『週刊朝日 2012-4-13』
河畑大四・編/朝日新聞出版2012年
特集名 全国2151高校 大学合格者数ランキング

「73シーベルトの地獄 「原発収束宣言」はす撤収すべきだ! フクイチ幹部が語る福島原発の真実▼開発中ロボットの想定放射線レベルはたった3シーベルト▼漏れ出した「汚染水」の気になる「行き先」▼先が見えない「廃炉」までの道筋」 下「」引用。
「福島第一原発(フクイチ)2号機で見つかった「73シーベルト」という、とてつもない放射線量が突きつけた現実は、廃炉に向けた、茨の道のほんの一断面に過ぎない。そもそもこの事故を引き起こした国と電力会社、原子力ムラの面々に、人類が経験したことのない危機に立ち向かう資格と覚悟があるのだろうか。-略-」
73シーベルト……。下「」引用。
「本誌にたびたび登場するフクイチ幹部はこう話す。
「ある程度、高い放射線量は予測していたが、実際に73と言われると、改めて恐しさを感じる。メルトダウンした燃料が圧力容器まで達していることは、これではっきりした。燃料が溶け落ち、その粒子が容器の中をグルグルムと回っているのだろう。助かっているのは、温度が50度前後で収まっていることです」
東電によれば、2号機には毎時約9トンの冷却水が注入されている。その大量の水が奏功しているのだろう。だが、3月26日の内視鏡調査で、2号機の格納容器内の水位がわずか60センチしかなかったこときが判明した。-略-」
「今のロボットは3時間でアウト」
『収束』ではなく『終息』を。下「」引用。
「「3月上旬の福島第一原発を視察しましたが、余震で倒壊の危険がある4号機の対応が最優先され、廃墟のことなどとても考えられない。見れば見るほど背筋が寒くなる思いでしてた。原発事故は『収束』ではなく『終息』させるべきだ」」
「那須塩原市で再測定してみた 「朝日ジャーナル」のセシウム測定に反響」 下「」引用。
「水道水のセシウムに関しては、問題なしと言えるだろう。一方で、男性宅の家庭菜園の土は、前回、本誌が簡易測定キットで測った際には1080ベクレルだったが、今回はセシウム134、137合わせて3100ベクレル。約3倍だった。
国による土壌の放射性物質の測定はす、個人の土地に関しては遅々として進んでいない。検査機関での本格的な計測は高額で、機器の台数も限られている。不安の中で暮らす住民の間で、自ら測定し、情報不足を補おうとする人が増えている。簡易測定キットは、そうした切実なニーズに応えようと開発された。
飲料水の新基準値(10ベクレル)見極めには不向きだが、土壌などの汚染傾向を知るのに、このような装置ははなお有効だ。身の回りのどこにセシウムがあるのか 。それを知るのに、より多くの取り組みが必要なことは間違いない。」
「【原発】これで1問115万円!? エネ庁Q&Aのお粗末な中身」 下「」引用。
「-略-約7400万円かけて、エネ庁が広告会社「アサツー ディ・ケイ(ADK)」に委託した。
当初からネット監視だと批判が集まっていたため、この日の閣議後会見で枝野幸男経済産業相は、報告書がまとまったことを明らかにした上でこう陳謝した。-略-
だが、もっと批判が集まりそうなのはその中身だ。報告書には64のQ&Aが盛り込まれたが、01問目は、〈牛肉は安全なのでしょうか。仮に放射性物質に汚染された牛肉を食べた場合、健康への影響はあるのでしょうか〉
というもの。答えは、
〈一時的に飲食したとしても健康への影響は心配ありません〉
というお粗末な内容だ。64問で7400万円なら、単純計算すると1問は約115万円になる。-略-
この事業は「不正確情報対応事業」と名付けられているが、不正確情報として選別する基準や、対象としたネット上のサイト名、調査会社名、回答の執筆者名など肝心なことは伏せられている。
そこでエネ庁原子力立地・核燃料サイクル産業課の武田龍夫広報官に尋ねてみたが、その回答もお粗末なものだった。
--キーワードは誰が決め、エネ庁はどんな注文をしたのか。
「決めたのはADK 。どんな話をしたのか覚えていない。キーワードは手元にない」
--回答の執筆者が明らかにされないのはなぜか。
「ADKがそういうので」
--対象としたサイト名は。
「ADKに聞く」
ADKは政治関連情報も収集し、国会議員のツィッターやブログも対象にしていた。巨費を投じ、ありふれたQ&Aを作った本当の目的は何だったのか。」
index
