、目の位置が机がに近すぎ近視になってしまったんや。

ポニョ:それぐらい一生懸命勉強してたんか。

ヨシオ:俺は何でもやれば出来るっていう変な自信を持っていて、中学に入った頃、成績は学年で二番やったんやけれど、授業が退屈で全然勉強しなくなり、中学三年生になった頃の実力試験の成績は、280人中250番まで落ちていて、落ちこぼれの生徒やったんや。でも先生は俺に一目置いてくれていて、毎年学級委員長をやってたな。とにかく学校の授業って退屈やろ。俺は常に何故かを考えるのが好きやから、覚えるだけの授業って興味が無いんや。例えば、世界史の時間に結構ネアンデータル人だとか、ギリシャ時代、ローマ時代だとかに時間を割いて現代史に割く時間って無くなるやろ。俺は先生に俺が知りたいのはどうして人類がずっと戦争をやって殺し合いして来たかを世界史を学ぶ事によって知りたかったのに、あんたの授業を聞いていても全然答えが見つからない。俺はあんたの授業を聞いて時間を無駄にしたって文句を言ったんや。

今、世界の抱える諸問題はより奇怪な姿をとり、より大規模になってきました。
それはもはや個人的な問題でも無く、限られた地域の問題でもありません。
規模は世界的であり、すべての人類に影響を及ぼします。
人間は且つてないほど悪くなりました。
彼らは、現在まで培って来た知性と技術を、残虐な行為につかっています。
人は他の人に苦痛を与えるのを喜んでいます。
歴史の示すところによれば、過去5500年間の間に15000回の戦争が起こりました。
この戦慄すべき災いが終わりを迎えるきざしは、全く見当たりません。
目前に迫る核戦争の脅威は人類全体を滅亡さすだけの威力を持っています。
これら一切の脅威と不安の原因は何でしょうか。
それは、人の内にある獣性がはびこり、克服できていないことが原因です。
この獣性の克服に成功してはじめて、インドの国は平安と歓喜を得ることが出来るのです。VVc10


ポニョ:嫌がられるやろな。そんな生徒は。生意気やから。

ヨシオ:俺の事を先生方は変わった生徒やけれど、真面目に世界の事を考えている生徒やと思っていたようやな。いつも職員室で先生と大きな声で話合いしているのを、他の先生方が聞いて笑って見ていたから。また英語の時間に教科書を読まされている時に、I went Kanda to bought a book with Mr.Brown.という文章があって、Kandaの部分を普通に神田と発音すると、先生がKandaのKaの部分にアクセントを置いて読みなさいと言われたんや。俺は「ここは日本で、日本に来ているブラウンさんを案内している状況やから、神田を普通に俺たちが呼ぶ言い方で読めばええやないか。」と言って逆らったんや。だってそうやろ。俺たちがアメリカに行ってアメリ人にロスアンジェルスを案内してもらっている時は、ロスアンジェルスのロにアクセントを置くけれど、日本ではそうはしないやろ。それと同じように日本に来てる外人にどうして日本の地名を呼ぶ時に、外人の呼び方で俺たちが発音せなあかんねん。外人が俺たちの呼び方で日本の地名を呼ばないといけないのんと違うんか?それとも外人に全部合わさないといけないんか?それって奴隷主義やないか。

ポニョ:アメリカは日本の宗主国やから子供のうちからそのように洗脳してるんやぜよ。今、そのように言われなかったら、おいらも気付かなかったな。知らぬ間に洗脳されていたぜよ。美人コンテストもそうやぜよ。ディズニーの映画が入って来て、アジア人のキャラクターが出て来ると足が短くて目が細く、白人の豪邸で召使いや、洗濯やさんをしてるんや。それで良い人の役をしているのは、必ず白人で美人は、足が長く目が大きくて背が高くて髪の毛は金髪なんや。それで戦後、日本人の美人であるという基準が洗脳されて変わったんや。昔は切れ長の目で、ふくよかな顔立ちであってオードリーヘプバーンやエリザベステーラーのような八頭身ではないんやぜよ。だいたい顔や頭が小さいって事は脳みそが小さいって事になるから賢いわけがないぜよ。

