磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

週刊朝日 2012-2-24

2012年03月26日 | 読書日記など
『週刊朝日 2012-2-24』
    河畠大四・編/朝日新聞出版2012年

特集名 創刊九十周年



「89年前の関東大震災 週刊朝日は何をどう伝えたのか2 我が子を亡くした記者は何をよずかに生きたのか 東日本大震災から立ち直るヒントが隠されている」 下「」引用。

「1923(大正12)年9月1日、関東を直撃したM7.9の大地震。直後に起きた火災旋風で44万7千都もの家屋が全焼した。図書館、書店、博物館も燃え尽きた。多くの人命と財産を奪った最大の国難を
、当時の人たちはどう克服しようとしたのだろう。心の中にスポットを当てて、前回に引き続き当時の記録を振り返る。-略-」

「世界から届いた義損金と食料品」

「子どもだましの嘘が横行する原子力」広瀬隆。下「」引用。

「原子力に関して、最近、マスメディアに横行する嘘は、子供だましのものがあふれかえって、原発関係者のレベル低下がますます顕著になっている。
 まず、再稼働を目論んでおこなわれているストレステストで、あきれて反論する気にもなれないのが、津波対策である。どこの電力会社も、ほぼ共通して福島原発事故のあとの津波対策として上げているのが、「予備の電源車を高台に配置する」、そしうもう一つが「防波堤を設置する」という対策である。私が講演会場で、「電源を高いところに設置すれば、大丈夫だと思う人はいますか?」と尋ねて、手を挙げた人はまずいない。
 誰一人、大丈夫だと思わないのは、人間の常識である。昨年の東日本大震災で岩手県を襲った津波は、重さが推定140トンにも達する巨岩を、数百メートル離れた川岸から陸上に運んだのである。-略-こんなものが激突してくるのだ。岩石だけではなく、巨木も、自動車も、船も、家屋も、濁流となって、電源のケーブルに激突してくるの。もしケーブルが地下に埋設してあっても、地震では地盤が大破壊されるから、電源ケーブルが大丈夫であるはずはない。ケーブルが切断されても、電気が送られるのか? 高台に置いた電源車は、がけ崩れにも遭わないのか? こんな人間の常識的判断力さえ持ち合わせていないのが、すべての電力会社である。
 防波堤を設置する対策については、講演会議でその電力会社の計画図を見せると、みな大笑いする。何しろ、電力会社が計画している防波堤とは、しっかりした防潮堤ではなく、家の塀と同じような代物だからだ。東日本大震災で岩手県を襲った津波では、300トンを超える頑丈な防潮堤でさえもが、みな流されてしまったというのに、塀ヲ建てて津波を防げると考えているのだ。ここまでくればジョークだと思いたいが、それが真剣な電力会社の津波対策だ。若狭の原発群なども、浜岡原発も、みな同じである。人間の常識的判断力を失った電力会社の哀れな姿である。-略-」

index

電力会社の高額報酬……。下「」引用。

「1月31日付けの東京新聞に、「九電、905億円赤字転落」との見出しで、九州電力が火力発電用の燃料費の増加が苦境にあるとの記事が出ていた。ところがそこに、赤字になったので13人の取締役報酬を20%削減することになり、1億5000万円が削減される、と書かれていた。記事では切り込んでいないが、誰が計算しても、1人平均では1億5000万円÷13人=1154万円が20%であるというなら、1人平均報酬はその5倍だから、5769万円というトテツモナイ高額の報酬を受け取っていたことになる。-略-」

それに比べて、今もほとんど補償されていない。下「」引用。

「福島県民の県外転出者たちは、今もほとんど補償されていないのである。政府の原子力損害賠償紛争審査会の学者連中が、避難地域の周辺にある福島県内23市町村の全住民に対して、「妊婦および18歳以下の子供は40万円、それ以外の人は8万円」という、耳を疑うような賠償額を決定したのは昨年12月6日のことだが、避難民に対する補償がたった8万円とは、一体、何を根拠に計算したのだ。新聞やテレビの報道陣は、電力会社の役員報酬が数千万円であるのに対して、この天地ほどの違いを知って、よく平気でいられるものだ。」

index

絆を断ち切った東電。下「」引用。

「昨年の一字は「絆(きずな)」であると、誰もがこの文字をほめちぎっているが、福島県民にとっては違うぞ。「東京電力・福島原発事故」が福島県民の絆を断ち切り、家族の絆を断ち切り、友人・知人との絆を断ち切り、職場と絆を断ち切り、自宅との絆を断ち切り、郷里との絆を断ち切った、まさしく昨年の一字であると怒っているのだ。」

原発のために数年先のウランまで買ってある。下「」引用。

「電気料金の話に戻ると、そもそも、燃料費というのは、原発のために数年先のウラン燃料まで買いつけてあるので、その分の費用が運転停止中の原子力発電所でもコストにかかって、大量の無駄な原子力出費が決算に出ているだけである。」

