磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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暴走する原発-チェルノブイリから福島へ これから起こる本当のこと-

2011年07月05日 | 読書日記など
『暴走する原発-チェルノブイリから福島へ これから起こる本当のこと-』
   広河隆一・著/小学館2011年

重松逸造について書かれた記事をひさしぶりに読んだ……。
なぜ、著者など少数者以外、伝えてくれないのだろう……。
こんなに大きな問題だというのに……。
もちろん、この本はこのことだけが書かれてあるわけではありませんよ……。



本書は……。下「」引用。

「本書は「はじめに 人々の生きる権利をないがしろにする国、日本。」と「第一章 チェルノブイリから福島へ」および「おわりに そして、福島へ。」を、福島原発事故の後に新たに書き起こし、さらに広島隆宇治に「特別寄稿」を寄せていただいたものである。なお第一章のベースになっているのは『DAYS JAPAN』五月号の広河報告であるが、大幅に加筆した。
 本書の中心となっている第二章から第六章までの部分は、絶版状態となっている『チェルノブイリの信実』(一九九六年講談社刊)の一部に加筆したものであるが、それはこの本の内容がこれからの福島原発事故に私たちがどう対処するべきか考える上で有益であると考えるからである。
 またチェルノブイリ事故当時の指導者たちの動きは、日本での動きを考える上で多くの示唆を与えてくれると信じている。-略-」

さすがの広河でも、打ちのめされていたようだ……。下「」引用。

「間もなく大津波の報道が伝えられた。大津波に飲み込まれていく家屋や人々のことが報じられた。そして福島原発がやられたというニュースが入ってきた。まず無力感に打ちのめされ、やがて悔しさが込み上げてきた。」

しかし、立ち直りは、驚くほど早い……。

チェルノブイリ時・オーストリア「放射能の雲が流れた先」 下「」引用。

「オーストリアではザルツブルク近くの湖沼地帯に、脊椎矯正療法をしているトーマス・ネフを訪ねた。彼は干し草などを保存していたが、それらは汚染がひどかった。家の周囲の屋根から雨が落ちる湿ったところは、特に汚染されていた。」

甲状腺癌と重松理事長。下「」引用。

「-略-WHOは患者の半分以上は大量の放射性ヨウ素にさらされた地区に集中しているとして、『原因が原発事故であることは明らかだ』としている」
 しかしそれでも、日本を含め、各国の学者、権威者の頭は固かった。
 広島では、その後も広島市と県が後援するHICARE(放射線被曝者医療国際協力推進協議会)のシンポジウムで、汚染地での小児甲状腺がんの多発を行った医学者たちに対して、重松理事長以下のIAEA調査と参加した医学者たちが、猛烈に反発した。私はこの話を聞いて、世界の被爆者のために広島市民と県民のお金で運営されているHICAREが、むしろ世界の被爆者の訴えに水を差す場として用いられることに、言いようのないいら立ちを感じたものである。」

その後、重松も認めたという。

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重松逸造と、原子力安全委員会のメンバー……。下「」引用。

「信じない人のために、この調査団長の実名を記しておこう。その男は、重森逸造といい、戦時中に海軍軍医とつとめ、戦後は、一九四七年から国立公衆衛生疫学部で慢性伝染病室室長をつとめた。一九五四年にアメリカに留学して、おそらくそこで何らかのコネクションを得たのであろう、帰国後は、一九九六年に国立公衆衛生院疫学部長に任じられ、一九七三年からWHOの諮問委員会委員に就任して、その世界の権威となった。原子力を推進するための国連の国際原子力機関(IAEA)が組織したチェルノブイリ原発事故の被害を調査する団長となった重松が、チェルノブイリ汚染被曝現地を訪れながら、「まったく放射線被害がない」かのような結果を報告して、全世界からの怒りを買っただけではない。重松に育てられた人物が、現在の原子力安全委員会のメンバーとなって、福島第一原発事故の被曝を許容する暫定基準を決めているのだ。
 その連中の言葉を信じて、日本人は、放射能にまみれた空気を吸い込み、放射能汚染食品をむしゃむしゃと食べているのだ。
 寒気のするような闇の世界が、わが国には実在する。」

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原発産業とチェルノブイリ……。下「」引用。

「原発というものは、ありえない産業だということが、学べば学ぶほど分かる。そうした事実に覆いをかけることで、これまでの原発は推進されてきた。それを多くの錚錚(そうそう)たる肩書きの学者たちが支えてきた。
 こうした人々は、チェルノブイリ事故から、「都合の悪いことは隠す」ということしか学ばなかったといえる。世界の原子力産業にとってはも、日本の政府などどうにも操れる存在だと考えるかもしれないが、もう私たちは泣き寝入りするわけにはいかない。徹底した人間の命の軽視の上に成り立つ原発産業を、これ以上甘んじて受け入れるわけにはいかない。」

必要なら学童疎開=国民運動に【深刻な問題】 下「」引用。

「その深刻な問題は、福島県内だけでのことではなく、私の住む、福島第一原発から二五○キロメートル離れた東京の食品関係者や、レストラン、町の魚屋さんたちに対して、すべての人の日常生活に関わってくることである。誰かが、その現地の汚染を調べて、みなを救わなければいけない。絶望的だった私は今、気を取り直して、そのために動こうと決意した。必要なら、学童疎開を、国民運動にしなければならない、しかしそれには、測定データが必要だ。」









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