反核平和詩集

『反核平和詩集』
　　　詩人会議・編/新日本出版社1986年

なかなかいい詩があったとボクは思います。



「原発下請け労働者」安里悦夫・作　下「」引用。
「－略－
入院していたという
穴があいていたのだ　肺に
あま原発下請け労働者
放射線障害の奇病か
－略－」

平和と名をうたれても、被害者をうむ原子力（核）……。

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「長いもの考」小田切敬子・作　下「」引用。
「長いものには巻かれるな
長いものは　切りきざめ
－略－
RCオルドリッジ氏は
ロッキード社の航空宇宙工学のエンジニアだった氏は
まといつき　まきつき　手放すまいとする
幾丈もの　長いものを断って
一九七三年の冬
ついにロッキード社を　やめた

一九七五年　復活祭の聖金曜日
RCオルドリッジ氏と　その仲間は
ロッキード社の設計ビルに
竹の十字架をすえつけた
飢えと貧困とに苦しむ第三世界を徴わす竹
武器という十字架にはりつけにされている
地球の痛みを訴えた

一九七六年　ビキニデー・日本
二十二周年全国集会に連帯して
ロッキード社社長に討論を求めてすわり込み逮捕

－略－
　　－－岩波新書52　核先制攻撃症候群より」

詩、創作はいくらでも生れますね！

愛があったら……。

ジョン・レノンは、そのことでも良い手本です。

目　次

「狂う八月の太陽」笠原三津子・作　下「」引用。
「－略－
四十年の夏
広島を取材したアメリカのニュースキャスターは
日本は原爆を落されたから
民主主義国家になれ　繁栄した
それゆえ感謝していると伝えている
何という　ごうまんな言葉
もし　あなたの国に原爆が落されたなら
ザ・デイ・アフターを見るまでもない
ヒロシマ　ナガサキは見世物ではない。
－略－
欲望が欲望を生んで　果てしなく
ころしあう兵器をつくるね
にんげんの恐ろしさ
蝉のこえが　空をこがす八月
狂わずにはいられないのだ
太陽さえ。」

「原爆神話」というウソは今も続けられている……。

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「花」山本隆子・作　下「」引用。
「ひろしまの骨は握ればくずれる
白い灰色の粉になり
さみしい味がするという
－略－
群がり広がる反核の
つよい花が咲く

ひろしまの骨は粉になる
けれどとび散って　花になる」



軍隊での「いじめ」なども書かれてありました……。

四国五郎の作品も掲載されていました。







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