磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

高速増殖炉もんじゅ-巨大核技術の夢と現実-

2008年07月18日 | 読書日記など
『高速増殖炉もんじゅ-巨大核技術の夢と現実-』
   小林圭二・著/七つ森書館1994年

わりと専門的に書かれている本でした。
--ボクには理解できない部分もありました。



努力目標……。下「」引用。

「ところで、「もんじゅ」は消費した量の一・二倍増殖する(増殖比または増殖率が一・二である)といわれている。-略-ところが、一・二倍というのは正確に計算されたものではなく単なる努力目標にすぎないのである。」

努力目標ですまされるのでしょうか?
--国の関わることって、こういうことが多いのでは?

1993年5月23日放映のNHKスペシャル「プルトニウム大国・日本」第2回
--高速増殖炉の時代は来ないという感じで書かれてある……。下「」引用。

「NHKスペシャルの内容は、原子力産業自身、高速増殖炉がエネルギー源として成立しないことを認めたあかしに他ならない。」

それでも、日本だけがどういうわけは中止してませんね……。
「もんじゅ」にいくら血税が使われているのでしょうか?
--他国はあきらめたというのに、こんなものを開発している人たちに、賠償金を求めたいという人がでても、不思議ではない。

燃料棒が溶ける……。下「」引用。

「燃料棒が崩れたり溶けたりして下にたまり、燃料が密に詰まる事故は、「燃料スランピング事故」と呼ばれて、高速増殖炉の代表的事故の一つである。-略-
 高速増殖炉では、このような事態を危惧するがゆえに事故解析で取り上げるのだが、「もんじゅ」の場合、どういう事態になると燃料が詰まるのか、具体的に説明されていない。」

他の本にも書かれてあるボイド(係数)のことが書かれてあった。
--他の本では、「もんじゅ」は欠陥炉であり、動かせば暴走するという……。
チェルノブイリ原発もボイド係数が問題と指摘する人もいる……。

コンクリートを破壊するナトリウム。下「」引用。

「ナトリウムの科学的危険性の一つに、コンクリートと触れると激しい反応を起こし、コンクリートを破壊するとともに、危険な(爆発しやすい)水素を発生するという問題がある。」

タバコを吸う人が、プルトニウムでさらにガンになりやすい理由……。下「」引用。

「ところが、喫煙者の場合はこの繊毛が著しく損失しており、異物排出の防衛機能を失っている。そこに付着したプルトニウムは容易に排出されず、肺胞におけると同様、長期にわたってとどまることになる。肺ガンのうち実に九○%はそうした中間領域の気管支で発生する「気管支原性肺ガン」であり、その主たる担い手は喫煙者である。ゴフマンは、二五歳の男性喫煙者がどれくらいプルトニウム239を吸入すると肺ガン死するか計算した。その結果が○・二二五マイクログラムとなった。これは、たった一グラムが実に四四○万人の二五歳喫煙男性を肺ガン死させうる量ということになる。」

高速増殖炉では、燃えないプルトニウムも燃えるという……。下「」引用。

「プルトニウム240やよび242は、まったく燃えないわけではない。中性子のエネルギーが三~四○○キロエレクトロンボルト(中性子スピードにして秒速七~九○○○キロメートル)以上に高くなると急速に核分裂しやすくなるので、高速増殖炉では無視できない。」

プルトニウムの化学的毒性はない著者は書く……。
放射性物質による害だけだという。
--推進派の方が反原発の人よりも多く間違えているという。

--「資源小国」というので、エネルギー安全保障のため「もんじゅ」という。
しかし、もう一つの食糧安全保障は考慮しておらず、このこともウソくさいという。
--ボクもそう思う……。









もくじ

目 次



エンタメ@BlogRanking



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。