磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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原発暴走列島

2011年06月11日 | 読書日記など
『原発暴走列島』
   鎌田慧・著/アストラ2011年

帯に書かれてあります。下「」引用。

「今日のフクシマは明日どこでも起こる
わたしが原発を批判するのは、そのすべてが不正だからである。コスト高を安いと強弁する建設過程であれ、危険そのものを安全と言い抜ける運転時であれ、大惨事寸前を「異常なし」と発表する事故対応であれ、すべて一貫してウソである。
世界中の秘密と不正を集めると原発推進となる。とりわけ福島原発は「札付き」であり、今回の事故は天災でも何でもなく起こるべくして起きたのだ。」



中曽根康弘のことが書かれてあった。下「」引用。

「-略-中曽根康弘は、1953年夏、GHQ(占領軍総司令部)のCIC(対敵国諜報部隊)に所属して、国会議員などから情報を収集していたコールトンの紹介によって、40日ほどハーバード大学の「夏期国際問題セミナー」に参加した。このとき、カリフォルニア州バークレーにある、「ローレンス放射線研究所」などを見学している。ここはアメリカでの、原爆・水爆開発に重要な役割を果たした、原子核・素粒子物理の研究所である。-略-」

ハーバード大学もいろいろですね……。

左右社会党議員も……。下「」引用。

「中曽根康弘は原発推進の中心議員として活躍、左右社会党議員も率いた、超党派の「原子力調査国会議員団」を結成、欧米を視察した。日本原発体制の出発だった。」

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津波……。下「」引用。

「反原発の常識となっていたのは、津波の引き起こす引き潮によって、取水口から水が入らなくなり、緊急炉心冷却装置が機能しなくなる、という不安である。ところが電力会社は、「安全だ」の一本槍で検討さえしなかった。」

シミュレーションがあったという。下「」引用。

「福島第一原発とおなじゼネラル・エレクトリック(GE)の沸騰水型原子炉について、すでに30年前から、米国の研究機関、オークリッジ国立研究所が、すべての電源が失われたケースをシミュレーションしていたことを、3月31日の朝日新聞があきらかにしている。非常用バッテリーの使用可能時間こそ2時間ほど短いが、この想定では8時間後に「燃料棒が露出」、10時間後に「燃料棒が溶けはじめ」、13時間半後には「格納容器損傷」となる。福島原発では、全交流電源喪失から24時間後に水素爆発が起こっていた。
 この記事には、原子力安全研究協会の松浦祥次郎理事長(元原子力安全委員長)の「何もかもダメになるといった状況は考えなくてもいいという暗黙の了解があった。隕石の直撃など、何でもかんでも対応できるかと言ったらそれは無理だ」とひらき直ったコメントが付されている。」

石川迪夫・日本原子力技術協会最高顧問」の発言。下「」引用。

「「福島第一原発を巡り、今後起こりうる一番の心配は何か」との質問に、「不正確、無責任な情報で、社会が混乱することがもっとも心配である」と答えている。本質を意図的に回避する発言である。」

障がい児の出産と福島第一原発。

「白血病、ガン患者が多発」

エセ科学信仰。下「」引用。

「地層などの自然条件は整えなくとも、ガラス固化の技術や緩衝材技術によって、問題は解決すると技術者は考えてきた。
 このようなエセ科学信仰の姿勢はあまりにも無責任だ。これまでもいくつもの原発事故を起こしたにもかかわらず懲りた様子もない。おそらく福島原発の大事故さえ、のど元過ぎればなんとやらであろう。何千年、何万人も危険な物質として存在しつづける核廃棄物に、完全な人工制御などつうじることはない。」

「越山会」と柏崎・刈羽原発。下「」引用。

原発がめずらしく市街地(柏崎市)にちかいのは、角栄後援会「越山会」の力のようだ……。

汚染水がもれだした柏崎・刈羽原発。下「」引用。
「その7基すべての核燃料プールから、放射能をふくんだ水があふれた。
 とくに6号機の水は海にまで流れでたことが判明している。さらに7号機では放射能を帯びた蒸気の一部を、排気筒から大気に放出した。地震直後、東京電力は「放射能漏れはない」と発表したが、つまりは、このありさまだった。」

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もっとメモをしましたが、新刊本なので……。素人のボクには間違いは発見できなかった本です……。






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2 コメント

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irresponsible (noga)
2011-06-12 01:19:19
意思は、相手の理解により効果を発揮する。
恣意は、相手の察しにより効果を発揮する。

意思は本人の内容である。
恣意は本人の内容ではない。

恣意は、恥ずかしくてまともには公言できない。
恣意は、社会に受け入れられない。ここは、甘えさせてもらうしかない。

その内容はあいまいで、相手の勝手な解釈とも考えられる。
俺の目をみろ 何んにもいうな 男同志の 腹のうち。
お前らに、俺の腹の底が読めてたまるか。
だから、腹を割って話さなければならない。談合が必要である。

英米人の社会には、意思を通す権力の序列がある。これにより声明を発表する。
日本人の社会には、恣意を通す権力の序列がある。これにより天の声を使う。

東条英機は、昭和天皇の意思に従って、太平洋戦争を始めたか。
それとも、昭和天皇の意思に背いて、太平洋戦争を始めたのか。

意思がなければ、社会に対する責任がない。
日本人は、意思の存在を認めることができない。
犯意の存在も証拠不十分で不起訴となる可能性が高い。
だから、日本人の社会では、とかくこの世は無責任となる。

肥田喜左衛門の著した <下田の歴史と史跡> には、責任に関する下のような事柄が記されています。

徳川5代将軍の治世、佐土原藩の御手船・日向丸は、江戸城西本丸の普請用として献上の栂 (つが) 材を積んで江戸に向かった。遠州灘で台風のため遭難、家臣の宰領達は自ら責を負って船と船員達を助けようと決意し、やむをえず御用材を海に投げ捨て、危うく船は転覆を免れ、下田港に漂着した。島津家の宰領河越太兵衛、河越久兵衛、成田小左衛は荷打ちの責を負い切腹する。これを知って船頭の権三郎も追腹を切り、ついで乗員の一同も、生きて帰るわけにはいかないと全員腹をかき切って果てた。この中には僅か15歳の見習い乗子も加わっている。鮮血に染まった真紅の遺体がつぎつぎに陸揚げされたときは、町の人々も顔色を失ったという。16人の遺体は、下田奉行所によって大安寺裏山で火葬され、同寺に手厚く葬られた。遺族の人たちにはこの切腹に免じて咎めはなかったが、切腹した乗組員の死後の帰葬は許されなかった。(引用終り)

昔の日本人は、15歳の見習い乗子の責任は考えられたが、5代将軍と佐土原藩主の責任については考えられなかったようである。

http://www11.ocn.ne.jp/~noga1213/
http://page.cafe.ocn.ne.jp/profile/terasima/diary/200812

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難しいことわかりませんが。 (磯野鱧男)
2011-06-12 10:28:17
都会で震災ホームレスがたくさん、これから生まれるそうです。

さらに、月別自殺者数が新記録とか……。

農家の人たちは保障されるから、いいと話している人がいましたが……。

それも、あてにはならないのが日本ですね。

あてになるという方たちは、癒着システムのなかにおられるかと思いますよ。

何とか助けたいという人間の感情を忘れたくないですけど、ボクのような無能な人間には、やはり辛いことですよ。

何かできれば……。そう悩んでいる日本人がおられることが、同じ人間として共感できます……。


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