磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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わたしの動物記14 かあさん牛の涙

2009年03月26日 | 読書日記など
『わたしの動物記14 かあさん牛の涙』
   菊地澄子・作/石倉欣二・絵/ポプラ社1989年

原爆の本のリストにありましたが、実相というものではありません。
でも、社会に与えた影響を無視するわけにはいかないでしょう……。



表紙の裏に書かれてありました……。下「」引用。

「中国山地の山奥にあるわたしの村は、昔から牛を飼うのがさかんなところとして知られている。
 わたしの家にも、まっ黒い三頭の和牛がいる。とくにキーコと呼んでいるメスの牛は、わたしが国民学校に入学したときり、わたしの家にやってきた。
 わたしとキーコは、たがいに心がかよいあうようになって……。
 でも、とつぜんキーコはわたしの前から姿を消してしまったのです。
 広島の比婆(ひば)地方を舞台に、きびしい戦争の時代を和牛とともに生きた著者自らの少女時代の体験をつづる愛と涙の動物ふれあい記。」

つる牛……。下「」引用。

「昔から和牛の飼育のさかんな村なので、どこの家にも一、二頭の牛を飼っていて、おもに農耕用と格子の繁殖がもくてきであった。牛の品評会もさかんで、出品牛は、小さいときから運動やマッサージをし、食事にもこまかく気をくばるのだ。なかでも、つる牛というのは、品評会で代々優秀な成績をおさめつづけている血統書つきの良い牛のことをいう。」

無料で預かる牛……。下「」引用。

「となり無理に人から期限つきであずかっている牛なので、なんとなく遠慮しているかんじだ。子牛のときからあずかり、無料で育てるかわりに、やくそくの期限を無料で働いてもらう牛である。-略-」

見知らぬ人が、牛の様子をしらべていたという。
--スパイではないか?
……スパイは仲買人さんだった

仲買人さんから、広島に新型爆弾投下をきく。

終戦の日……。下「」引用。

「わたしは、もし戦争がなければ、父は死なずにすんだのにとおもうと、ぐっと悲しみがこみあげてきた。-略-」

おばさん一家が広島で……。下「」引用。

「広島のおばさん一家は四人は、新型爆弾で全員死んでしまったことがはっきりした。母は、遺体をさがしに広島市に何度もでかけたが、なんの手がかりもつかめなかったのだった……」

--「あとがき」
キーコの子孫が、品評会で日本一になったという。






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