磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

日本原爆詩集

2008年10月06日 | 読書日記など
『日本原爆詩集』
   大原三八雄、他・編/太平出版社1978年

姉妹企画だという。下「」引用。

「本詩集は、『日本反戦詩集』『世界反戦詩集』および英訳原爆詩集など一連の詩集の姉妹企画として刊行されたものである。」
いろいろな詩集などから集められたものです。



峠三吉の息子の作品。下「」引用。

「お父さん(一)
      原田 治(1)
父がせきをするたびに
息がつまる思い
父の顔は まっさお
ひげがながくのびている
朝 ぼくが学校へ行くとき
ふと 胸にうかぶ お父さん
今日の命のたたかいに
勝って下さい
 (1) 峠三吉の子(小学五年)二六・二二一・二二二ページ参照。
      『風のように炎のように』」

index


切ない詩……。下「」引用。

「皮膚のない裸群
       山本康夫
-略-
その夜私の息子は
爆風でばらばらになった家の
がらくたの中で
原爆がきめた、残りのわずかな時間だけ
燃えつきる蝋の火のように生きたえて
「お浄土には羊羹があるの? そして
お浄土には戦争はないね……」とつぶやいて
ぴくりと息を引きとった
十三年三カ月の可憐な生涯を--
-略-
    『真樹』1958・8」


ABCCのことも幾篇かで取り上げられている。下「」引用。

「明日への歌   山村好一
-略-
事実は語らねばならない。
生き残った人々は
「ABCC」の門をくぐった。
「モルモット」
血液をとり、治療はしてくれず
冷血の扉をかたくとざした
あまりにもむごきあつかい。
-略-
    『芽だち』31 1956・8」

index

核アレルギー。下「」引用。

「今年も八月が   堀ひろじ
-略-
あきれたことだ
自分の国の首相が
核のカサをすっぽりかむり
「核アレルギーは解消せねばならぬ」という
-略-『ひろしま』1969・8」

この政権はいまだに、病人を罵倒するのが正義だと思っているのか?
--ここまで人権を考えない政治文化であるということすら、彼らは理解していないだろう……。
むしろ、彼らこそ問題があるのだが……。

歴史に残ると、テープレコーダー……。下「」引用。

「グラフに載った写真  吉塚勤治
-略-
ヒロシマへもう一時間というとき--
機内のスピーカーから
指揮官ティーべッツ大佐が放送した。
〈われわれの声はいまからテープ・レコーダー
に記録される〉
〈われわれは歴史を創りつつある〉
〈われわれは世界最初の原子爆弾を投下するのだ〉」

INDEX

悪行を歴史に残すアメリカ軍。
--正しい世界がきたなら、それは許されないだろう!








もくじ

Index





エンタメ@BlogRanking



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。