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【推理小説】読書村の殺人 ケイブンシャ文庫

2010年10月01日 | 読書日記など
『読書村の殺人 ケイブンシャ文庫』
   吉村達也・著/勁文社2001年

裏表紙に書かれてあります。下「」引用。

「長野県南木曽町読書(旧読書村)の古本屋で、店主が主の山に埋もれて殺された。死体の側には《読書の好きなやつは死ね!》というメッセージが…。長野県警の里見捜査官は、事件直後、被害者の元に届いた小説の原稿に着目。だが、その小説が死んだはずの女性の作だったことから、事件は思わぬ展開に…。犯人とその目的は? そして、謎の真相を語る老婆の正体とは?」



読書村……。下「」引用。

「あんたは読書村(よみかきむら)を知っているかの。読書に村と書いて『よみかき村』じゃ。奇妙な名前と思うかの。これはな、同じ長野県でも、わしらのおるこの青木湖からは、ずっとずっと南に下った、木曽の山あいにある村じゃ。-略-」

武装移民……。下「」引用。

「最初のころは移民といっても、みな在郷軍人じゃった。つまり、ふだんは民間人で、必要とあらば応召される予備役とか退役軍人じゃった。この人たちが、いわば満州の先遣開拓団じゃった。別名、武装移民とも呼ばれての、身の安全確保もなかなか大変じゃった。
 なにしろ、土地を取り上げられた元住民の怨みつらみがひどくての、昭和九年には六、七千もの地元民が蜂起して、日本側の連隊長が『戦死』し、第二次移民団が七十五日間籠城するといった事態にまでなったんじゃ。
 その事件がとりあえず収まっても、満州の治安というのは、決して良いと言えるものではなかったんじゃ。」

分村移民、分郷移民……。下「」引用。

「けれども、昭和十一年の八月に広田弘毅内閣が、二十年間で百万戸を送り出す計画で満州移民を国策化した。そこから、どっと満州へ満州へと人が移るようになったんじゃ。
 とりわけ昭和十三年からは分村移民というのがはじまった。
 これは、家単位で移民するのではのうて、村の中でごそっと集団移民を募り、満州での移民先に、日本と同じような村組織をそのまま作ってしまうという大掛かりなものじゃった。ちなみに、いくつかの町や村が合同で移民集団を募る形式、分郷移民というんじゃがな。-略-」








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