ヨシオ:それはおかしいやろ。そうやったら人間より脳みそが大きい象やイルカの方が賢いって事になるやないか。

ポニョ:そうやな…。でも、日本人のような手足が太くて短いのは醜いというようにディズニー映画や洋画を使っておいら達は洗脳されたんや。バービー人形がその頃大量に出回ったけれど、これも偶然じゃないんやぜよ。

ヨシオ:俺も不思議に思ったな。どうして西洋人のような顔や姿形が美人やと思うんやろうかなって。妹やお袋が西洋人顔なんや。妹はよくモテて、学校から下校する時はどこかの男子生徒にいつも付けられて帰って来たな。それで顔が見えないようにマフラーとかマスクをして学校に通っていたんや。俺は妹がもてることに対して複雑な気持ちやったんや。何で西洋顏やったらモテるんやろかって。だって日本人が昔から持っている美意識が壊されているように感じて寂しかったな。

ポニョ:そうか。いつも常に何でも自分の頭で考えて、疑問に思うっていう生き方は大切なんやろな。日本の教育はわざと天才を作らないように、詰め込み主義教育で、子供達の創造力を奪うように仕組んでいるんや。それであんたは一体何を一人で勉強してたんや?

ヨシオ:毎日のように自分が興味ある本を読んでいたな。相対性理論とか、幾何の問題を解いたり、まあ雑学やな。その頃ベトナム戦争でたくさんベトナム人が子供達やお年寄りも殺されていたから、戦争って何が原因で起こるのかという事にも興味があったな。

ポニョ:おいらも同じ世代やからそういう事にとても興味があったぜよ。でも蛆虫の飼育もやっていたって言ってたな。

ヨシオ:そんな事もやってたな。もっとガキの頃や。でも進路決定する為に親子面接に行き、担任の先生がこの成績では高校に行くのも難しい何て言われたから、お袋が家ではしっかりと勉強しているのにどうして成績に反映されないのか不思議だと言っていたな。それで俺は別に高校なんてどっちでもええと思っていたんやけれど、ちょっと真面目に学校の勉強もしようと思って、夏休みの間、毎日朝から晩まで図書館に通って勉強したんや。それで、夏休み明けの最初の実力試験では、学年で順位が6番まで上がったので担任の先生が驚いていたな。

ポニョ:それは驚くやろ。250番から6番に成績が上がったなんて。

ヨシオ:それで先生が俺にどのようにして夏休みの間に勉強したのか聞いたので、俺は学習計画表を見せたんや。

ポニョ:何やねん?その学習計画表って。

ヨシオ:俺は何でもやる前に、きっちりと計画を立てるのが好きで、大きなグラフ用紙に数学や英語、理科などの教科の一覧表を書いて毎日、どの科目をどれくらい勉強するのか書いて、それをし終えるまで図書館から帰らないって決めていたんや。でも思ったより早く計画を達成出来た日がほとんどやったので、図書館にあるいろんな本を読んで遊んでいたな。先生はその学習計画表を見てとても驚いて、是非その学習計画表をくれないかと頼んだので、俺はこの学習計画表はもう要らないので先生にあげたんや。先生はこの後、毎年のように夏休み前になると、この学習計画表をクラス中に見せて、俺の話をしていたようやな。5つ年下の俺の従兄弟も何年か経って俺と同じ中学に通ったんやけれど、この先生が担任やったんや。この俺の担任やった先生は、五年経ってもまだ俺の話をしていたって言ってた。

ポニョ:あんたは大家族制度で育ったから、たくさんの従兄弟たちと一緒に一つ屋根の下で大きくなったって言ってたな。でも担任の先生はよほど驚いたんやろな。

ヨシオ:俺は、成績が上がったので、これでどこの高校にも行けると思い、また学校の勉強をしなくなり、クラブ活動や英会話、速記などの学校の勉強とは関係の無い勉強を始めたんや。でも成績が落ちて来たので、せっかく買った速記の本は取り上げられてしまったな。残念やった。

ポニョ:普通、受験前ってクラブ活動を止めたりするけれど、それって逆やないか。速記の勉強をやって新聞記者になろうとでも思っていたんか?

