磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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新潮文庫 事実の読み方

2008年04月07日 | 読書日記など
『新潮文庫 事実の読み方』
   柳田邦男・著/新潮社1987年

ヒロシマのことも出てきましたが、いい加減な答えをだすような著者ではありませんでした。ゼロサムゲームをしようとしている人たちの、言動に左右されているようではまともな答えは出せないとボクは思います。そもそも、彼等のはゲームでしかないですね……。



「アイスクリームを食べない子」がどうして食べないのかの原因。
それを、精神分析学の用語で説明しているとこうなるという。
1 欲求がない
2 食べるなと教えられている(超自我)
3 食べるとまずいことがある、例・下痢(自我)
4 いい子は間食しない(自我理想の働き)
5 太りたくない(理想自我の働き)

もちろん、他者の要因などが入れば、数限りないものになるだろう……。

そして、要因が一つだとは限らないことも頭に入れておかねばならないし、時間によってはそれが変化していくことも考えないとならないだろうと思う……。

自らの基準だけで、見ていく危険性がここにあると思う……。

中ソ対立に書かれてありました。下「」引用。

「日本のジャーナリズムは、共産主義の大国同士がなぜ武力にまで訴えて争うのかついて、様々な解釈を試みた。その主要な支店は、共産主義路線とイデオロギーの違い、共産圏の主導権争い、利害関係の対立、などに焦点があてられていた。そうした中で、ソールズベリーの『中ソ戦争』は、中ソ対立の根源を、数百年にわたる東西の民族対立に求めていた点できわめてユニークだった。」

ボクはゼロサムゲームをしていたら、結局はすべてが敵だという論理に帰結すると思う。
そして、戦争は理性で判断するよりも、疫病として考えるべきだろうとボクは思う。

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この本がかかれた時代は日本に学べという。
--時代は変わる物ですね……。


ヒロシマについても書かれてありました。下「」引用。

「それは、広島の原爆資料館長をつとめている高橋昭博(あきひろ)氏から聞いた話である。」

つっぱり中学生の話。そして、障害児の施設に慰問するようになったという。高橋氏いわく。下「」引用。

「K君がいった「平和の原点は、人間の痛みがわかる心を持つことです」という言葉を、今年から名刺に刷りこんでいる。」

『タイム』誌の記事の歪曲についても書かれてありました。下「」引用。

「「共産主義の宣伝によれば、広島死者数は二十五万人に達するというが、アメリカ原子力委員会の評価では、六万八千人に過ぎない」
「専門委員会による十五年間の医学的調査の結果では、広島・長崎の被爆者における奇形児出産、白血病、その他の放射線疾患の発生率が、日本における他の都市より高くなったという証拠は見つからなかった」
「広島は原爆被爆の運命を売り物にしている」
「広島は人間の人間に対する非人情のかたくななシンボルであり続けているのに対し、長崎は寛容の記念碑である」
 この記事に対しては、広島の被爆者ばかりでなく、長崎の被爆者までが、困惑し、眉(まゆ)をひそめた。アメリカ原子力委員会が日本の厚生省と共同で設置しているABCC(原子爆弾傷害調査委員会)の当時のダーリング所長までが、事実の誤りを指摘する手紙を、『タイム』誌に投稿したほどだった。
 核の脅威にされされた現代において、こういう記事は十年後、二十年後にどういう意味を持つだろうかと思い、私はその雑誌を保存ファイルにはさんでおいた。」

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