磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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どうわのうみへ ちゃんちゃこばあちゃん

2006年08月03日 | 読書日記など
『どうわのうみへ ちゃんちゃこばあちゃん』
   正田篠枝・作/榎本めぐみ・絵/
     太平出版社1980年

戦後すぐに「さんげ」をだされた
正田篠枝さんの童話です。



この本は、以前紹介しました本のなかにも収録された作品です。

ビカッ子ちゃん

この作品では、著者は話の筋を話した人が先に本を出版されたことが書かれてありました。

この本は非常に絵が多くかかれてもいます。

原爆で肉親を奪われて、かつ財産なども奪われた人たち。

その人たちの中には、老人だっておられたのです。

外国の評論家のような人がかつて、
「原爆ものはどれも同じ……」
と話されました。

そんなことはありません!

原爆を落とす側の人が、もし被爆者たちを虫けらのように思っていたら、そのように思えるのかもしれないと思いました……。ただボクが思っただけならいいのですが……。

しかし、広島にはハートの温かい人たちも住んでいました。下「」引用。

「ほいじゃが、どうして、わしは生きのこったんじゃろうか。わかい、げんきなもんが、ぽっくり、ぽっくり、しんじゃったのに。
 それにしても、おじいさんや、むすこでも生きていれば、もうちっとは、ましなくらしもできようが、こがいなからだのひとりぼっちじゃあ、さえんはなしよのう。そいじゃが、きんじょのしゅうのおかけで、バラックをたててもらって、小さな店でも、かわいがってもろうとりさえすりゃあ、どうにか、たべていけるがのう。」

助け合いがあったのです。方言でとても温かい感じがしますね。


おばあさんは、右腕がよくないので、おろし商人の人が、親切に、品物を並べてくれて、値段書きをつけてくれたそうです。

そんなことができた人たち。
すばらしいですね。
今の社会ではまず無理ですね。

安全さえ……。
安全は人の命を守ることですね。
大切なことで、昔の人たちはお金にかえられないと思っている方が多かったとボクは思います。

公共交通が危ない 規制緩和と過密労働

アメリカでのBSEの問題も、お金をかけると大変なので全頭検査はしないそうです。

ちゃんちゃこおばあさんは、多くの人に伝えたかったことがあるようです。下「」引用。

「ピカドンをつくったり、つかうことのない世の中になるように、やってもらいたいものじゃわい。ひとりひとりが、しっかりしてのう。まことの心の大臣さんに、政治をしてもらうように、ええ人をえらばんにゃあ、いけんのじゃ。ほんまにだいじなことじゃあ。ひろしまで、ピカドンにあって生きのこった、わしがいわあで、なろうかい。ピカで生きのこったもんの、つとめのようにおもえてきたわい。」と、ひとりごとをいったり、かいものにきたものにつぶやく、ちゃんちゃこばあちゃんでありました。」


そうそう、エレベータ事故で人が死ぬなんてあまり聞かないこともありましたね。
それから、流れるプールでかわいい女の子が……。

しっかり、ちゃんちゃこおばあさんの言っていることを噛みしめて欲しい。

あのピカで一人ぼっちになったおばあちゃんの泪がいっぱいあふれるような、貴重な言葉を忘れないでほしい。





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