ヨシオ:別に。でも速記って面白そうやろ。それに将来役に立ちそうやし。俺は、興味が無い事はやりたくないんや。受験勉強って全然面白くなかったのでもうやりたく無いと思ったけれど、お袋が大学に行った方が良いって言ったので、俺はどこかの大学の付属高校に行けば受験勉強をしなくても良いと思ったんや。それで関西学院大学の付属高校を受験しようと思って、どんな高校か一人で見に行ったんや。とても広いキャンパスで芝生が綺麗で俺はとても気に入ったんや。それで甲東園駅までぶらぶら歩いて帰る途中、生まれて初めて幽体離脱を経験して、その時にお前の行く高校はここではないというメッセージをもらったんや。

ポニョ:幽体離脱って…突然何を言い出すんや。

ヨシオ:この話をすると長くなるから次の機会に回すけれど。

ポニョ:ふーん。面白い。今まで一生懸命、真面目に生きて来たって分かるよな。なんかガラが悪くて喧嘩っ早いあんたのイメージが崩れてきたぜよ。この話の続きが楽しみ、楽しみ。でも学校の話やったのに、だんだんオカルトっぽくなって来たぜよ。話の展開が読めないから面白いな。

心を有害な活動から引き離すためのもう一つの重要な手段は仕事です。
人間は一生懸命働く様に創られており、仕事をしていれば、心は無価値で気儘な想念に没頭する時間がなくなります。
何も仕事がないのであれば、瞑想や御名を唱える、良い書物を読む、善人と交わるなどの霊的努力を続けるべきです。
神に全託する事は難しいと感じる人もいるかもしれませんが、すべての人は時間に全託しています。
そして時間は神なのです。
一日ごとに人の命は縮まっており、私たちはその時間に、自分の一生を託しています。
時間は人間の命を征服します。
そしてその時間は神なのです。
ですから、第一に仕事があり、それから英知、次に愛があります。
仕事そのものが愛、いや神になる時がいつかやってくるでしょう。 CWSSBp102~3

https://m.youtube.com/watch?v=sUmSlXnS3IY


クリシュナ物語(32)

2016-07-28 00:00:03 | 日記
ポニョ:いくら不死身で強敵のドローナを倒すためだとは言え、罪もない象さんを殺すって可哀想や。めちゃ罪作りやぜよ。象の代わりに蚊とかハエとかネズミを殺せばよかったんや。そして「アシュワッターマが殺された、蚊の」と、蚊のところを小さな声で言えば良かったんや。おいらやったら絶対そうするぜよ。

ヨシオ:そんな事をしたら、後世の人達が笑ってしまうやろ。聖なる物語がコメディーになってしまうやないか。

ポニョ:そうかな。それでは今日のエピソードはアルジュナが戦いに臨んで、巨大なカウラヴァ軍の軍勢に立ち向かう為に、シヴァ神から強力な武器をもらいに行く話です。クルクシェートラでは今でもまだ大きな戦争の跡が残っているって聞いた事があるぜよ。

ヨシオ:俺も写真で見たけれど、黒いガラス化したビー玉ぐらいの粒が無数に見つかっているんや。このように物質がガラス化するには途轍もなく七千度ぐらいの高温でないと出来ないんやて。だから核爆弾のような武器が使われたのではないかと言われているんや。

ポニョ:という事は広島が人類史上初めて核爆弾が使われた場所じゃないって事なんやな。ふーん。興味深い指摘やぜよ。というわけでアルジュナは劣勢をひっくり返す為に、どんな武器をシヴァ神から頂いたんでしょうか。物語は続きます。

