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語りつぐ戦争体験 続2 沖縄県で戦った

2009年03月18日 | 読書日記など
『語りつぐ戦争体験 続2 沖縄県で戦った』
   日本児童文学者協会、日本子どもを守る会・編/草土文化1983年

来栖良夫が書く。下「」引用。

「この巻では、日本本土ではじめての地上戦である沖縄戦の体験手記をあつめている。このたたかいで守備軍および義勇隊など一○万、県民一五万の尊い人命がうしなわれた。日本降伏のあとも沖縄県はながいあいだアメリカの占領下におかれた。」

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■目 次■
〈戦記〉
ある高射砲中隊 石井耕一  8
生き抜いた兵士 長野武雄
  きき書き 名古真和、他  29
沖縄県で戦った 弟子豊治
  きき書き 山田貞夫  42
沖縄・海の特攻 福地政男  58
きょうも生きていた 阿倍繁信  71
沖縄・空の特攻 室原知末  79
〈離島の悲劇〉
宮古島 最後の「赤トンボ」 平良昭  92
伊江島・渡嘉敷島での敗戦 島袋ヨシ
  きき書き 島袋和幸  108
伊平屋島 三時間の上陸戦 知念カマド
  きき書き 垣花千恵子  118
栗国島 掛けぶとんの防空頭巾 仲里譲
  きき書き 市川栄一  128
〈戦時下の生活〉
戦火の中の青春 上原米子  140
沖縄方言の者はスパイ 玉城詩郎  156
母を苦しめた戦争 大城勲  164
あとがき 沖縄戦とはなにか 来栖良夫  176

よく聞く話である……。下「」引用。

「生きてかえったものは、
「なぜ死ななかった! 非国民め!」
と将校にしかられ、またあくる夜の斬りこみにひっぱりだされた。兵長のわたしは、上官である三浦中佐の伝令役をつとめていたために、この斬りこみには参加しないですんだ。」

スパイとして殺害されたという。下「」引用。

「日本軍の壕がわかると、米軍は火焔放射器でその壕をやき、爆破した。米軍に壕をおしえた住民はスパイとされ、わたしのまわりではなかったが、そのうたがいをかけられた人が日本軍によって処刑されたりもした。たたかいが不利になればなるほど、
「県民は信用できない」
と、軍隊はかんがえたのではなかろうか。」

集団自殺をした兵士……。下「」引用。

「将校ばかりでなく、負傷した兵士たちも、なん重もの円になってかたまり、まん中の兵隊が手榴弾を爆発させて、集団自殺をした。円の中心部にいた兵士は一発で死ぬことができたが、そとがわのものはすぐには死ねない。もがきくるしんで、じぶんのもっていた手榴弾を爆発させた。壕のあちこちに手や足や肉片がとびちって、土ぼこりにまみれていた。それもいつのまにかみなれて、なんとも思わなくなっていた。このころは、負傷した兵士は、自殺のためにいつ手榴弾を爆発させるかわからないので、うっかりそばへもちかよれなかった。沖縄の夏では傷口がすぐ化膿して、薬もないから、自殺でもするほかなかったのである。
 そのころは、
「戦闘不能者はころせ」
という命令がひそかにくだっていたらしい。-略-」

捕虜収容所……。下「」引用。

「太陽がしずんで、あたりがくらくなり、途方にくれているとき、米兵につかまり、捕虜収容所におくられた。そこには久志村(くしそん)久志らしく、おおぜいの人がいてたのしかったらしい。兄と妹は米兵から菓子をもらい、服ももらった。兄と妹は、家族のこともわすれ、なん日かを捕虜収容所ですごしたのである。-略-」



鉄血勤皇隊員








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