どうぶつ番外物語

手垢のつかないコトバと切り口で展開する短編小説、ポエム、コラム等を中心にブログ開設20年目を疾走中。

どうぶつ・ティータイム(204) 『探しあぐねて日が暮れて』

2017-06-22 00:00:36 | エッセイ

 

 先週の週末、かねてから探していた本を見つけ出すため、北軽井沢の山小屋に出かけた。

 しばらくご無沙汰していた庭や畑は草が伸び放題で、とりあえず目に付いた楢の実生やドクダミを抜くことから手をつけた。

 どんぐりは無数に落ちていて芽を出すのだから、抜く方も大変だ。

 ドクダミも地下でつながっていて、これもた応急の対処だけで、一年も経たないうちに元通りとなることは必定だ。

 

     この花なんだろう

 

 夢中で作業をしているうちに、ふと見慣れない白い花をつけた野草を発見した。

 特徴的な葉をしているので、周辺に同じ種類のものがあるだろうと思って見回したが、他には一本もない。

 なんだか、どこかから飛んできて我が家の庭に着地したような気がした。

 とはいえ、あとで植物図鑑など調べればすぐに判明すると思っていたが、いまだに似た植物を見つけ出せないでいる。

 どなたか教えていただければありがたいのだが・・・・。

 

     こちらはハイビスカス

 

 一方、こちらの画像はハイビスカス。

 近くの農家の庭先で咲いていた。

 日本では、沖縄などの熱帯・亜熱帯に咲くものと思い込んでいたが、寒冷な高原でも美しい花をつけて楽しませてくれる。

 初心者でも育てられるが、水遣りが大切で、むしろ真夏の太陽は苦手らしい。

 花期が初夏から晩秋と長いのも嬉しいかぎりだ。

 

     暮れゆく白根山

 

 夕方、長野原のスーパーマーケットで買い物を済ませ、帰り道で出会った夕暮れの風景。

 ロマンチック街道を軽井沢方面へ登ってくると、峠の途中に見晴らしの良いところがある。

 雲が広がるその下には、白根山のなだらかなシルエットが見られた。

 雲と山並みの間には、鈍いけれども落日の光が・・・・。多分、明日は晴れ間が見られるにちがいない。

 

 夕食を済ませたあと、懸案の本と雑誌一冊を探したが、どうしても見つけられない。

 中途半端に暮れた一日であった。

 

     え? 雪国でもないのに

 

 帰りは伊香保温泉まわり。

 途中通り過ぎたバス停の堅固なつくりにびっくりした。

 雪国でもないのに、なんだ、このゴツさは?

 いくら考えても理由がわからない。

 すべてが生煮えみたいな気持ちで、東京へ戻った。

 

     (おわり)

 

 

 

   

 

 

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2 コメント

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ハイビスカス (ウォーク更家)
2017-06-27 21:06:24
峠の途中の見晴らし台からの夕暮れの風景、いいですねえ。
神秘的な感じすらします。

沖永良部島で、野生のハイビスカスを見たことがありますが、こんな高地にハイビスカスとは驚きです。
もっとも、沖永良部島のハイビスカスは、燃えるような赤でしたが。
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沖永良部のハイビスカス (tadaox)
2017-06-28 13:46:13
(ウォーク更家) さま、ありがとうございます。

標高800メートルに咲くハイビスカスは、もちろん園芸種なので、きれいではあるけどやはり型通りの印象です。

更家さんの出会った沖永良部のハイビスカスは、どれほど激しく燃えていたか。
擬人化して書きたいような野生の花だったんでしょうね。
返信する

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