パンダヴァ一族が森に住んでいたある日ダルマラジャは、邪悪な従兄弟達カウラヴァ一族が森での隠とんの期限が過ぎた後もパンダヴァ一族が平和に暮らすのを許さないのではないのではないかと思うと、不安でいたたまれなくなった。自分たちの領土を返してくれないのではないかと思った。ダルマラジャは戦いになる事を恐れ、そしてビーシュマ、ドロナ、カルナ、アシュワタムら弓の名手がカウラヴァに味方するのではないかと恐れ、パンダヴァ一族が戦いに敗れるのではないかと心配した。アルジュナはその様を見るとダルマラジャに近づき、自分が苦行によって敵を負かす為の武器を神々から得る事を許し、祝福を与えて欲しいと頼んだ。ダルマラジャはアルジュナに向かって、神々の御意にかなうよう苦行に励み恩寵によって戦いに勝つ武器を授かって来るようにと命じた。
アルジュナは最も厳しい苦行を積んだ者でも近づく事の出来ないガンダマダナへ出かけた。そして神々の支配者であるインドラの好意を得る為に苦行を行った。苦行の激しさとアルジュナの粘り強さに天も感嘆しインドラは彼の前に姿を現して行った。

「汝の苦行ぶりは真に見事である。だが汝の念願を果たす為にはシヴァ神の恩寵を得る事が何よりも必要なのである。それが出来たら、私は汝を天国に連れて行き、天にある一切の武器を汝に与えよう。」
忠告に従ってアルジュナはシヴァ神の恩寵を得る為に、座ってシヴァ神に瞑想していた。一方シヴァ神は一芝居を打つ事にした。それは次のような事であった。
「一頭の巨大なイノシシが荒れ狂って、贖罪の行に励むアルジュナの前に走り出して来た。贖罪の行を行っている時は生物に危害を加えてはいけないという戒めを忘れ、急いで弓と矢を手に取った。イノシシがアルジュナに飛びかかろうとした瞬間に、森に住む放浪者がやはり弓と矢を携え、妻を連れてアルジュナに前に現れた。危険な密林の中で放浪者が妻を連れているのを見てアルジュナは驚いた。しかしもっと近づいてみると放浪者の後ろには恐ろしい形相で叫び続けている男女の群れが見えたのだった。アルジュナは困惑した。」最初に現れたのは恐ろしい顔つきの狩人で、らんらんとした眼をむいて彼は言った。
「お前は何者で、何の為にここにやって来たのだ。このイノシシに対してかりそめにも矢を射るような事をしたら、お前を生かしてはいかんぞ。このイノシシをここまで追い詰めてきたのは私だ。」
この言葉はアルジュナの心に鋭く突き刺さった。彼はいたく傷つけられた。平民の狩人によって侮辱されたのだから。
「この男は私の名も名声も知らないのだ。さもなければ、よもやこの私に挑戦するはずはない。」
アルジュナはそう考え、弓に矢をつがえてイノシシを射た。同時に放浪者の男もまた、イノシシに矢を射た。
ひとたまりもなくイノシシは大地に転がって死んだ。狩人は激しく怒り、アルジュナを罵った。

「お前は狩りの規則を心得ていないのか。私はイノシシを見つけ射止めようと思ってここまで追い詰めて来た。それをお前が射る事が出来ると思ったのか。お前は野蛮人だ。」
狩人は怒り猛り、目から火花を飛び散らせた。アルジュナも怒って叫び返した。
「無法者め。黙れ!さもないと私はお前を死の国へ追いやるぞ。怒るのを止めるのが身の為だ。とっとと帰れ。」
だが狩人は脅しにあってもびくともしなかった。
「お前が誰であろうと私は恐れない。お前は三十三億の神を味方に持つと言うだろう。だが私がそんな事にひるむものか。お前は不法侵入者だ。森に入る権利を誰にもらったのか。私に帰れと命ずるお前は何者なのだ。この森は私のものだ。」
アルジュナにはこの男が普通の狩人ではない事が察しられた。アルジュナは静かに言った。「森は皆のものだ。お前は狩りをしに森へ来た?私はシヴァ神の御心にかなうべく贖罪の行をする為に来た。私はイノシシに突かれないためにイノシシを射っただけなのだ。」
しかし狩人の怒りは治まらなかった。彼は言った。
「お前が誰を崇拝していようが私の知った事か。自分のした事が悪かったと反省しろ。私が追い詰めたイノシシを何でお前は射たのか。詫びをし、償いをせよ。」

