磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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日本の原爆記録17

2006年06月12日 | 読書日記など
『日本の原爆記録17』
   日本図書センター1991年

『原爆歌集・句集 広島編』栗原貞子・吉波曽死/新編
いろんな本から集めたものです。



広島市では、戦前、短歌誌『真樹』『晩鐘』『言霊(ことだま)』があり、
戦後『火幻』『青史』『原点』などがうまれ、
短歌人口は相当な数にだったという。

プレスコード下の『中国文化』の原子爆弾特集号から
詠まれていたという。

『日本の原爆文学』の短歌集とちがい、
今回は『歌集・広島』を完全復刻した。

俳句は原爆という事象には馴染めなかったという。
それというのは、伝統的に花鳥諷詠を主体だからであったという。

『句集・広島』『句集・ひろしま』『句集・屍畳』
『原爆川柳句集『きのこぐも』』『川柳『慟哭』などからの
作品が掲載されているという。


「モルモットにされに行くなとA・B・C・Cの被爆調書をやぶりて捨つる」(今元春江)

「声涼しくアリランの唄歌ひたる朝鮮乙女間なく死にたり」(神田満寿)


「生きながら体に顔にウジが這ひ中学生は七日に死す
化膿して口もつむげぬ中学生かすかに舌で「アカータン」とつぶやく
べとべとに化膿した顔に耳寄せばこの子もあの子もただ「アカータン」と呼ぶ
「音楽が聞えるやうだ」といふ人の頭はウジが穴を開けをり
ケロイドに乙女の夢を奪われし級友の名を詐欺罪で知る」(杉田はつよ)

「原爆記念館に梅雨のルンペン並び寝る」(結城一雄)

「カタカナで泣く広島は泣くところ」(中野泰人)


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