磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

早乙女勝元長編青春小説集5&早乙女勝元小説選集11 太陽がほしい!

2009年06月03日 | 読書日記など
『早乙女勝元長編青春小説集5 太陽がほしい!』
   早乙女勝元・作/理論社1976年

「はじめに--作者」でこう書かれてある……。下「」引用。

「こんどは、どんな小説かって?
 思いきって、新しいミステリーを考えてみたいのです。
 と、いいましても、スーパーマンもどきの探偵が登場するわけではありません。ごく平凡な、工場づとめの多感な一青年が主人公です。そして、生活感もたっぷりともりこみながら、一九六六年五月のある日、東京の下町におきたふしぎな事件を、この若者の二つ目をとおして追いかけてみたいと思います。
 小さな事件は、ほそい迷路のように右に左にくねって、もつれたりからんだりしながら、やがてしだいに社会的なひろがりを見せ、ベトナム戦争とのきびしい関係にある基地日本の現実まで肉薄していはずです。なぞとくカギは、実はそのあたりにかくされているのです。-略-」

同じ小説でも、「あとがき」は異なることが書かれてあった……。
「あとがき 私の創作ノート」早乙女勝元・著。下「」引用。

「一九六六年四月。-略-それは、かつて戦時中の歌にみられるような“銀翼つらねて……”という戦闘機ではなかった。うすよごれた迷彩色、いわゆるベトナム・カラーにいろどられ、ベトナム出撃のマークを誇示した水爆搭載戦闘爆撃機のまぎれもない姿なのであった。-略-」

手がつかなくなる戦中の沖縄戦での生々しい証言……。

--国会図書館で、横田基地の核兵器の写真を探してもない。
雑誌などは、巧妙に切り取られていたという。



『早乙女勝元小説選集11 太陽がほしい!』
   早乙女勝元・著/理論社1981年

日本国内にあるだろう米軍の核兵器のことが書かれてある。下「」引用。

「「しかし、アメリカはまだ一度も、核爆弾なるものを発表していませんから、なんともいえないのですよ。最初の原爆、広島に投下されたリトル・ボーイと称する原爆だけは写真も性能も発表されていますが、なにしろ、これは二十年も昔ですから、おそらくは比較にならんでしょう」
「……」
「ただ、あのネガは、国産のフィルムでなくても、あれはまさしく日本で撮影されたものです。バックに、ほら、松林が黒くえんえんとつらなっていたでしょう。-略-わたしの考えでは、もし、あの物体が核爆弾だとすれば……」-略-」

自殺と錯覚が生じたという……。ここはミステリー?

「あとがき」では、小説を一休みして、東京大空襲のことをやると書かれてあった。








index

index

もくじ

もくじ





エンタメ@BlogRanking




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。