あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 077 聖父イエスさま 「ああ、お嬢様、お嬢様がロックのファンになったということにしてはどうですか」 「ロックのファン?」 「そう若い人たちは、何かロックとヒップ・ホップとかで、おしゃれしているでしょう」 「それはそうでありんす!」 「でも、私は別に……」 「茜お嬢様はいつもそうだから、妙だと思われるんです」 「別に思われてもいいんじゃないの?」 「そんなことはありせんよ」 「そんなことはありんすで、ごじゃります……」 「男はだまっていなさい! 女同士の話しをしているんです」 中根の冷たい言葉。 オカネスキーはハトが豆鉄砲をくらったような顔をしている。 やはり、女尊男卑なのねと茜は思う。 金持ちなんて、見せかけだけで、見合い結婚って私はいやなのよ! 見せかけだって、私は私の好きなようにやっていきたい! 「それにしても、おもしろいわね。クラシック音楽の有名な女性はみんな長髪でしょう」 茜は単純に考えてそう話した。 「そうよ、マリア様だてそうでごじゃります……」 もしかしして、この世界では聖母マリアが十字架にかかったのかしら……。 いったいどうなっているの? 男が女で、女が男なんて単純なことだと思っていたのに……。 中根が仕事で別の部屋にいっている間にきいた。 「ねえ、こちらの世界では聖母マリア様が十字架にかかったの?」 「そうよ、聖父イエス様が、十字架にかかったマリア様の遺体を抱いている姿は、もっとも美しい人間愛と言われているのよ」 「聖父イエス様?」
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