磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

週刊現代 2011-6-11

2012年03月28日 | 読書日記など
『週刊現代 2011-6-11』
    鈴木章一・編/講談社2011年

特集名 捨てられた日本国民



【モノクロ口絵】「放射能汚染 みんな思っている以上に現実がそこにあった 元日本原子力学会会長 田中俊一が見た「飯舘村」」 下「」引用。

「計画的避難区域に指定され、村からは日に日に人の姿が消える。その福島県飯舘村に、原発に半生を費やしてきた一人の老科学者の姿があった。彼の目に「汚染の現場」はどう映ったのか。」

除染なんてできないのに除染ポーズをとる元日本原子力学会会長は予想していなかったという。下「」引用。

「「思っていたほど線量が下らなかったって言われても……。じゃあ、やっぱり無理だっちゅうことかい? だけんど、途中で放り投げられては困るんだよ!」
「絶対に投げ出しません。ただ、杉の枝に放射性物質がこれほど吸着しているとは、私も予想していませんでした」
 5月19日、福島第一原発から北西におよそ33kmの地点にのある飯舘村長泥地区で、一人の住民が作業着姿の男性に向かって怒気を含んだ声を上げていた。
 飯舘村は、村内の大半が福島第一原発から半径30kmの圏外にあるにもかかわらず、事故発生当初から高い放射線量が計測されていた地域である。IAEA(国際原子力機関)は3月末の時点で、その放射線の高さから、日本政府に避難地域を拡大するように勧告したほどだ。一度はこの勧告を無視した政府だが、4月22日になってようやく村全域を計画的避難区域に設定。全村民に対し、1ヵ月か以内に村外に避難するよう求めた。以来、村内からは少しずつ人の姿が消えつつある。
 その飯舘村にあっても、特に長泥地区は、現在も毎時15~18マイクロシーベルトという頭抜けた線量を記録し続けている“ホットスポット”だ。ちなみに都内の放射線量は平均で0.06マイクロシーベルトほど。長泥地区は都内の250~300倍の汚染度だということになる。
 冒頭で声を上げていたのは、この長泥地区の区長、鴫原(しぎはら)良友さん(60歳)。絞り出すような声で鴫原さんに答えたのは、この日、鴫原さん宅の「除染作業」を指揮していた田中俊一氏(73歳)である。田中氏は元原子力学会会長にして原子力委員会の委員長代理も務めた人物で、これまで原発政策を進める側だった「原子力村」の重鎮。また、3月31日に、一線を退いた放射線や原子力の専門家16人が連名で政府に「建言書」を提出した際の中心人物でもある。この建言書の中で、田中氏らは国民に対して真摯に謝罪し、事故収束のために、日本中の専門家の知識を結集すべきだと訴えた。しかし、政府が田中氏らに事態解決の協力を求めることはなかった。
 そこで田中氏は、自らが副理事長を務めるNGOのスタッフ約20人を率いて飯舘に足を運び、実際に除染作業を行うことにしたのだ。スタッフたちは、いずれもボランティアで集まった放射線研究者や放射線管理の専門家である。
「研究者も大勢、飯舘村に入って放射線を測りに来ているが、『危ない、危ない』と言うだけでは住民の方々は救われない。とにかく放射線を『取る』ことを考えないとダメなんです」(田中氏)
 原子力政策を進めてきた科学者としての責任感から取った行動だが、一方の鴫原さんからすれば、田中氏も“村を放射能で汚染した一味”ということになる。ときおり、やり場のない苛立ちが鴫原さんの言葉の端に滲む。」

できるようなことをいって、できなければ信頼を裏切るということもわかっていないようだ。これもまた無責任な態度でしかない。幼稚なきれいごとをいう無責任な男……。それともわかっていて……。

index

index

【東電社員から東大教授に】「だったらあなたが飲んだらどうですか 「プルトニウムは飲んでも大丈夫」公衆の面前でこう話す原子力村の東大教授へ」 下「」引用。

「-略-東京大学大学院工学系研究科教授の大橋弘忠氏である。
 岐阜県出身で今年59歳の同氏は、岐阜高校を経て東大大学院(原子力工学)を卒業。東京電力に就職して5年ほど勤務したのち、母校に復帰。日本原子力学会「地震安全特別専門委員会」の委員長を務め、原子力委員会「原子力政策大綱」の策定メンバーにも名を連ねる、原子力村の中心人物だ。」