「ふざけるな!東電のウソ「値上げの原因は燃料高」は口実 ひた隠す「埋蔵金」 一挙公開」 下「」引用。

「「値上げは権利だ」。昨年末、東京電力の西沢俊夫社長の言葉に、あなたも怒りを覚えたことだろう。東電は4月に企業向けの電気料金を一律17%値上げし、家庭用の値上げ申請もする方針だ。値上げの具体的な根拠も、納得できる経営合理化策も示さないまま、利用者の首を絞めるのか。本誌は東電の「埋蔵金」を徹底追及する。-略-」

ガスは安くなる!? 下「」引用。

「現在、そして今後も火力の主流であるガスの場合は、原発停止で電力会社が天然ガスの買いつけに走って、輸入価格が高騰してきたが、これは石油火力用の原油の投機的暴騰とはまったく意味が違う。輸出国から足元を見られた一時的な高騰である。今年1月には、アメリカで天然ガスが暴落して、下げ止まらない状態にあるのだ。加えてアメリカは、これから天然ガスの“輸出国”になることを宣言しているのだから、日本の電力会社はその安いガスを買いつければよいのである。東京ガスは、ガス料金の値下げを発表しているぐらいだ。」

「電気料金値上げに東京都「待った」」 下「」引用。

「1月26日に、東京電力の電気料金値上げに対して、東京都が待ったを唱えたが、猪瀬直樹副知事の意見は重要な点を突いていた。東電によれば、原発が使えず、その分の火力燃料費の負担が増すため、原発が使えず、その分の火力燃料費の負担が増すため、2008年度の2兆3700億円が、2012年度には3兆5000億円へと、6800円の負担増加が見込まれるという。だが、「燃料費等」の中身については「火力燃料費、購入電力料など」と書かれているだけで、具体的な内訳がまったく示されていない、と怒っているのである。ここが最も重要な論点なのである。」

index

「東電はもはやゾンビである」金子勝(慶応大学教授)。下「」引用。

「事故処理費用と除染費用は、公的資金と国の原子力予算を組み替えれば、どうにか工面できるでしょう。でも賠償費用は、東電を解体して民間に売却することでまかなうしかない。
 東電はもはやゾンビ状態。「身を切る」なんてことでどうにかなるレベルではありません。」

「ふざけるな!東電のウソ 福島第一原発幹部が語る驚愕の“真実”「2号機は崩壊する」」

危険手当てを払わないために。下「」引用。

「昨年末に宣言した「冷温停止状態」を、政府と本店は事実上の「事故収束宣言」としています。あの宣言は「危険手当」を出さずに済ませるためだったのではないか。そうフクイチの現場は疑っています。-略-」

戻ってくるベテラン。下「」引用。

「作業が長期化して、ベテラン作業員ほど放射線を浴びて年間許容量の上限をオーバーし、フクイチを去っている。春になると、年間被曝線量をゼロからカウントするようになるので、ベテラン作業員がフクイチに戻ってくる。-略-」

内視鏡で見た2号機。下「」引用。

「1月19日に実施した内視鏡調査でもわかるとおり、2号機りの劣化状況は予想以上です。ゼネコンの社員たちは「燃料棒を取り出す10年後まで建屋がもつのか」「いや6~7年しかもたないだろう」「このままでは崩壊する」と心配しています。
 その10年後にしても、取り出すロボットなどの装置を一から開発しなければならない。その前に、飛び散っているとみられる燃料棒を探す必要がある。そんなロボットはいつできるのか。本当の収束までには途方もないほどの難関がある。そのころ、私は東電にはいないでしょう。」

「「上がダメで」と言った東電広報」 下「」引用。

「いま東電は、フクイチへ報道陣を入れる準備をしている。前回は東電が写真を事前にチェックすることを義務づけて報道陣と揉めた。今回もまた、トラブルになっている。最も怒っているのは外国メディアの一人が、本誌に思いをぶちまけた。
   ◇   ◇
 東電広報はわざわざ、こちらのオフィスに説明にきたのだが、外国メディア枠は「4」しかないという。ふざけるな、と思った。「最低でも、20人は必要だ」と言うと、東電広報は理由も言わずに「それはできない」の一点張り。やっと1人増員の「5人」で決着したが、まったく埒があかない。東電の社債の投資家は海外にもいます。
 隠したい、見せたくないという思いなのだろう。広報の人は「上がダメなんですよ」と小さな声で話していました。本当にダメな会社ですよ。」

index

東電の姿勢は変わっていない。下「」引用。

「前述のとおり、東電は2号機の異変を即座には発表しなかった。2度目のフクイチ公開も積極的とはいえない。東日本大震災から1年がたとうとしている。だが、東電の姿勢は変わっていない。」

index









index

INDEX

INDEX



エンタメ@BlogRanking




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。