磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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死の灰-その恐怖とこれからの生活設計-

2008年08月28日 | 読書日記など
『死の灰-その恐怖とこれからの生活設計-』
   塚本憲甫・著/保健同人社1962年

わりと簡単な言葉でわかりやすく書かれてあるとボクは思います。



第五福竜丸事件のころは、ガイガー・ミューラー計数管で「放射線の粒子が一分間に何個あったか」を測定したナマの数字であったという。

それでは、計数管の性能や測りかたで結果がちがい、正確さを欠く。
それで、キューリーが使われることになったという。下「」引用。

「政府の放射能対策本部が、一九六一年十一月七日、こんご放射能の単位を表わすのに、マイクロ・マイクロ・キューリーを使うことにきめた。これもカウント数で単位を表わすと、測定の計器や方法によって、その結果がまちまちになり、正確さを欠くことを恐れての措置であった。」

内部ヒバクが危険であるという。下「」引用。

「いま降っている死の灰から受ける被害を要約すると、セシウム137のようにガンマ線を出して外部から人間の生殖腺をおかすもののほかは、からだの外側から浴びる放射線よりも、飲料水や食物にまじってからだの中へ入り、からだの中でいつまでも放射線を出している。たとえばストロンチウム90のような放射性物質の方が危険であるということになる。」

このころには、もう内部被曝のことがわかっていたわけですね。

半減期なら、半分過ぎたというわけでない。下「」引用。

「半減期というは、放射性元素の放射能の強さが半分になる時間であるといっても、半減期の倍の時間がたつと、ゼロになってしまうのではない。たとえば、五グラムのラジウムは、いまから千六百たつと、半分の二・五グラムになり、さらに千六百たつと、一・二五グラムになるというように、半減期がきて、半分になった放射性元素の放射能は、つぎの半減期で、またその半分の強さになって、無限に小さくなってゆくわけである。」

「放射線を出した元素はどうなる」……。下「」引用。

「放射性元素の放射能は無限に小さくなってゆくが、放射線を出して安定した元素になると、原子核が変わって、前の名前とはまったくちがったものになってしまう。
 たとえば、ラジウムはアルファ線を出して、ラドンになり、コバルト60はベータ線とガンマ線を出してニッケルとなり放射性燐はベータ線を出して硫黄になるといったぐあいである。」

死の灰の量は場所によって違うという……。下「」引用。

「死の灰もジェット気流に乗って日本の上空にやってきて、チリや雨にくっついて地面に降ってくる。したがって気象現象によくある、東京では雨が降っているのに、三十キロメートル離れた横浜ではからりと晴れわたっているのと同じに、局地的に多量に降るところと、少量しか降らないところとがあるわけだ。」

ここから考えても、原爆による黒い雨などというのは、放射性物質が含まれているので、大変なことだろうとボクは思う……。





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