アカネさんシリーズ001 恋のタイムマシーン 083ワンマンショーよ! 老人ホームのケース・ワーカー、永山はいう。 「今日はデイ・ケア・センターで、音楽会があるんですよ。茜さんも参加されてはいかがでしょうか?」 「参加?」 茜はみんなの前でマイクを握り、ドリカムの歌をうたっている自分を想像する。 「ええ、どうですか?」 「あら、わたし、歌えないわよ」 いつも、茜はカラオケのときの始めの台詞である。 ところが、一度歌うとマイクを離さないのである。 「はは、みんなで歌うのですから、別に歌をうたうなんて、力むことはありませんよ。例え、歌わなくとも、音楽にあわせて体を動かすだけでもいい運動になりますし、一日、何もしていないよりも、めりはりが出来ていいですよ」 「そうなの……」 せっかく、久しぶりにカラオケで遊べると思ったのに、茜はがっかりした。 そうしたら、知らず知らずに次の質問が口から出た。 「カラオケはないのですか」 永山はいう。 「ありますとも、歌いたいのですか」 「まあ、歌ってもいいわ」
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