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原発事故残留汚染の危険性-われわれの健康は守られるのか-

2011年12月15日 | 読書日記など
『原発事故残留汚染の危険性-われわれの健康は守られるのか-』
   武田邦彦・著/朝日新聞出版2011年

福島原発事故で被害にあわれた人たちと会われたのでしょうか?
会ってもおられないのに、専門家といって欲しくない気が個人的にします。
あまりにも、無責任なゲーマーとしか思えない。



著者は原子力推進派……。下「」引用。

「本書を書くにあたって、最初に私が原子力に対してどのような立場に立っているかということを申し上げておきます。
 私は原子力推進派ですが、その中でも「安全な原子力推進派」です。「地震で倒れるような原発をつくったら原子力はダメになる」というのが一貫した私の持論でした。
 また原子力反対派として私を分類すれば「不完全な原子力反対派」といえます。」

報道の途中から……。下「」引用。

「今回の事故の責任を回避しようとする意図ではないと思いますが、政府およびNHK等は、報道の途中から「地震によって」という表現を「津波によって」という表現に変更していました。
 地震でも津波でも基本的には耐震防御ですから同じことなので、このような小細工をすることが事態を複雑にし、解決を遅くしました。その意味では、途中から「津波のため」と言い直したメディアは大きな責任があったといえるでしょう。」

ガソリンとウラン235……。下「」引用。

「でも原発でも核爆発するのは同じことです。もともと原発は基本的には原子爆弾と同じ理屈です。ウラン235が連鎖的に分裂して爆発するのですが、少しずつ爆発させることによって発電をしているのです。
 たとえば、ガソリンも量が多いと大爆発しますが、エンジンの中で少しずつ爆発させれば自動車を動かすことができます。自動車のエンジンというのは、小さいものですが、その中でガソリンは爆発しているのです。
 つまり少しずつ爆発させれば役に立つけれども、一度に爆発すると大きな災害になるのです。このことはガソリンでもウラン235でもまったく同じです。」

役に立ったでんしょうかね……。狭い了見しかないと、役立ったと思えるんでしようかね? 今まで儲けたよりも、はるかに巨額の原発補償……。
それに、被害にあわれた人たちに会ってほしいですよ。金換算だけでなく、どれほど、苦しめているのかを知ってからでないと書く資格がないとボクは思います。

「核爆発」と「臨界事故」……。下「」引用。

「「核爆発」と「臨界事故」も別々の言葉を使っているので、あたかも違う種類のものであるように思えます。このような「言い換え」を長くしていましたから、原子力発電所に従事している人ですら、「核爆発と臨界事故は違う」と錯覚している人がいるくらいです。」

「一ヶ月に二四回も胃のレントゲンを浴びた計算」 下「」引用。

「今回の福島原発の事故の頃、福島市で一時間に二○マイクロシーベルトの放射線が観測されました。これに対してテレビに出ていたある東大の先生は、「一回のレントゲンで六○○マイクロシーベルトだから、それの三○分の一にしかすぎない。問題にならないほど放射線は弱い」とコメントしました。
 私はこれを聞いて、かけ算もできない東大の先生もいるのだと思いました。
 福島市で観測された二○マイクロシーベルトという値は一時間当たりです。したがって、三○時間被ばくしますと、一回のレントゲンにあたる六○○マイクロシーベルトになります。三○時間というと、一日ちょっとですから、今日レントゲンを撮ったら明日か明後日にまたレントゲンということになるのです。
 計算すると、一ヶ月に二四回のレントゲンを受けるのと同じ放射線です。
 著者がそう反論したら、今度は「それは二四時間外にいるときの話で、家の中にいれば一○分の一になる」というのです。
 密閉した家にいたら一○分の一になるというのは事実ですが、窓を開けて換気をすれば、外の空気と家の中の空気が入れ替わりますから、密閉になりません。また洗濯物を干すためにベランダの窓を開ければ部屋の空気はほとんど入れ替わってしまいます。
 夜はそれほど外の空気とは交換しませんが、それでもせいぜい二分の一ぐらいに減るというところです。
 そうすると、一ヶ月に一二回程度のレントゲンを受けるということになりますが、その先生は自分の娘に一ヶ月に一二回もレントゲンを受けさせるのでしょうか。
 これをまったく問題ないという専門家は危険なことをいう人といえるでしょう。」

「胃のレントゲン」と「胸のレントゲン」 下「」引用。

「なお、一回のレントゲン撮影が六○○マイクロシーベルトというのは「胃のレントゲン」のことで、「胸のレントゲン」の場合は五○マイクロシーベルトですから、当時の福島市の人は二時間半ごとに胸のレントゲンを浴びていたことになります。
 また胃のレントゲンも胸のレントゲンも、感度の高い腹部を隠して行われますし、赤ちゃんの場合はさらに注意をします。
 だから、一ヶ月に二八八回の胸のレントゲンを受けるような放射線を「安全だ」というのはあまりに無謀のように思います。」








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