『週刊金曜日 2011-4-8』
北村肇・編/金曜日2011年
特集名 子どもを守りたい
--暑くてバテバテですが、このことは気になります……。
「今週の表紙」 下「」引用。
「ウクライナの首都キエフの施設で甲状腺がんの手術を受けた17歳の少女。犠牲者は増えている。(2000年11月30日-略-)」
index
「統一地方選 原発政策が東京都知事選の争点に 石原慎太郎はあくまで「原発推進」」
「上岡原発 統一地方選でも争点化 中国電力「計画据え置き」に抗議」
「カンボジア 東日本大震災犠牲追悼 僧侶57人が読経する大法要」
「「東京湾に浮かぶ原子炉」の脅威 在日米軍 米艦船が被曝避けて出航か」
メディアの「専門家」 下「」引用。
「いたずらに風評を生み出す気は全くないが、メディアに登場する「専門家」たちは、この「建言」をどう読むのか。それでも「安心」なのか。いや、その前にこの「建言」を報道したメディアがどれほどあるのか。わたしが見落としているのか?
政・官・業・学、そしてメディアが合体し、アメとムチでつくりあげてきた「安全神話」。被災地の子どもたちに本を送るプロジェクトを立ち上げて、その作業をしながら、自分の力不足も含めて涙が止まらない。」
「震災と放射能 子どもを守りたい」 下「」引用。
「新学期が始まるが、3・11の大地震と原発事故の影響で、新しいスタートを切ることができない子どもたちがいる。たとえ被災していなくても、恐怖の不安を抱えて暮らしている子どもたちがいる。混乱が長期化するなか、子どもたちを守るために、何が大切か。」
福島県 始業式のため……。下「」引用。
「福島県では一部の自治体をのぞいて入学式・始業式を四月初旬に行うため、自主避難していた子どもを呼び戻している。」
「今、日本の子どもが恐怖と不安におののいている。」 下「」引用。
「被災地の子どもはもちろん、メディアを通して震災や原発事故を疑似体験した子も多い。東京都内の母子生活支援施設の心理相談員は「ACジャパン(旧公共広告機構)のCMが流れると、繰り返し見せられた津波の恐怖映像を思い出して凍り付く子どもがいる」と言う。「小学三年生の子が夜、金切り声を上げるようになった。テレビ映像を止めてラジオに切り替えた」(東京都文京区の母親)、「地震から二週間以上たってから『地震が怖い』と泣き出した」(東京都杉並区の四歳児の母親)などもよく聞く。」
「内部被曝の脅威を低く見積もるな 米国の核戦略が被害を隠した」矢ヶ崎克馬・著。下「」引用。
「放射性物質がだだ漏れしているのに、なぜ政府は「安全」を連呼するのだろうか。そのカラクリは、内部被曝を過小評価するICRP(国際放射線防護委員会)の基準にあった。体内に入った微量の放射性物質による危険性から私たちは決して目を背けてはならない。」
ICRPは内部被曝無視。55倍のちがい……。下「」引用。
「ところで、核爆弾が初めて使われた第二次世界大戦後、放射線被曝によって命を奪われた人の数はどのぐらいに達していると思いますか。ICRPの基準に基づいた試算では一一七万人です。しかし、ECRR(欧州放射線リスク委員会)は六五○○万人を超すと試算しています。なんと五五倍以上です。この違いは「内部被曝」を勘定に入れるか入れないかの違いによって生じます。
広島・長崎原爆の被害者だけでなく、原爆や大気圏核実験で世界にまき散らされた放射性降下物、原子力発電所から漏れた放射性物質などを、ICRPは危険濃度以下に薄まっているから被害を与えないといいます。福島第一原発から漏れる放射性物質に対する日本政府の説明と同じですね。一方、ECRRは内部被曝こそ被曝の継続性、局所性から最も危険だと主張しています。
どちらが真相でしょうか。ICRPの原子炉開発についての基本的思想は、「利益を上げるためには、犠牲もやむを得ない」なのです。」
index
「“安全宣言”がもたらすがん被害 子どもたち中心に追跡調査を」広河隆一。下「」引用。
「政府の“情報隠し”によって、被曝を強いられた人たちが出てしまった。特に子どもと妊婦は、今後の影響が心配だ。チェルノブイリをはじめ、核問題を追い続ける広河隆一さんにインタビューした。-略-
