磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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テロの帝国アメリカ-海賊と帝王-

2010年11月14日 | 読書日記など
『テロの帝国アメリカ-海賊と帝王-』
   N・チョムスキー(著)/
     海輪由香子、他(訳)/明石書店2003年

原書名 Pirates and emperors 原著改訂版の翻訳



表紙の裏に書かれてあります。下「」引用。

「チョムスキーがテロリズムを解体する古典的作品の改訂版。中東における米国の役割を掘り下げ、「テロリズム」についての世論をメディアがいかにして誘導しているのかを暴く。旧版にあったリビア爆撃やイランに関する章に新しい数章が加わった本書は、第一線に立って米帝国主義を批判してきた著者が国家テロを論じる、卓越した作品となっている。
新しい章では、2000年10月に始まったパレスチナの第二次インティファーダ、そして「9.11」が米国の中東政策に及ぼす影響力を論じるとともに、「9.11」以降に広がったテロの概念を脱構築する。(原著表紙より)」

聖アウグスティヌスと「海賊と帝王」 下「」引用。

「聖アウグスティヌスは次のように話を伝えている。アレキサンダー大王が海賊を捕らえて尋ねた、「なぜ海の安寧を乱すのか」。海賊は答えた、「あなたこそなぜ世界の安寧を乱すのか。私は小さな船一艘でやるだけだから盗賊と呼ばれるが、あなたは大規模な海軍を使ってやり、帝王と呼ばれる」。
 海賊の反撃は「秀逸で、あざやかだった」と聖アウグスティヌスは記す。」

誇らしげに宣言した……。下「」引用。

「現実は次のようになる。アメリカ学校(School of the American)〔訳注/アメリカ国内にある対ゲリラ戦の訓練基地で、中南米各国の特殊部隊の訓練を行なっている〕は、米軍が顧客国家の軍幹部に施した訓練のおかげで「解放の神学は……米軍の援助によって打倒された」と誇らしげに宣言した。」

レーガン政権は民主化を妨害した。

恥しらずのマスコミ。下「」引用。

「-略-マスコミガ報道する事実は潤沢にある。しかし、そのほとんどは恥知らずな言い訳で片づけられ、「テロに対する戦争」の本当の姿が知らされることはない。」

『犬のように』……。下「」引用。

「イスラエルはパレスチナ人に、「『犬のように』生きるか、それが嫌なら出ていけと言うべきである」。イスラエルの占領政策の顕著な特徴は、「アラボシム」(Arabushim「くろんぼ」や「ユダ公」に相当するアラブ人を指す言葉)のプライドを傷つけ、二級市民扱いすることだった。」

野蛮な集団的懲罰をするイスラエル……。

ウィンストン・チャーチルいわく。下「」引用。

「われわれは経歴に何の傷もなく、譲るべき遺産も持たない若者とは違う。われわれは無我夢中だった……世界の富と貿易のまったく不釣り合いなほどの独占に。われわれは望んだ領土はことごとくわがものにしてきた。われわれの主張は、その膨大で華麗な財産を何人にもわずらわされずに保有し続けることだが、その財産は主として暴力によって取得しり、武力によって大部分維持されてきた。それはしばしばわれわれではなく諸外国にとって理不尽なことであったかもしれない。」

「金持ちケネディ」はチャーチルと同様。下「」引用。

「両者とも、その財産に干渉されたくない金持ちに異議を唱える者たちを服従させるには暴力に訴える必要があることを認識していた。政権の座に就いてわずか数カ月で、ケネディは、フィデル・カストロが駆逐されるまで、キューバに「この世の地獄」を味わわせなければならないという命令を発した。ケネディ政権時代を通じて、大規模テロ作戦に承認を与えている。-略-」

カストロを危険視するケネディのブレーン。下「」引用。

「重要なのはカストロが何をするかではない。ケネディのブレーンたちは、カストロ政権という存在そのものが、米国に対する反抗が成功した証(あかし)になると理解した。-略-米国の中米政策にとって由々しき危機となる。……(そして)貧しく何も失うものを持たない連中が、キューバ革命の実例に刺激されて、人間らしい生活をさせろと要求している」。」

自由の制限=「合意の捏造」。下「」引用。

「米国は、他との比較でいうと、表現の自由が制限されないということにかけては、唯一ではないにしろまれに見る国家である。だが思想の自由を制限する手段が多岐にわたり、しかも効果を上げているということにかけてもまれに見る国家である。実はこの二つの現象には関連がある。自由民主主義の理論家は、大衆が自由に発言できる社会では、実質的な国家支配者であるエリート集団はそういった発言が適切なものになるように仕組まなければならないと言い続けてきた。エリート集団の利益を守る手段として暴力を使うのが難しいと、そのぶん、六○年以上のウォルター・リップマン(Walter Lippman)の言葉を借りれば「合意の捏造」もしくは米国公報業界の元祖の一人エドワード(Edward Bernays)が好んで使った言葉でいえば「合意の操作」の手法を工夫する必要が出てくるのである。」

「テロリズム」は特定のテロ行為を示す特殊な用語になっているという。

イスラエルはテロよりひどい侵略の罪。下「」引用。

「国連安全保障理事会が主張するように、イスラエルの爆撃は国際テロリズムではなく、はるかに重大な侵略の罪にあたるということができる。-略-」

キリスト教徒とイスラム教徒を殴り合いさせる。下「」引用。

「イスラエルの巡視対がキリスト教徒とイスラム教徒に銃につきつけて殴り合いをさせたり、その他の「奇妙な侮辱」を行っていると報告した。この手法についに功を奏した。イスラエルと同盟関係にあるキリスト教徒が、より強力な軍の反応をうながすような方法でシドン(Sidon)近郊のイスラム教徒を攻撃したのだ。その結果、血で血を洗う悪循環が始まり、最終的には何万人ものキリスト教徒が逃亡しねその多くはイスラエルが占領する南部に流入した。-略-」

「そのユダヤ人たちが死んでうれしい」と話す兵士の母。

イラン・コントラ事件についても書かれてあった……。下「」引用。

「一九八六年六月に国際司法裁判所は、米国の「不法な武力行使」と経済制裁を非難し、有罪の判決を下したが、米国はこれを「敵意を持つ法廷」(『ニューヨーク・タイスムズ』-略-」

【9.11】は数からみれば、珍しくもない犯罪。
ブッシュ政権の軍事予算。 下「」引用。

「数カ月後、ブッシュ政権は新しい国防予算案を提出したが、これはソ連軍が攻めてくるという口実が仕えなくなってはじめてのものだったため、とくに意味が大きかった。同政権は以前と同じように巨額の軍事予算を要求した」

そこから、いったい何百万の人が殺されたのだろうか?









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