【小説】岩崎弥太郎

『岩崎弥太郎』
　　　佐竹申伍・著/光風社出版1980年

おもしろい小説です……。
人間味あふれる岩崎弥太郎……。
しかし、龍馬のようには大衆うけはしないでしょうね。



父おもいの弥太郎……。

それで、牢獄にまで入ってしまう。

そこで、算盤をならう。

わずか一カ月だという。

後藤象二郎は、宿題を弥太郎にさせた……。

その宿題がよくできており、後藤がやったとは思えない東洋……。

そして、東洋に認められた岩崎弥太郎。

でたらめな後藤象二郎は、土佐商会で大きな損をだす……。

その穴埋めができそうな人物、岩崎弥太郎を呼ぶ。

こんな人物が、龍馬暗殺の黒幕なのだろうか？

この小説では、板垣退助をはめたというより、常識のない人物のように後藤は思える。

資料でもけっこう、そういう感じの後藤象二郎だとボクも思えますが……。

岩崎にまかせる龍馬。下「」引用。
「いや、うちの連中は駄目だ。それだけの金を活かして使う道は知らん。いいか岩崎、単に土佐一藩のことにこだわらず、真に日本というこの国のために役に立つと思うときがあったら、あの金は遠慮なく使って構わん－－これだけは、はっきりと言い残しておく」
　人間、やはり虫の知らせということがあるのだろうか。龍馬はこの時、そんな妙な言い方をした。そして事実、これから半年と経たぬ十一月十五日の夜に、京都の河原町で暗殺をされているのである。」

パイプを失う後藤象二郎……。下「」引用。
「しかし、この直後の大事な時に、坂本竜馬が暗殺されことは、象二郎にとって大きな痛手だった。象二郎と薩長の面々の意志疏通をはかる太いパイプが切れてしまったからである。」

偽せ札をつくる案を出されたが、藩札（鯨札、鰹札）をだすことに……。

そして、土佐商会をひきつぎ、九十九商会……そして三菱、岩崎弥太郎……。






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