「後手に回る日本政府」-略-
「食品の検査体制を」-略-東電原発震災を警告と受け止め、すべての原発を即時に停止させる必要があります。そうしないと次の震災で、私たちの息の根は完全に止められてしまいます。」
「福島第一原発で働く人々を守りたい 政府は造血肝幹細胞の採取・保存を」伊田浩之。下「」引用。
「福島第一原発は同第二原発では、被曝の危険をかえりみず、事故の深刻化を防ごうと多くの人々が働いている。現在の医療技術を活用すれば、万一、放射線被害を受けても助かる可能性がある。だが、政府や東京電力は、この予防策に消極的だ。献身的に働く人々の危険を少しでも減らそうとする考えはないのか。-略-」
息子を亡くした母の提言「年平均7ミリシーベルトの被曝で白血病になり死亡した嶋橋伸之さん」 下「」引用。
「-略-美智子さんは、「電力会社の“安全”という言葉を信じて、息子は死んだ。これから日本に生きる人たちが被曝しないように、多くの若い命が奪われないように、私は、原発が怖いものだって事故を機に、再び脱原発の声を上げることを決意したという。-略-」
「屋内退避自主避難の町・福島県南相馬市 危険か安全か、わからない」 下「」引用。
「福島第一原発から二○キロメートル以上三○キロメートル圏内の住民たちにはあくまでも自主的な避難要請が出され、身動きがとれなくなっている。住民たちをたずねた。」
「長期化必至の福島第一原発事故。食の安全はどうなる? 食品からの内部被曝、長期摂取のリスクを考えた」上田武智。下「」引用。
「今の政府発表は、汚染された食品を長期にわたって摂るリスクに触れていません。規制値内であっても、予断は許しません。-略-
低線量でも発がんリスク
枝野氏の説明には、「汚染が短期間のものならば」という条件が隠されている。国が定めた暫定規制値は、一年間食べ続けた場合の被曝量をもとに決定されている。だから一○日間食べたくらいでは影響はない--となるわけだが、問題は、規制値以下ならば長期、一年間食べ続けても何の影響もないと言い切れるのか、という点だ。-略-」
石原慎太郎の実績? 下「」引用。
「無論、やれ「カジノ」だの新銀行東京だの、「オリンピック誘致」だのと、思いつきと貧困な発想で打ち出した施策はことごとく破綻。ご執心の「築地移転」に至っては、混乱のさなかにある。失敗しても責任は他人になすりつけるこの男に、「実績」があるのだろうか。-略-真に「いいかげんにしろ」と言わなければならないのは、この男の声援を送り続けてきたすべての政治家、文化人、そして「公民」として最低限の判断基準も持ち合わせていない一部の市民ではないか。」
石原慎太郎と差別発言。下「」引用。
「永尾(*利彦) 批判すべき政策はたくさんありますが、石原都知事の特徴は、差別発言や放言です。差別発言は犯罪になる国もあるというのに批判されてもまったく止めない。こんな知事はほかにいません。都の品と格を知事が先頭に立って貶めています。-略-」
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北村肇・編/金曜日2011年
特集名 子どもを守りたい
--暑くてバテバテですが、このことは気になります……。
「今週の表紙」 下「」引用。
「ウクライナの首都キエフの施設で甲状腺がんの手術を受けた17歳の少女。犠牲者は増えている。(2000年11月30日-略-)」
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「統一地方選 原発政策が東京都知事選の争点に 石原慎太郎はあくまで「原発推進」」
「上岡原発 統一地方選でも争点化 中国電力「計画据え置き」に抗議」
「カンボジア 東日本大震災犠牲追悼 僧侶57人が読経する大法要」
「「東京湾に浮かぶ原子炉」の脅威 在日米軍 米艦船が被曝避けて出航か」
メディアの「専門家」 下「」引用。
「いたずらに風評を生み出す気は全くないが、メディアに登場する「専門家」たちは、この「建言」をどう読むのか。それでも「安心」なのか。いや、その前にこの「建言」を報道したメディアがどれほどあるのか。わたしが見落としているのか?
