磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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〈日本の戦争〉と詩人たち

2008年10月01日 | 読書日記など
『〈日本の戦争〉と詩人たち』
   石川逸子・著/影書房2004年

帯に書かれてあります。下「」引用。

「自らの戦争体験を詩歌に託した詩人たちの想いとことば
原民喜、正田篠枝、原口喜久也、、水谷なりこ、雷石楡、陳輝、尹東柱、羊舜、桃原巴小、濱口國雄、桜井哲夫らの作品に想いを寄せつつ綴った詩人・石川逸子の最新エッセイ集。」



今の大手マスコミにいる作家とは大きく異なります。下「」引用。

「若き共へ  原民喜
-略-しかし、私はあなたに何も文学上の助言をすることができません。何故なら、私のような道をたどったていたら、餓死するからです。
 それでもよろしかったら、参考までに二三思いつくことを申し上げます。-略-しかし、その作品をほんとうに精気あらしめているのは、その作家の背負っている苦悩--ただ苦悩だけだと思えます。
 しょせん、文学は荊蕀の道なのでしょう。」

今じゃ、陽気なセレブ作家たちが、バブルな作品を書いています。
--もちろん、天童荒太さんのような作家もおられますが……。

この原民喜の評価はおもしろい……。下「」引用。

「「恐らく彼の死は、彼が生涯に於てなした人生に対する最大の行為であったに違いない。彼は自己の誠実を死においてしか実証することが出来なかった。それほど彼はいちずに真面目だったのである。たえず死の中をのぞきこみ、死に憧れていた原民喜のような作家の自殺は、いわば必然のコースであるとも言えば言えるのであろう。しかし同時に、その死は、いつの日にか実現されるであろう或る清らかな朝に対する願いの切なさを我と我身を砕いてあかし立てようとした死でもあった/あんなにおとなしく、無口でもの静かな原民喜の懐には、意外に雄々しい精神が宿っていたのであった」と義弟である佐々木基一(姉の貞恵の民喜の妻で一九四年九月に死去)は書いている。」

こっちがあっているでしょうね。
--見つめもしない、考えもしない人たちが雄々しいって、張子の虎でさえもない。ヒロシマ・ナガサキをきちんと見つめていただきたいものです……。

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「正田篠枝と今井窗月」など、ボクにはまだ理解できない部分がありました……。
--まだまだですね……。

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「小誌『ヒロシマ・ナガサキ』をめぐって」
--電話で、証言した人の知人が話されてきたという。

「あとがき」に書かれてあります。下「」引用。

「本年、ついに小泉内閣は、イラクを侵略したアメリカに追随し、自衛隊をサマワに派遣してしまいました。日の丸の小旗を振り、沿道で自衛隊を見送るひとびとの群れは、軍国主義時代、子どもだった私がよく目にした光景の再現です。かつての侵略戦争で非業に死んでいった、アジア並びに日本の膨大な死者たちの怒りと悲しみを、ボロ布のように投げ捨ててしまってよいものでしょうか。
 文中の詩人たちが発しているメッセージを、静かに受けとめていただけたら、と願っています。
   二○○四年五月    石川逸子」

一度もサマワに行かなかった小泉純一郎。

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他の人間を人間と思っているのだろうか?

こんな人たちが核兵器を保有したら、それこそアトミック・ソルジャーも生まれることだろう。

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