磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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ゴーストタウン-チェルノブイリを走る- 集英社新書 0608 集英社新書ノンフィクション

2011年11月02日 | 読書日記など
『ゴーストタウン-チェルノブイリを走る- 集英社新書 0608 集英社新書ノンフィクション』
   エレナ・ウラジーミロヴナ・フィラトワ(著)/
     池田紫(訳)/集英社2011年

写真がたくさん掲載されていて、写真集みたいです。
しっかりとした文章もあります。
【プルトニウム241】14.4年眠った後に……が恐怖ですね……。



表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「チェルノブイリの原子炉から二五○キロメートル圏内では、二○○○を超える街や村が消えた。毎年ここに来る度に、朽ちていくものが増えていく」
 一九八六年の事故から四班世紀後のチェルノブイリの世界。放射性物質による汚染の末に無人となり、時間が消えた大地をモーターサイクリストにして写真家のエレナ・ウラジーミロヴナ・フィラトワが走破する。
 本書は、廃虚に残るかつての暮らしの気配を辿り、人工物を無造作に覆いつくしていく自然、そして原子力災害の現実を静かに表現した詩的文明批評である。」

汚染地図はチェス盤のよう……。下「」引用。

「原子炉からの放射性物質は、風に乗って不均衡に散らばった。まるでチェス盤のように、ある場所は安全だけれど、ある場所は死んでいる。どこからおとぎの国が始まるのかを、言うのは難しい。
 この橋の向こうから始めよう。原子炉から六○キロメートル西、死んだ村だ。」

リクビダートル65万人以上。下「」引用。

「ロシア語で「リクビダートル」とは「清掃人」の意味。雇われた人もいたし、強制的に連れてこられた人もいる。清掃や後始末に従事した人たちだ。
 全体主義国家だったソビエト連邦は、若い兵士たちにチェルノブイリの支援を命じた。ただし、彼らのほとんどは、まっとうな防護服を与えられず、危険に対する説明も受けなかった。
 最初の一年、六五万人以上のリクビダートルが、クリーンアップに従事した。この中には、四号炉をコンクリートで固めた「石棺」を造った人たちを含む。」

「ゾンビの街」と呼ばれるところをベースにする原発労働者。

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「北斗七星」をロシア語で、「悪魔の車輪」というらしい。どこが車輪なんだろう?

【プルトニウム241】14.4年眠った後に……。下「」引用。

「この地域はプルトニウム241で汚染されているが、この元素の不思議なところは、最初はあまり放射線を出さないことなのだ。一四・四年の間静かに待った後、アメリシウム241などに崩壊していく。その過程でアメリシウムは、実弾のように強いガンマ線を出し、もとのプルトニウムは「鳥を撃つ小散弾」のような粒子放射線を出す。」

福島原発事故では、「MOX」燃料の3号機も核爆発したわけですね……。

ICRPでは安全とは言えるものではない……。下「」引用。

「-略-国連のいう「許容範囲」(訳者注 : ICRPでは二○~一○○ミリシーベルトの範囲に抑えるよう勧告している)だけど、ここに暮らしている人にとっては本当に安全と言えるものではない。」

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