磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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核戦争と放射線 Nuclear radiation in warfare

2008年08月03日 | 読書日記など
『核戦争と放射線 Nuclear radiation in warfare』
   ジョセフ・ロートブラット(著)/
     小野周(監訳)/東京大学出版会1982年

この本もどちらかといって、核兵器を軽くみているのではないか?
--ヒロシマ・ナガサキのことを知っている人なら、そう思われるのではないでしょうか?



■目次・主なタイトルのみ■
序文  ii
1. 緒論  1
2. 核兵器の概要  6
3. 人体に対する放射線の生物学的作用  38
4. 核爆発による放射線  84
5. 核戦争における放射線による死傷者数  147
6. 民間防衛の有効性  164
7. 核兵器以外の放射線の軍事利用  179
8. 結論  200

フォールアウトも、大きな問題……。下「」引用。

「高威力爆弾では、1発の爆弾で莫大な地域が放射能汚染をうけ、長い間住めなくなる。したがって、フォールアウトは、核兵器の重要かつ特異な効果である。
 核兵器の爆発が空中でおこれば、つねにフォールアウトがもたらされるが、時間的・空間的な広がり方は主として爆発の高さによって異なる。」

この計算の仕方も、現実的に考えないといけない……。下「」引用。

「初期フォールアウトが速やかに減衰することは、「フォールアウトの放射能の危険は2週間で無くなる」と言って人びとを安心させるような場合にしばしば引き合いに出される。しかし、これは誤解のもとである。問題は線量率なのではなく積算線量であり、積算線量の減り方は線量率の減り方ほど速くはない。2週間後の線量率は1時間後の線量率にの約1/100である(図18参照)が、2週間後から無限時間までの積算線量は、1時間後から無限時間までの積算線量の1/5.5に減るにすぎない(図19参照)」

長い目で見ていかないといけないだろう……。

そして、宝くじ理論というのが、正しいように思える。

放射線雲の影響も大きい。下「」引用。

「フォールアウトの到達時間は、放射能雲の広がりに対する補正も施してある。というのは、この場合に問題となる距離は、雲の中心からの距離よりもむしろ、雲の先端部からの距離だからである。雲の半径は、1Mt爆弾では9km、10Mt爆弾で34kmと仮定されている。
 線量率およびフォールアウトの到達時間と、図19の関連データを用いることによって、無限大時間の積算線量を計算することができる(表16の左から第4,7番目の欄)。」

--そして、その雲からの雨。
黒い雨にあった人と、そうでない人では差があった……。
それはヒロシマ・ナガサキの経験……。

フィクションではない……というが……。下「」引用。

「軍備競争が停止されないならば、それは弾みがついてとどまることなく続き、垂直方向および水平方向に拡散しつづけるであろう。そのときわれわれは、『渚にて』のシナリオがもはやフィクションの主題ではない段階に到達するかもしれないのである。」

ヒロシマ・ナガサキを見つめていないとボクはいいたい!

--呑気すぎる……。







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