磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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城山三郎昭和の戦争文学 第3巻 零からの栄光

2008年12月18日 | 読書日記など
『城山三郎昭和の戦争文学 第3巻 零からの栄光』
   城山三郎・著/角川書店2005年

月報がついていました。
知らない話がありました……。

中曽根と丸山眞男たちのちがい……。下「」引用。

「佐高 同じ年代でも佐橋滋さんと中曽根康弘さんとでは全然違います。佐橋さんや丸山眞男さんは、すさまじいビンタを食らった。中曽根さんはいきなり士官になったので、ビンタもあまり食らっていない。
城山 だから、海軍のことは悪く言わないね。
佐高 佐橋滋が、あれだけ政財界人に叩かれても永久平和・非武装という考え方を断固として曲げなかったのは、そうした体験があったからでしょうね。」

城山は17歳のときに、いちばんひどい状況の海軍の練習生になったという。

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読者といっても、いろいろ……。下「」引用。

「「小説予科練」  高野昭
 私は城山さんの戦争小説は好きだが、あまり良い読者ではない。作品に込められた作者の怒りと悲しみで、読むのがつわくなると、すぐに本を閉じてしまう。とりわけ少年兵を主人公にした小説の幾つかには、胸が痛くなることが多い。」

知らない世界で、ボクなどはそこまで感情が動かない……。

■目 次■
爆音  5
夜間飛行  21
浮上  41
零(ゼロ)からの栄光  107

土建屋と基地……。下「」引用。

「いや、もっと困るのは、基地賛成派のおえら方たちの機嫌を損じてしまって、工事の注文が目算よりかなり減りそうな気配である。相変わらず威勢のいいタンカを吐きながらも、土建屋は内心、毎日、光三をうらんでいる。」

今も、こんな感じなのだろうなあー……。

「零(ゼロ)からの栄光」は飛行機づくりの物語りである。
--中島飛行機など、聞いたことがある会社の名が出てくる……。


『城山三郎昭和の戦争文学 第4巻 忘れ得ぬ翼』
   城山三郎・著/角川書店2006年

城山は、徴兵猶予を取り消したという。

特攻について話されている。下「」引用。

「城山 軍隊に入ってしまえば、特攻を拒否することは非常に難しい。それならもう早く死んでしまおうという気にさせられる。」

戦国時代のような発想だったという。下「」引用。

「湘南海岸は遠浅なので、ボートで来られるから、アメリカ海軍が上陸を狙っているところだと。東京を攻めるために湘南海岸に来るアメリカ軍を、水中で待って特攻をやれと。
 先端に爆薬がついた竹の棒を一本ずつ持って、海の底に縦横五十メートル間隔で立って待って、敵の鑑定や船艇が来たら下から突けと言うんです。戦国時代みたいな発想ですね。海軍はああいうばかなことを考えたと思います。「伏龍」というのですが、あまりばからしいから誰も書かなかったんでしょうね。ばからしいというか信じられない発想です。」

原爆のことも書かれてありました……。下「」引用。

「城山 原爆ですよ。広島に近いところですから、村を通るとおばさんが駆け出してきて、腕にしがみつく。「兵隊さん、仇を討って。うちの子供がひどい目に遭って、広島で殺された」と言うんです。そう言われても、何がどうなっているか、さっぱり分らない。こっちは白いものさえ着ていれば、あんなものは怖くないと思っているから。海軍の末期はかなりひどいものでした。」

小泉純一郎のことも話題になっている。下「」引用。

「佐高 小泉首相のところにも出掛けていって、最後には小泉さんが城山から逃げるようになったりしました。-略-個人情報保護法案という名前ですと、われわれの情報が保護されるみたいに思いますが、あれは権力者のスキャンダルを書かせないという法案。-略-新聞はかなり抑えられててしまって、あまり本当のことを書けないようになっていますが、週刊誌はいろんなことを書くので、とにかく週刊誌を抑えたい。それで、ああいう法律が出てきたんです。(二○○五年十月十日 紀伊國屋サザンシアターで行なわれた対談を抄録)」

■目 次■
忘れ得ぬ翼  5
基地はるかなり  271
逃亡者  331

差別表現があるという……。下「」引用。

「本書中には、今日においては差別表現ととられかねない表現がみられますが、これは差別の助長を意図するものではありません。また、作品が発表された年代、作品の文学性および芸術性に鑑み、原文通りとしました。(編集部)」








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