アルジュナはそれ以上もう我慢出来なかった。この男もイノシシと同じように射止めてやろうと、アルジュナは思った。アルジュナは鋭い矢を選び弓につがえて、男に目掛けていた。矢は男に命中したものの、岩に投げつけた棘のようにクニャリと曲がって大地に落ちた。驚いたアルジュナは更に三日月型の矢を射たが、狩人の左手は矢を草のように払い落とした。
アルジュナは無人の矢筒から次々と矢を取り出して射た。しかし何の効果も無かったので、やけになり、羽をもがれた小鳥のように、牙を抜かれた虎のように、怒りに燃えたまま無力に立ち尽くした。
次にアルジュナは弓で狩人を打ちのめそうと思ったが、弓は粉々になってしまった。アルジュナは拳のみが唯一の武器となったので、その狩人に踊りかかり必死の勢いで組打ちを仕掛けた。狩人もアルジュナの拳を受け止め、二人が組んず解れつ争う様は、山と山がもみ合っているかのようであった。小鳥たちは未曾有の轟音に驚き恐れおののいて空高く舞い上がった。森の獣はじっと争いを見守り大地は、両者の争いの激しさに耐えかねて揺れ動いた。
男はいささかも疲れた様子を見せず、闘いが始まったばかりのように生き生きとしていた。一方アルジュナは汗だくとなり呼吸は荒く拳からは血が滴り落ちた。その上男が一度アルジュナを軽く捕まえると、アルジュナは血を吐くのだった。それを見た男は残酷な笑いを浮かべ、意味ありげに妻に向かって「お前はあれに気がついたか?」と言った。
アルジュナはたじろぎ、動揺した彼は心の拠り所を失い、「クリシュナ」とつぶやいた。

「あなたは何故このような恥ずかしい目に遭わすのですか。これもまたあなたが筋書きを仕込んだ芝居なのですか。この男は普通の人間ではなくてきっとあなたがこの男の姿をとって現れたわたしの自惚れを挫くおつもりなのでしょう。ああ、森の狩人に打ち負かされるとは、いやいや、これはあなたがなさる芝居に違いありません。お助け下さい。この狩人はあなたなのです。」
アルジュナはそう言うと目の前の夫婦を見た。そこで彼が見たものは放浪の男と妻ではなくて、シヴァ神とその妻パールヴァティ女神であった。二人は魅力的な微笑みを浮かべてアルジュナを祝福し、手のひらをアルジュナに向けて恐れるなというサインをした。
アルジュナは歓喜し、「おお!シャンカラ ゴウリ!」と叫びながら走り寄り、御足にひれ伏した。アルジュナは知らぬ事とは言え無礼の数々を働いた事をお詫びした。恩寵の権化とも言うべきシャンカラとゴウリ(シヴァ神とパールヴァティ女神)はアルジュナの肩を抱いて助け起こし、愛おしげに言った。
「汝は遂に目的を達した。汝は為すべき義務を果たしたのであり間違ってはいなかった。ここに恩寵の印がある。」
そう言うとシヴァ神自ら神聖なパシュパタ アストラ(強力な武器で、世界を七回滅せると言われているぐらい凄まじい破壊力を持つ)を渡した。このようにアルジュナへのクリシュナ神の恩寵は途切れることは無かった。そのアルジュナのクリシュナへの愛の深さを知っているのはクリシュナ神とアルジュナだけであった。アルジュナはどのような些細なことであっても、神の意志に背くことはしなかったのである。

https://m.youtube.com/watch?v=Ad0NMCr9dJE

クリシュナ物語(31)

2016-07-26 00:00:02 | 日記
ポニョ:昨日から毎日、サイババさんのダルシャンを中心とした動画をSai love からいただいて掲載して行きたいと思います。これから約5カ月間お付き合い下さいね。さて本題ですが、数回前の話で、クリシュナがドラウパティを助ける前に、ドラウパティがクリシュナに対してどんな事を捧げたかを検証してから、助けたって所が面白いよな。神さんに敬愛を込めて捧げるならば、小さな果物でも、花一輪でも、葉っぱ一枚でも、神の恩寵を得る事が出来るんや。

