磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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記者クラブって何だ!?

2009年10月03日 | 読書日記など
『記者クラブって何だ!?』
   村上玄一・著/同朋舎2001年

帯に書かれてあります。下「」引用。

「マスコミ志望者&ジャーナリスト必読!
田中康夫・長野県知事の「脱・記者クラブ」宣言は……
石原慎太郎・東京都知事の「記者クラブ改革」は……
情報の独占か? 権力との癒着か?
〈不透明な存在〉を判りやすく解説する」



問題なのは他のマスコミを排斥すること。下「」引用。

「そして、問題なのは、この記者クラブの大多数が、他のマスコミを排斥することである。加盟社以外のマスコミは記者クラブ室に入ることも許されないし、クラブ主宰の記者会見(記者発表)の出席も断れることが多い。たとえば、同じ報道の仕事をしている週刊誌(「週刊新潮」「週刊現代」「週刊文春」「週刊ポスト」など)がいい例である。-略-」

癒着に利用……。下「」引用。

「-略-となると、情報を提供する側は、好意的な記事を書いてくれる記者を大切にする。両者が親しくなると、他のマスコミには知らせていない情報を、そっと教えてくれるかもしれない。記者は、誰だって、他社の知らない内緒の情報を仕入れたいと思う。そのためには、情報を提供する側と仲よくするしかない。すべての記者がそう考えたとき、最も恐ろしいことは、特オチ(自分の社だけ、その情報を知らなかった)ということになる。これは新聞社にとって、とんでもなく恥ずかしいことである。この状態を避けるために、記者たちは必死となる。情報を提供する側は、そこをうまく利用する。」

記者クラブの特権。下「」引用。

「記者クラブに与えられている「特権」の中でも、その最たるものは、東京都が問題とし「記者室」の無償提供である。公共機関は公金(税金)で賄われている。われわれの血税で機能している建造物の一部を、ごく限られたマスコミにだけ無料で貸し与えているのは、どう考えても理不尽である。
 だが、それだけではない。-略-ほとんどの記者室は、仕事用の机や椅子、休憩用のテーブルやソファー、それに関する備品、電気、ガス、水道代、電話、ファックス、コピー代、清掃代、クラブ詰めの係員の人件費、加盟各社が発行している新聞代、クラブ詰め記者が利用する駐車場まで、至れり尽くせりの「便宜供与」を受けている。お茶代、酒代、ときには食事代まで、情報を提供する側が面倒をみるのが慣例化していた。それは長い間、当然のこととして行われていた。-略-」

「「特権」に麻痺してしまった記者たち」

「警察とテレビの共謀企画」 下「」引用。

「三浦和義の保険金殺人事件では、マスコミの報道過熱が指摘された。
 三浦は銀座東急ホテルで逮捕されたが、そこから大手町の警視庁までは、パトカーで飛ばすと、四、五分もかからぬ距離である。だが、三浦の連行に際して、その護送車は、日比谷、霞ヶ関、-略-とんでもない遠まわりをして、三十分もかけて警視庁に到着した。
 警視庁と記者クラブの事前の打ち合わせで、三浦の逮捕された姿を、テレビで流せるよう、警察が協力しテレビ撮影の準備が整うまで時間稼ぎをしていたのだと言われている。
 警察とクラブ記者の馴れ合いによる「人権侵害」であろう。」

「あまりにも豪華すぎる都庁の記者接待」
--この接待も血税から……。

「高慢な記者クラブが起こしたトラブル事例」

「記者クラブと警察の親密さ」 下「」引用。

「新聞社やテレビ局の社員、また、それに関連する人たちが、交通事故を起こしたり、痴漢行為で警察に取り調べを受けたときなど、そのほとんどは一般に公表されることなく処理されている。
 警察のほうが気が利かして、広報発表は避け、新聞社やテレビ局に直接、連絡して社内だけで解決するよう便宜をはかる。
 だから、報道する側も、そんな親切な警察の「不祥事」を厳しく批判することは控えなくてはならない。
 神奈川県警の「警官の不祥事」が発覚したのは、記者クラブに所属していない写真週刊誌のスクープである。」







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