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『新約聖書外典』&【ニュース】

2006年04月07日 | 読書日記など
『新約聖書外典』
    荒井献・編/
      講談社文芸文庫1997年、2001年8刷

聖書外典=聖書偽典と呼ばれるものがあります。
それは価値がないともいえないようです。



この本はよく読まれている本ですし、
よく引用されている本でもあります。

「外典」の一般的意味が書かれてあります。下「」引用。

「新約聖書「外典」と言えば、最も一般的には、新約聖書「正典」が結集されていく過程において、その中から除外された緒文書、いわゆる「典外書」のことを指す。たとえば、正典成立史上重要な役割を果たしたアタナシオス(二九五-三七二年)は、現行新約聖書の二十七の文書を「正典」と呼び、これを「霊感による書」あるいは「まことの書」として、その他の緒文書を「アポクリファ」と名づけ、これを「異端の虚構」ないしは「汚れなき者を欺くもの」として、「正典」から排除している。」

しかし、異論をとなえる方もいる。
(1)「公認されたもの」(homologoumena)
(2)「疑わしいもの」(amphiballomena)
(3)「偽書」
と分類する方もいる。

さらに、こう分類する者もいる。
(1)「公認されたもの」(homologoumena)
(2)「問題のあるもの」(antilegomena)
 (a)「知られているもの」
 (b)「偽書」(nothoi)
(3)「異端の」

大衆文学としての外典とみなす方もいる。
しかし、外典を元にした小説でノーベル文学賞を
受賞した方もおられます。

正典とされた聖書とちがい、いい意味でも
悪い意味でも庶民的だと思います。


【本日のニュース】
「パピルス束は1700年前の「ユダの福音書」写本と確認
2006年04月07日12時00分
 米国の科学教育団体、ナショナル・ジオグラフィック協会(本部ワシントン)は6日、70年代にエジプトで発見され古美術商の手にあったパピルス紙の束が、同協会の支援を受けた専門家らによる修復・鑑定作業の結果、初期キリスト教の幻の外典「ユダの福音書」の約1700年前の写本であることが確認された、と発表した。-略-」
くわしくは、ここ(朝日新聞)をクリックしてください。


この本でも取り上げられていない聖書と呼ばれるものもあります。
内容が正典とちがいすぎるものが存在します。
たとえば、聖母マリアは、売春婦でありローマ兵に身を売っていた。
など、インターネットで知ることもできるものもあります。
多種多様といっていいほど様々なものがあるようです。

日本の神話を多くのキリスト教神学の学者などは
非科学的とあざ笑います。
しかし、さほどの違いはないのです。
違いがあるとしたら、イエスの人道主義が、
現代にも通じるというところです。

日本の神道では他人の神の教えに対して、
罵詈雑言を吐くような態度をとってはいけないと、
教えではなく、身につけたものとして持っていたと
僕には思えます。

しかし、西欧のキリスト教では啓蒙主義で、
教養ある者たちが、人の上に立つと考えていたので、
神道をバカにすることを好み、罵詈雑言を吐けば
吐くほど、エライと思っていたように思えます。

こういう方々を『教養ある野蛮人』と、
人道主義の方々が呼ばれることもあります。





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