「公開討論会」佐賀県2005年12月。下「」引用。

「メガネをかけて一見クールな雰囲気の大橋氏だが、参加者の質問に対し、
「失礼な言い方ですけど、大変心外です」
「せっかく説明してもですね、いや『(話が)噛み合わない』『わからない』と。(中略)理解しようという気があるんでしょうか」
 と憤慨。会場の一般聴衆と直接討論を始め、コーディネータから、
「ちょっとそれぐらいにしておいてください。今の大橋先生の発言には、イエローカードを出します」
 とたしなめられるといった、意外な一面も持ち合わせている。
 冒頭で紹介した「原発は安全」という発言意外にも、大橋氏は次のように指摘をしていた。
「格納容器破損が起きる可能性は極めて小さい。1億年に1回というような評価がされている。(中略)チェルノブイリのケースとは全然違いすうま。チェルノブイリのようなことが起こるとは、原子力の専門家は誰も思っていないわけです」
 今回の原発事故では、チェルノブイリ以来の莫大な量の放射性物質が周囲に撒き散らされているのはまぎれもない事実だ。」

プルトニウムを飲んでも大丈夫=大橋。下「」引用。

「小出裕章氏が解説する。
「毒物というのは体への取り込み方でその毒性は変わります。プルトニウムの場合、水として口から飲むより、空気中に微粒子として飛ぶプルトニウムを鼻から吸い込むほうが怖い。ほんの少量でも吸い込むと肺がんで死んでしまうリスクが高まるからです。ですから、確かに吸い込むより飲むほうが危険度は低い。
 とはいえ、水としてプルトニウムを飲んだとしても、被曝するのは事実。被曝というものに、安全なものはありません。したがって『プルトニウムは怖くない』という彼の発言は、明らかに間違いです」

大橋は大学から話すなといわれているそうです。メールでは原因は津波であって地震ではないと贈ってきたという。下「」引用。

「メールの文面を見る限り、この期に及んで大橋氏は、「津波さえ来なければ原発事故は起こらなかった」と強く信じ込んでいるようだ。事故の原因が地震だろうが津波だろうが、そんな議論にはもはや意味はない。いまや原発の存否が問われているというのに……。前出の山内氏はこう指摘する。
「教科書に書いてあることを理解し、学生に教えることはできるかもしれませんが、あまりにも現実が見えてない。『今後は大きな放射能放出はないと思う』ですって? だったらいいんですがね。私は不安です」」

index

index

「映画監督・鎌仲ひとみさんが明かす「私が見た原発城下町の悲劇」」
「反対派は公安警察に狙われる」激しい、汚い手口をつかう推進派のことが書かれてあるが、その最終地点は故郷をドン底に落とす。事故が起きなくとも……。

「被爆地・ヒロシマからの伝言 フクシマの人たちよ、この症状が出たら要注意」肥田舜太郎。
「下痢・頭痛・鼻血」
当時、「原爆ぶらぶら病」を診断する医師はおらず、門前払いだったという。

「なぜ東電を解体しないのか「原発ズブズブ」「東電ズブズブ」の霞が関だもの」古賀茂明(現役経産キャリア)×橋洋一(元財務省キャリア)。
「東電は準役所、だからお仲間」「ミエミエのウソ」

地熱発電は共存できる。下「」引用。

「地熱発電に必要なのは蒸気で、お湯はいらない。出てきたお湯は温泉組合にあげちぇえばいい(笑)。そう考えると充分共存していけると思いますね。」

「【特別講座】原発を止めるためにも! 賢く節電 その方法教えます」

「【スクープレポート】あらかじめ見捨てられていた「東北の被災地」」 下「」引用。

「「核のゴミ捨て場」に予定されていた双葉町・浪江町・釜石・陸前高田 無害になるまで数万年」

「悪いのは東電ですか、政府ですか、それとも国民ですか」 下「」引用。

「「東電だけを悪者にするのは無責任。日本人全体に責任がある」という小学6年生ゆうだい君に、大人は何とこたえるか」

東電でもいろいろな人たちがいます。幹部とかエリートとかいう人たちが、ウソをついて推進したんです。メーターを見にくるおばちゃんに罪はまったくありませんね。

index


【モノクロ口絵】「こんなところにまで原発ですか」上関町でのレポート。下「」引用。

「原発マネーとたたかう祝島島民の哀歌 佐高信(評論家)
 '80年代に作られた『上関原発音頭』は、原発計画に翻弄される住民の心情を、こう歌っています。

町長選挙で五拾万
旅行さそうて一万円
チラシを配って五千円
名前を貸すだけで一万円
印鑑集めりゃ金と酒
ちょうと顔出しゃ寿司弁当
金が欲しけゃ中電さ
これじゃ働く者はバカ
原発推進ヨヨイノヨイ

 祝島の住民たちは、原発マネーに屈することなく、推進派とたたかってきました。約30年間、毎週月曜日に島内を練り歩くデモいまも続けています。「後の雁が先になる」という言葉がありますが、日本全体が脱原発に進む時に先頭を行くのは、祝島の住民になるでしょう。-略-」








index

INDEX

INDEX



エンタメ@BlogRanking



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。