磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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戦後史と日本軍国主義

2009年11月05日 | 読書日記など
『戦後史と日本軍国主義』
   藤原彰・著/新日本出版社1982年

帯に書かれてあります。下「」引用。

「占領下にの再軍備にはじまって、日本軍国主義はいかに復活してきたか。十五年戦争の戦争責任と天皇制軍国主義の本質に対する歴史的分析、批判の上に、軍事大国化をめざす自民党政府の危険な策動、イデオロギー攻勢の特質をえぐる。」



階級抑圧の手段である軍国主義は左右に存在する。下「」引用。

「一九一九年一月、ドイツ革命のさなかに、軍隊によって虐殺された革命の指揮者カール・リープクネヒトは、その主著『軍国主義と反軍国主義』の中で、軍国主義は資本主義社会に固有のものではなく一切の階級社会に固有のものであること、それは階級抑圧の手段であり、支配者のための侵略戦争の武器であること、すなわち対内軍国主義と対外軍国主義の二面をもっていることを明らかにしている。また資本主義社会における軍国主義の手段として、一方では軍隊を軍事技術的に最高水準まで向上させるとともに、他方では軍隊や国民の中に軍国主義的精神を充実させることによってその目的を達成しようとするものだと論じている。」

階級社会維持のための手段である軍国主義。下「」引用。

「軍国主義とは、社会構成体を示す概念ではなく、階級社会維持のための手段のひとつである。支配階級が、支配の危機を回避する手段として、軍事的緊張関係をつくりだし、常備軍を中核とする戦争準備と戦争への動員体制の構築を最高の目的として、政治・経済・文化などのすべての領域を軍事に従属させようとする思想や体制のことをさすことばとして使われてきた。」

教育や文化の統制……。下「」引用。

「軍国主義復活の地ならしのために、教育や文化の統制にまで手をつけて、なしくずしにその復活をはかっている。八二年三月、政府の意を受けた審議会は、八月十五日を戦没者追悼と平和祈念の日にすることを答申した。政府は直ちにこれを閣議決定して、八月十五日を戦没者追悼の日とすることを計画している。各新聞がこぞって論じたように、これは靖国神社の国家護持と公式参拝へ道を開くことが真の目的である。-略-」

独占資本主義の危機を切り抜ける手段。下「」引用。

「そして日本はいま、ソ連の脅威を強調し、軍備の強化をはかり、戦争準備体制を整えて国民を動員し、それによって現在の独占資本主義の危機を切り抜けようとする新しい軍国主義への道を着々と進んでいるのである。-略-」

「二尉グループ」 下「」引用。

「このような反共・反革命意識の鼓吹は、若い隊員に、その置かれた環境からくる疎外感、焦燥感も相まって、極めて危険な行動へのエネルギーを醸成させていく結果となる。一九六四年八月一日付で自民党政府首脳に郵送されたといわれている「国防省昇格の早期実現を 自主防衛体制確立のために」と題する「二尉グループ意見書」は、その結果で次のように主張している。
「腐敗した金権政治のもとでも、軍はその命ずるままに死地に挺身しなければならない義務を負っているのであろうか。-略-」
 この文章を見る限り、昭和初年の青年将校の国家改造運動の怪文書と、あまりにもその発想や表現形態の類似性に驚かざるをえない。-略-」

日米共同訓練のことについても書かれてあった。

国家総動員法1938年。下「」引用。

「すなわち、戦時または事変に際し、「国防目的達成のため国の全力を最も有効に発揮」するため、労務、物資、資金、施設、事業などのすべてを、勅令によって政府が統制し、使用もしくは収用し、動員することができるというもので、政府に全権を与える委任立法であった。さらにこの法律は、争議の禁止や新聞の統制など言論・思想・集会・結社の自由の制限も行えるものであった。」







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