政・官・業・学、そしてメディアが合体し、アメとムチでつくりあげてきた「安全神話」。被災地の子どもたちに本を送るプロジェクトを立ち上げて、その作業をしながら、自分の力不足も含めて涙が止まらない。」
「震災と放射能 子どもを守りたい」 下「」引用。
「新学期が始まるが、3・11の大地震と原発事故の影響で、新しいスタートを切ることができない子どもたちがいる。たとえ被災していなくても、恐怖の不安を抱えて暮らしている子どもたちがいる。混乱が長期化するなか、子どもたちを守るために、何が大切か。」
福島県 始業式のため……。下「」引用。
「福島県では一部の自治体をのぞいて入学式・始業式を四月初旬に行うため、自主避難していた子どもを呼び戻している。」
「今、日本の子どもが恐怖と不安におののいている。」 下「」引用。
「被災地の子どもはもちろん、メディアを通して震災や原発事故を疑似体験した子も多い。東京都内の母子生活支援施設の心理相談員は「ACジャパン(旧公共広告機構)のCMが流れると、繰り返し見せられた津波の恐怖映像を思い出して凍り付く子どもがいる」と言う。「小学三年生の子が夜、金切り声を上げるようになった。テレビ映像を止めてラジオに切り替えた」(東京都文京区の母親)、「地震から二週間以上たってから『地震が怖い』と泣き出した」(東京都杉並区の四歳児の母親)などもよく聞く。」
「内部被曝の脅威を低く見積もるな 米国の核戦略が被害を隠した」矢ヶ崎克馬・著。下「」引用。
「放射性物質がだだ漏れしているのに、なぜ政府は「安全」を連呼するのだろうか。そのカラクリは、内部被曝を過小評価するICRP(国際放射線防護委員会)の基準にあった。体内に入った微量の放射性物質による危険性から私たちは決して目を背けてはならない。」
ICRPは内部被曝無視。55倍のちがい……。下「」引用。
「ところで、核爆弾が初めて使われた第二次世界大戦後、放射線被曝によって命を奪われた人の数はどのぐらいに達していると思いますか。ICRPの基準に基づいた試算では一一七万人です。しかし、ECRR(欧州放射線リスク委員会)は六五○○万人を超すと試算しています。なんと五五倍以上です。この違いは「内部被曝」を勘定に入れるか入れないかの違いによって生じます。
広島・長崎原爆の被害者だけでなく、原爆や大気圏核実験で世界にまき散らされた放射性降下物、原子力発電所から漏れた放射性物質などを、ICRPは危険濃度以下に薄まっているから被害を与えないといいます。福島第一原発から漏れる放射性物質に対する日本政府の説明と同じですね。一方、ECRRは内部被曝こそ被曝の継続性、局所性から最も危険だと主張しています。
どちらが真相でしょうか。ICRPの原子炉開発についての基本的思想は、「利益を上げるためには、犠牲もやむを得ない」なのです。」
index
「“安全宣言”がもたらすがん被害 子どもたち中心に追跡調査を」広河隆一。下「」引用。
「政府の“情報隠し”によって、被曝を強いられた人たちが出てしまった。特に子どもと妊婦は、今後の影響が心配だ。チェルノブイリをはじめ、核問題を追い続ける広河隆一さんにインタビューした。-略-
「後手に回る日本政府」-略-
「食品の検査体制を」-略-東電原発震災を警告と受け止め、すべての原発を即時に停止させる必要があります。そうしないと次の震災で、私たちの息の根は完全に止められてしまいます。」
「福島第一原発で働く人々を守りたい 政府は造血肝幹細胞の採取・保存を」伊田浩之。下「」引用。
「福島第一原発は同第二原発では、被曝の危険をかえりみず、事故の深刻化を防ごうと多くの人々が働いている。現在の医療技術を活用すれば、万一、放射線被害を受けても助かる可能性がある。だが、政府や東京電力は、この予防策に消極的だ。献身的に働く人々の危険を少しでも減らそうとする考えはないのか。-略-」
息子を亡くした母の提言「年平均7ミリシーベルトの被曝で白血病になり死亡した嶋橋伸之さん」 下「」引用。
「-略-美智子さんは、「電力会社の“安全”という言葉を信じて、息子は死んだ。これから日本に生きる人たちが被曝しないように、多くの若い命が奪われないように、私は、原発が怖いものだって事故を機に、再び脱原発の声を上げることを決意したという。-略-」
「屋内退避自主避難の町・福島県南相馬市 危険か安全か、わからない」 下「」引用。
「福島第一原発から二○キロメートル以上三○キロメートル圏内の住民たちにはあくまでも自主的な避難要請が出され、身動きがとれなくなっている。住民たちをたずねた。」
「長期化必至の福島第一原発事故。食の安全はどうなる? 食品からの内部被曝、長期摂取のリスクを考えた」上田武智。下「」引用。
「今の政府発表は、汚染された食品を長期にわたって摂るリスクに触れていません。規制値内であっても、予断は許しません。-略-
低線量でも発がんリスク
枝野氏の説明には、「汚染が短期間のものならば」という条件が隠されている。国が定めた暫定規制値は、一年間食べ続けた場合の被曝量をもとに決定されている。だから一○日間食べたくらいでは影響はない--となるわけだが、問題は、規制値以下ならば長期、一年間食べ続けても何の影響もないと言い切れるのか、という点だ。-略-」
石原慎太郎の実績? 下「」引用。
「無論、やれ「カジノ」だの新銀行東京だの、「オリンピック誘致」だのと、思いつきと貧困な発想で打ち出した施策はことごとく破綻。ご執心の「築地移転」に至っては、混乱のさなかにある。失敗しても責任は他人になすりつけるこの男に、「実績」があるのだろうか。-略-真に「いいかげんにしろ」と言わなければならないのは、この男の声援を送り続けてきたすべての政治家、文化人、そして「公民」として最低限の判断基準も持ち合わせていない一部の市民ではないか。」
石原慎太郎と差別発言。下「」引用。
「永尾(*利彦) 批判すべき政策はたくさんありますが、石原都知事の特徴は、差別発言や放言です。差別発言は犯罪になる国もあるというのに批判されてもまったく止めない。こんな知事はほかにいません。都の品と格を知事が先頭に立って貶めています。-略-」
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