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河畑大四・編/朝日新聞出版2012年
特集名 全国2151高校 大学合格者数ランキング

「73シーベルトの地獄 「原発収束宣言」はす撤収すべきだ! フクイチ幹部が語る福島原発の真実▼開発中ロボットの想定放射線レベルはたった3シーベルト▼漏れ出した「汚染水」の気になる「行き先」▼先が見えない「廃炉」までの道筋」 下「」引用。
「福島第一原発(フクイチ)2号機で見つかった「73シーベルト」という、とてつもない放射線量が突きつけた現実は、廃炉に向けた、茨の道のほんの一断面に過ぎない。そもそもこの事故を引き起こした国と電力会社、原子力ムラの面々に、人類が経験したことのない危機に立ち向かう資格と覚悟があるのだろうか。-略-」
73シーベルト……。下「」引用。
「本誌にたびたび登場するフクイチ幹部はこう話す。
「ある程度、高い放射線量は予測していたが、実際に73と言われると、改めて恐しさを感じる。メルトダウンした燃料が圧力容器まで達していることは、これではっきりした。燃料が溶け落ち、その粒子が容器の中をグルグルムと回っているのだろう。助かっているのは、温度が50度前後で収まっていることです」
東電によれば、2号機には毎時約9トンの冷却水が注入されている。その大量の水が奏功しているのだろう。だが、3月26日の内視鏡調査で、2号機の格納容器内の水位がわずか60センチしかなかったこときが判明した。-略-」
「今のロボットは3時間でアウト」
『収束』ではなく『終息』を。下「」引用。
「「3月上旬の福島第一原発を視察しましたが、余震で倒壊の危険がある4号機の対応が最優先され、廃墟のことなどとても考えられない。見れば見るほど背筋が寒くなる思いでしてた。原発事故は『収束』ではなく『終息』させるべきだ」」
「那須塩原市で再測定してみた 「朝日ジャーナル」のセシウム測定に反響」 下「」引用。
「水道水のセシウムに関しては、問題なしと言えるだろう。一方で、男性宅の家庭菜園の土は、前回、本誌が簡易測定キットで測った際には1080ベクレルだったが、今回はセシウム134、137合わせて3100ベクレル。約3倍だった。
国による土壌の放射性物質の測定はす、個人の土地に関しては遅々として進んでいない。検査機関での本格的な計測は高額で、機器の台数も限られている。不安の中で暮らす住民の間で、自ら測定し、情報不足を補おうとする人が増えている。簡易測定キットは、そうした切実なニーズに応えようと開発された。
飲料水の新基準値(10ベクレル)見極めには不向きだが、土壌などの汚染傾向を知るのに、このような装置ははなお有効だ。身の回りのどこにセシウムがあるのか 。それを知るのに、より多くの取り組みが必要なことは間違いない。」
「【原発】これで1問115万円!? エネ庁Q&Aのお粗末な中身」 下「」引用。
「-略-約7400万円かけて、エネ庁が広告会社「アサツー ディ・ケイ(ADK)」に委託した。
当初からネット監視だと批判が集まっていたため、この日の閣議後会見で枝野幸男経済産業相は、報告書がまとまったことを明らかにした上でこう陳謝した。-略-
だが、もっと批判が集まりそうなのはその中身だ。報告書には64のQ&Aが盛り込まれたが、01問目は、〈牛肉は安全なのでしょうか。仮に放射性物質に汚染された牛肉を食べた場合、健康への影響はあるのでしょうか〉
というもの。答えは、
〈一時的に飲食したとしても健康への影響は心配ありません〉
というお粗末な内容だ。64問で7400万円なら、単純計算すると1問は約115万円になる。-略-
この事業は「不正確情報対応事業」と名付けられているが、不正確情報として選別する基準や、対象としたネット上のサイト名、調査会社名、回答の執筆者名など肝心なことは伏せられている。
そこでエネ庁原子力立地・核燃料サイクル産業課の武田龍夫広報官に尋ねてみたが、その回答もお粗末なものだった。
--キーワードは誰が決め、エネ庁はどんな注文をしたのか。
「決めたのはADK 。どんな話をしたのか覚えていない。キーワードは手元にない」
--回答の執筆者が明らかにされないのはなぜか。
「ADKがそういうので」
--対象としたサイト名は。
「ADKに聞く」
ADKは政治関連情報も収集し、国会議員のツィッターやブログも対象にしていた。巨費を投じ、ありふれたQ&Aを作った本当の目的は何だったのか。」




