磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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覇権なき世界を求めて-アジア、憲法、「慰安婦」-

2010年07月07日 | 読書日記など
『覇権なき世界を求めて-アジア、憲法、「慰安婦」-』
   石川康宏・著/新日本出版社2008年

ブッシュ政権vs.小泉・安倍政権のことが印象にのこる本でした。
--どちらも、民主主義をとる政権ではなかったですね。新自由主義というのでは共通していましたね。



中曽根康弘会長。下「」引用。

「こうした状況の大きな変化を生み出したのは、「新憲法制定議員同盟」(中曽根康弘会長)が、二○○七年と○八年の二度の総会で「九条の会」への対抗を強調したことにも表れた草の根の護憲運動の力でした。-略-」

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フランスを悪罵した「古い」アメリカ。下「」引用。

「イラク戦争に反対したフランスに向かって、アメリカは「古いヨーロッパ」と悪罵(あくば)を投げました。しかし、アメリカの戦力は……アメリカとその連合国の意思を強制する能力を維持しなければならない。そうした決定的な打倒のなかには、敵国家の体制を変えること、あるいはアメリカの戦略目標が達成されるまで外国領土を占領することがふくまれる」(二○○二年八月)と述べるアメリカの国防報告を見れば、いずれが「古い」立場にあるかは明白です。」

「日米の靖国・「慰安婦」問題摩擦」 下「」引用。

「-略-小泉政権末期から特に安倍内閣の時期にかけて日米間でトラブルになった靖国問題・「慰安婦」問題での日米摩擦です。」

ブッシュの「靖国」中止要請と……。下「」引用。

「小泉首相は就任当初の二○○一年から靖国参拝をつづけましたが、アメリカ政府は当初これを重大な問題とはとらえませんでした。ところが、○六年になってブッシュ大統領が日米首脳会談でその中止を要請するようになり、さらに小泉氏がこれを拒否した後には、「ポスト小泉は靖国に行くな」と圧力をかけるようになります。
 同じ変化が「慰安婦」問題についても起こってきます。実は「慰安婦」問題で日本政府を批判する決議案は、これまで何度も米国議会に提出されてきました。しかし、それは一度も議論さえされませんでした。ところが、それが二○○六年に下院の外交委員会で初めて議論され、ただちに決議されるのです。さらに二○○七年には、外交委員会で可決(五月二六日)されるだけでなく、下院本会議でも決議されました(七月三○日)。明らかに議会の急速な姿勢の転換がありました。」

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安倍の祖父・岸。下「」引用。

「なお、岸と同じ日に、同じ拘置所を出された人物に小佐野賢治笹川良一がいます。彼らはいずれもアメリカに決して逆らうことのない戦後親米右翼の中心人物となりました。」

産経新聞キャンペーンで「つくる会」。下「」引用。

「その後、実際の政治に、この号令に沿った流が生まれてきます。まず一九九六年一月には「産経新聞」を舞台に、学者たちが「教科書が教えない歴史」の連載を開始し、侵略戦争の反省を語る考え方を「自虐史観」として否定する長期のキャンペーンを始めます。続いて一九九七年一月には「新しい歴史教科書をつくる会」が発足して、靖国派の歴史理解を盛り込んだ教科書づくりと、その教科書の文部省による検定パスの取り組み、さらには各地の教育委員会などに対する教科書採用の取り組みが開始されます。」

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ブッシュと安倍内閣。下「」引用。

「二○○七年、アメリカの下院本会議で、日本せいふの「慰安婦」問題に対する態度を批判する決議が採択されました。下院だけでなく、ブッシュ大統領自身も安倍晋三首相(当時)に「河野談話」の線から後退しないように直接クギを刺しました。それは安倍内閣とブッシュ政権との間に、大きな軋みをもたらす重大問題でした。」

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中山成彬(「議員の会」)の「心優しい民族」発言、2008年。下「」引用。

「「慰安婦」制度をつくったことは、日本民族の心のやさしさの現れだというわけです。ここには「慰安婦」を強制された女性たちに心を寄せる姿勢が、塵一粒ほどもありません。ちなみに、この人は二○○四年に第二次小泉内閣のもとで文部科学大臣になっています。」

「2 「河野談話」の見直しを企てた安倍首相」

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「止められないアメリカの怒り」 下「」引用。

「こうした二度の安倍発言に対する、アメリカの反発と批判はきわめて厳しいものでした。三月二日のワシントン・ポストは、安倍首相の「強制性を裏づける証拠がなかったのは事実」という発言を大きく掲載し、1. この発言は旧日本軍が「慰安婦」の徴用で直接的役割を果したとする一九九二年発見の歴史資料と「矛盾する」、2. この発言は、日本政府が繰り返しに行ってきたという「過去の政府の謝罪に疑問を呈するもの」である、3. これが「戦時中の残虐行為への十分な償いをしていないと主張している韓国や中国をいら立たせることは確実」であると述べました。
 批判の主は、マスコミだけではありません。米国務副長官のネグロポンテ氏は、-略-」

「4 頓挫した「議員の会」の訪米工作計画」






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