磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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国際政治と日本

2009年06月17日 | TOP【もくじ】
『国際政治と日本』
   武者小路公秀・著/東京大学出版会1980年



ゲーム論的アプローチについて……。下「」引用。

「ゲーム論はマクナマラ戦略の基礎をなしているばかりではなく、むしろこれに反対の立場の平和研究者たちによっても活用されり、たとえば囚人のジレンマのゲームをつかって、国家間の敵視と猜疑、信頼と和解のメカニズムが分析されていることを特記しよう。ゲーム論は、要するに、一定の戦略(価値体系とルール)をもった政策決定者の間の相互作用のダイナミックスをうきぼりにするのに大変便利なモデルである。
 このような意味で、われわれはゲーム論的な方法を頭から否定するかわりにこれをできるかぎり活用して、中国を含むゲームの特殊性を探り、マクナマラ戦略に含まれたゲーム論的立場の限界を明らかにしながら、あわせて日本が米中のゲームの中でとるべき戦略を明らかにしていきたいと思うわけである。」

「キャプセル入りの紛争」……。下「」引用。

「コロンビア大学の著名な社会学者アミタイ・エツィオーニ教授(Amitai Elzioni)は、米ソ間の冷戦について「キャプセル入りの紛争(self-encapsulating conflict)」という興味深い考え方を提唱している。彼によれば、米ソ間の冷戦は、現在しだいに緩和の道を進んでいるが、それは両国がイデオロギーや主張において歩みよったからではなしに、両国がしだいに一定のルールを認めあい、その枠の中(つまり、キャプセルの中)で、紛争を展開させるようになってきたからである。そして、米ソ両国は、この「キャプセル」なり共通のルールなりを、よりよく認識し、より完全な形にしていくことによって、平和共存の実をあげていくことができるはずであるというのである。」

「中立化構想の緒前提」……。下「」引用。

「以上で紹介した『東南アジアにおける中立化』という研究報告は、つぎの三つの点できわめて注目に値する問題点を提起している。-略-」

まとめてみると……。
1 中立化に対して、日本においてきわめて不足している合理的な発想法の典型的な例を提供している。
2 中立化政策をアメリカが政策として考えている……。
3 関係諸国が許容されるなら、東南アジア地帯で中立化できるだろう……。

国連の役割3点……。
1 国家間における話し合いの場所。
2 国際的なとりしまりならびに交通整理の役割。
3 国連の学校としての機能。

この当時の日本型と今は異なるのでは? 下「」引用。

「アメリカ的なタイプは「えらび型」、日本的な類型を「あわせ」型とすることの意味がでてくる。
 つまり、「えらび」は、人間とその環境の関係を、人間が環境を自由に操作できるというたてまえをもとにして考えている。したがって、人間にとって、ある行動は、まず自分の計画を自分のたてた目標をあわせてつくり、さらにその計画にしたがって、環境をつくり変えることだと考えられる。」

--今は日本こそ、「えらび型」では?
アメリカが捨てた原子力発電関連の会社を日本企業が子会社化……。
--もし事故を起こせば、日本製品は売れなくなるだろうという経済界の人もいる……。
この疫病神を、推進するのは政治家あっての、癒着システムだろう……。

先進諸国は開発をやめた「高速増殖炉」の開発さえすすめる、愚かな日本!





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