ヨシオ:俺たちは毎朝と夜にルッドラムを唱えているけれど、ババは祭壇に小さな葉っぱ一枚でも良いから備えなさいと言っておられたな。葉っぱってとても神聖なんやで。特にトゥルシーの葉っぱは綺麗に宇宙の姿リンガムの形をしてるんや。その中でも一つの枝から三枚の葉っぱが分かれて付いているトゥルシーの葉っぱは特に神聖で、この物質的な世界と霊界、そして神界を現しているんや。だから俺たちもアクアポニックスで育てたトゥルシーの葉っぱを毎日お供えするようにしてるんや。

ポニョ:トゥルシーの葉っぱか。おいらのアクアポニックスでは育ててないぜよ。キュウリの葉っぱとか、レタスの葉っぱやったらあかんのんかな。そうや。オクラの葉っぱはどうやろか。富士山には月見草がよく似合うように、ポニョにはオクラの葉がよく似合うぜよ。

ヨシオ:突然、太宰治が出て来るか?まあ、ポニョの好きなようにしなさい。

クリシュナは、全知、全能、すべてを包含している者、満願成就をもたらす者として、万人に知られていました。それでもなお、クリシュナは、自らが執り行うことになっていた戴冠式の際の供犠(ラージャスーヤ ヤーガ)の前夜にパーンダヴァ兄弟の長兄ダルマラージャのもとに行き、「どんなセヴァでも引き受けよう」と申し出ました。クリシュナをそうするよう駆り立てたのは、セヴァ(奉仕)をすることへの熱意でした。そして、クリシュナは、「来賓たちが祝宴に興じた食堂を掃除する仕事を自分が引き受けるのはどうか」と言いました! クリシュナは、外側の清浄と内側の清浄を強調しました。きれいな服ときれいな心が、理想の組み合わせです。

『マハーバーラタ』の物語のクライマックスであったクルクシェートラの戦いの間、クリシュナはアルジュナの戦車の「御者」となって一日中戦場で仕え、それから、日が暮れて戦いが休戦すると、馬たちを川に連れて行って心身がさわやかになるよう水浴びをさせ、それから、すさまじい争いの最中に負った傷に軟膏を塗ってやりました。さらに、クリシュナは、手綱と馬具を修繕し、次の日も戦車がよく戦えるようにもしました。

ギーター〔『バガヴァッドギーター』〕は、この世俗の海で上手に泳ぐ方法を教えています。家族は海のようなものです。人生は川の流れです。ギーターは、人生という川の流れの中で浮かぶのに大変役に立ちます。ギーター、聖書、コーラン、その他の諸聖典は、実に実用的な道具であることを心に留めておかなければいけません。諸聖典はただの理論的な哲学なのではありません。ここ、アナンタプルに来るには、特定の道を進んでこなければなりません。そうしなければ目的地には到達しません。第一歩は、正しい道を見つけることです。それから、その道を進み始めなければなりません。このように、もし皆さんが神に到達したいのであれば、ギーターを手に持って、「ギーター」だとか、「神」だとか言って言葉を唱え続けるだけでは十分ではありません。ギーターの指示に従うことが必要です。アルジュナがクリシュナに言ったことを忘れてはなりません。

カリシュエー ヴァチャナム タヴァ
私はあなたの命令に従います


そのとき初めて、クリシュナは全責任を負い、アルジュナを戦いに勝たせることができました。クリシュナは、「パールタ サーラティ」〔大地の息子の御者、「パールタ」は「大地の息子」の意でアルジュナの別名〕とも呼ばれています。地上の兄弟姉妹は「パールタ」と呼ばれます。それゆえ、すべての人は「パールタ」です。神はあなたの体という馬車の御者であるということを、完全に信じなくてはいけません。

ドリタラーシュトラ〔カウラヴァ百人兄弟の父である盲目の王〕はサンジャヤ〔戦場で起こったことを見てドリタラーシュトラに報告をするという役割を与えられていた人物〕に尋ねました。

「おおサンジャヤよ、クルクシェートラ〔マハーバーラタの戦場〕(ダルマの地として知られる)で、わしの息子たちとパーンダヴァ兄弟は、何をしておるのか?」

戦場へ赴けば、人は当然のことながら戦いに従事するでしょう。しかし、その質問は、誰が勝利を手に入れるのかということでした。そのため、サンジャヤは戦争のすべてを順序立てて語り、それから、最後にこう言いました。

