磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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風雪の愛はひとすじに-夫と妻の記録-

2009年04月25日 | 読書日記など
『風雪の愛はひとすじに-夫と妻の記録-』
   中島力・著/青潮出版1961年

原爆関連の本のリストにあったのは、蜂谷院長夫妻のことが書かれてあるからだと思う……。

はじめの方に書かれてある……。下「」引用。

「「夫と妻の記録」の日本教育テレビ(*現・テレビ朝日)が、開局以来続けている番組であって、わが社が提供を始めてから既に二年有半を経過している。この間で政治家、社会事業家、教育者を始め、-略-スポーツに精進されたかずかずのひとひどを、夫婦の姿を捉えてその美しい姿をみせてくれた。」

「原子雲の下の誓い」蜂谷道彦夫妻のことが書かれてある……。下「」引用。

「昭和二十年八月六日朝--
 広島の空はからりと晴れて雲ひとつない、逓信病院の蜂谷博士は徹夜の警防勤務で疲れきって帰宅した。
 --空襲警報は解除されていて、これでひとまず安心だる
 妻の八重子さんのいれてくれた茶をすすりながら、離れの座敷に腹ばいになりぼんやり庭を眺めている-略-庭の美しさにみとれていた。-略-
 放心したように博士の目の前で、強い光が二度うずうずと続けざまに光った。音は聞こえなかった。黒い日影がまったくなくなり、庭の隅々、石燈篭の中まで明るかった。」

妻をさがす院長……。下「」引用。

「「どこにいるんだ、八重子、返事しろ」
 必死に叫びづつける博士の声を聞きつけたのか、左手で右肘を押さえながら、よろめくように母屋の方から現われた八重子さんの顔は蒼白だったが、致命傷は受けていないようだった。」

そして病院へ。下「」引用。

「病院についても、そこは安全な場所ではなかった。院内は一面の火の海ですさまじい龍巻風が破壊家屋の大きな破片やバラック小屋を叩きつけてくる。」

博士も大変……。下「」引用。

「博士は夜になって、大きな疵を三十カ所ばかり縫い合わせてもらうと深い眠りに落ちてしまった。」

妻も病院へ。下「」引用。

「翌朝--
「あなた、たいへんよ、廊下は患者で一ぱいで足の踏み場がないわよ」
 廊下のうよすをみてきた八重子さんは興奮して説明する。-略-」

足を踏んだので謝ったが返答がない。怒られたのかと思ったが、それは死体の足だったという。

悲惨な情況が記述されている……。下「」引用。

「二週間ばかりの間に死者は百人をこえた。博士は歩けるようになると松葉杖をついて患者の回診をはじめた。-略-」


他に、「「エンジンに賭けた情熱」本多技研社長 本田宗一郎・さち夫妻。」という記事もある……。








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