磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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戦争大統領-CIAとブッシュ政権の秘密-

2010年11月01日 | 読書日記など
『戦争大統領-CIAとブッシュ政権の秘密-』
   ジェームズ・ライゼン(著)/
     伏見威蕃(訳)/毎日新聞社2006年

原書名 State of war

帯に書かれてあります。下「」引用。

「ニューヨーク・タイムズの気鋭記者がブッシュ政権の腐敗を暴く!
本年度 ピュリツァー賞受賞」

Index



弱体しているIC。下「」引用。

「ブッシュ政権が、どこの省庁でも官僚の抵抗をあっさりと打ち砕いてきたのは、軍幹部やインテリジェンス・コミュニティ〔国家情報長官職の新設以来、アメリカの情報機関すべてを包括して特にこう呼ぶ。ICと略される〕が弱体であるからだ。軍もCIA(中央情報局)も、それぞれに流儀はちがうが、自然と現状を維持する勢力でありつづけてきた。職業軍人や情報畑の専門家が大部分を占めるこれらの組織は、いずれも過激な変化を嫌い、そのため政策はつねに中庸が保たれてきた。-略-」

スパイ事件などで、ベテランを一掃。下「」引用。

「一九九四年、新しい時代となって、公の場でそにちの役割を見直す議論がなされていた折りも折り、CIA情報担当官オルドリッチ・エームズが、旧ソ連およびロシアに情報を売っていたとして、スパイ容疑で逮捕された。かくして、もぐら(長期潜入工作員)狩りと責任追及の厳しい時代がはじまり、CIAはさらに混迷を深めた。幹部局員が群れをなして退場した。一九九○年代初頭から半ばにかけての三、四年のあいだに、CIA幹部の全世代--冷戦に勝利した世代が、辞めるか、あるいは定年退職になった。」

ゴアのおかげ……。下「」引用。

「かつてのソ連のようなすべてをしのぐ最優先事項がなくなったいま、CIA上層部は、そのときの政権の意向や、場合によっては気まぐれな指示に従って、資源をひとつのターゲットからべつのターゲットへとたえず動かす傾向が強まっている。例えば、アル・ゴア副大統領のおかけで、CIAは短いあいだ地球の環境問題を優先事項としたことがあった。」

賭けに負けたブッシュ……。下「」引用。

「ブッシュ大統領は、アラブ世界で大きな賭けに出たといえる。賭けたのはアメリカの政策であり、アメリカ軍兵士の命だった。フセイン政権を倒せば、大衆は民主主義を望んで立ちあがり、アメリカ軍のイラク侵攻が焚きつけたともいえるイスラム過激派の勢力増大を打ち負かすだろう--という読みに、ブッシュ大統領は賭けた。かくして中東の反米勢力が一斉に舞台に躍り出し、先行きはだれにも読めなくなった。」

ジョージ・テネットCIA長官はブッシュに弄ばれたという。

陰では……。下「」引用。

「だが、テネットの個性の裏側をしだいに見ぬきはじめた人間も、少数だがCIAとホワイトハウスにいた。公の場では、テネットは情報を正直に伝える仲介人を装っている。ところが、じつは相手が聞きたいと思っていることを口にして、陰では逆のことをいうような人間だっと見られることもあった。-略-」

ブッシュ・パパの勧めで、生き残ったジョージ・テネット。

更迭すべきという意見もあったという。

テネットも、ブッシュ親子と同様に秘密結社スカルズ&ホーンズのメンバーだったという。

ボックス・トップ部隊。下「」引用。

「9・11同時多発テロ後の激しい雰囲気のもとで、それよりももっと過激で問題の大きい作戦が考慮され、あるいはじっさいに立案された。こうした秘密活動のひとつに、暗号名ボックス・トップがある。CIAの情報源によれば、二○○二年、CIAは世界各地でテロリストをターゲットにする任務を担当する秘密作戦部隊を創設したという。ボックス・トップ部隊が、世界各地でテロリストを暗殺することを承認されていたのか、あるいは拉致して犯罪者引き渡しの手順を行なう予定だったのかは、定かでない。ただ、部隊が編成されて訓練がばまったところで解隊されたことがわかっている。-略-」

法と秘密収容所。下「」引用。

「世界各地に秘密収容所を設置し、アメリカが拘束している囚人に手荒い訊問手段を大幅に用いるというやりかたは、ブッシュ政権のもっと大がかりな恐ろしい様式のほんの一部でしかない。ホワイトハウスは、テロと戦う大統領の憲法に定められた権限を拡大解釈し、軍や情報機関を永年統治してきたルールを枉(ま)げられるか、あるいは無視されている。国内での秘密諜報活動が承認され、アメリカ国民の市民的自由が侵されている。
 具体的には、NSA(国家安全保障局)の天才的技術者たちが、国内データを手当たりしだいにあさるプログラムに没頭している。この前例のない大がかりなプログラムの前には、永年にわたって確立されたプライバシーのルールなど、あってなきがごとくになる。」

NSAも。下「」引用。

「一九七○年代の暗黒の日々、FBIやCIAにくわえてNSAも国内での職権濫用が暴れ、痛い思いをしている、とヘイデンは力説した。」

NSAの高い技術……。下「」引用。

「NSAの高い技術水準と、大手キャリア(電気通信事業者)との永年の親密な関係をもってすれば、悟られることなく多数の国民の盗聴を行なうのは、いとも簡単だった。ブッシュ大統領の秘密命令によって、アメリカのインテリジェンス・コミュニティ幹部は、大手キャリアの経営陣と話をつけ、国内の通話の大半を処理する主要交換設備にアクセスできるようにした。-略-」

令状ぬき……。下「」引用。

「令状抜きの盗聴から得られた情報が、国内の刑事事件で採用されたかどうかという点に関して、ブッシュ政権上層部の談話には食いちがいが見られる。刑事事件ではいっさい使われていないといい切る高官もいれば、盗聴プログラムは国内のテロ捜査におおいに役立ったと主張する高官もいる。どちらの言葉も事実であるのかもしれない。-略-」

NSA盗聴を承認。下「」引用。

「NSAの盗聴活動を承認する秘密命令書にブッシュ大統領が署名すると、ホワイトハウスはそのことを、国家安全保障目的の盗聴に承認をあたえる立場にあるFISA法廷の首席裁判官にひそかに伝えた。当時首席裁判官をつとめていたのは、愛想のいいふとっちょのテキサス人共和党員、ロイス・C・ランバース連邦裁判所判事だった。ホワイトハウスはランバースの承認を得るという手順をはぶいた。NSAが盗聴活動を行なう際に令状を請求しないという政府の決定に、ランバースは反対しなかった。」

“蹴とばす犬は一匹でいい”というラムズフェルトの計画。








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