ヤトラ ヨーゲーシワラハ クルシノー
ヤトラ パールトー ダヌルダラハ
タトラ シリール ヴィジャヨー ブーティヒ
ドゥルヴァー ニーティヒ マティ(フ) ママ

ヨーガの主なるクリシュナの在るところ
弓矢を携えたアルジュナの在るところ
幸運、勝利、繁栄、そして、永遠なる道徳あり

〔バガヴァッドギーター最終章最終節〕

クリシュナとアルジュナが共に立つところには、必ず勝利があるでしょう。「ダヌルダラ」とは、「弓を握っている人」のことです。その真の意味は、「信仰をしっかり握って手離さない」ということです。「アルジュナ」〔白、朝もやの色〕とは、「純粋なハートを持つ人」のことです。ですから、神は純粋なハートと揺るぎない信仰を持つ人に付き添う、ということは明らかです。神があなたと共にいるならば、成功は必ずついてきます。ですから、信仰をあなたの呼吸だと考えなさい。あなた方全員が、人生において成功を勝ち取りますように。

パーンダヴァ兄弟の長兄ダルマラージャは、誠実にサティヤ(真理)を遵守する人物でした。ところが、クルクシェートラの戦いのときに、たわいのない嘘を言うよう説得されました。それは100パーセント正直だとは言えないが、許される範囲の誤魔化しであると、ダルマラージャは考えました。敵軍の大将である弓の名手ドローナを殺すためには、何とか策を講じて弓を置かせなければなりませんでした。そこで、パーンダヴァ軍は計略を練り、戦闘用の象にドローナの息子と同じアシュワッターマという名前つけて、その象を殺したのでした。それから、そのことをすぐにドローナの耳に入れるべく、パーンダヴァ軍に、

「アシュワッターマが殺された、象の」

と歓声を上げるよう命じました。これはまったくの事実です。しかし、兵士たちが語尾を発するときには、いつも太鼓を打ちならし、ラッパを吹き、トランペットを鳴り響かせたので、ドローナには最初の「アシュワッターマンが殺された」だけしか聞こえませんでした。当然ドローナは、それを息子が敵の手で殺されたという意味に受け取りました。ドローナはがっくりと肩を落とし、その手はいつものように俊敏に弓と矢を操ることができなくなりました。その瞬間、ドローナは襲撃され、殺られてしまいました。

ダルマラージャは、自分が仕向けたこの一つの罪、一生のうちでたった一度の罪により、何分かを地獄で過ごさなければならなかったと叙事詩に記述されています。これが、たとえ一寸でもサティヤから離れるとどうなるかということです。

死後、その少しの滞在のために、別の世界からの使者がダルマラージャを地獄に連れていく間、地獄の住人たちの吸っていた空気が、不意にさわやかなよい香りになり、これまで望みもしなかった不思議な安らぎと喜び、ワクワクするような、そしてウキウキするような気持ちを感じました。それは、その恐怖と拷問の世界に神聖な魂が近づいてきたことによるものでした。不幸な罪人たちは、ダルマラージャを見て気持ちを落ち着かせよう、楽になろうとして、まわりに集まってきました。

(自らの刑期がすぐに終わって)ダルマラージャが天国の方に向き直ると、もっと長くいてほしいと地獄の全住民が叫び声を上げました。灼熱と苦痛に戻るのが嫌だったのです。その哀れな嘆きを聞くと、ダルマラージャは、自分の天国行きをもたらした功徳のすべてを地獄の住民たちに引き渡すと宣言しました。ダルマラージャは彼らと共に留まることをいとわなかったのです! しかし、その偉大な放棄の行為は、苦しむ者たちのためになったばかりのみならず、ダルマラージャに天国での暮らしの延長と、天国の中でもさらに栄誉ある場所をもたらすこととなりました。命というものは、苦痛を和らげ、悩みを軽くし、平安と喜びを促すことに使うのが最善です。

https://m.youtube.com/watch?v=LY36j7t4qic