磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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なぜドイツは脱原発、世界は増原発なのか。迷走する日本の原発の謎

2011年11月05日 | 読書日記など
『なぜドイツは脱原発、世界は増原発なのか。迷走する日本の原発の謎』
   クライン孝子・著/海竜社2011年

原子力ムラの学者やマスコミが伝えることとは異なることが書かれてありました。
フランスの原発の電力をドイツは買っているということが、またも奇妙な論理で事実を捻じ曲げているようですね。下「」引用。

「ちなみに昨年2010年、フランスのドイツからのエネルギー輸入ですが、16.1(テラワット/時間)で、逆にフランスからドイツへは9.4(テラワット/時間)輸出しています。欧州諸国ではエネルギーは原子力エネルギーを始め、エネルギーの売買ビジネスが自由に行われています。そういう意味では、日本で多くの識者が揶揄して持ち出す「ドイツはフランスから電力を輸入しているくせに『脱原発』などとごまかしている」という説は根も葉もない風評であることがわかります。」



「〈プロローグ〉福島原発が過去最悪の状態にあることを3.11に世界は知っていた」 下「」引用。

「おやっ、日本関係のニュースがこんなに大きく取り上げるなんて、と不思議に思いつつ、そこでまず知ったのが、次の二点です。
(1)この地震は日本史上、最大規模の一つで、マグニチュード8及至9に相当すること
(2)このため、太平洋海岸にある福島周辺の原発にもかなり被害が出ていること
 しかも、この福島原発に折り重ねて、25年前の1986年4月26日1時23分(モスクワ時間)に発生したチェルノブイリ原発事故の記録フィルムを流しているではありませんか。-略-」

枝野の新調した作業着。下「」引用。

「枝野官房長官が17時30分、記者会見を行ったからです。
 その様子を『シュピーゲル』誌は、「新調したまっさら淡いブルーの作業服を着用して、左右の胸ポケットにはボールペンにが差し込まれ、日本の現場の工場労働者風に見えた」と皮肉っぽく報じています。
 そして、肝心の原発事故に関しては、「問題あり」としながらも、あたかもオートメ化した器械のように、感情のない(無味乾燥な)もので、原発事故に関して、「『問題はなんらなく、例えあったとしても、われわれ再度で克服できるから、安心しろ』と言わんばかりに自身に満ちたものだった」と記述しています。
 けれども、こうした「枝野政府情報」を信じるほど日本の一般庶民はお人好しではなかったようです。」

枝野発言によって、逆に察知。下「」引用。

「抑揚のない、操り人形のような表情から切り出されたものだっただけに、逆に、事の重大さを察知して、逃げる用意をしていた市民が少なからずいたと、福島県民の一人が知らせてくれました。その一人は、「何かが起こったらすぐに逃げ出す用意を、すでに深夜に済ませていた。逃げ出すには車を動かすガソリンが必要だと、翌朝早くガソリンスタンドに駆け付けたところ、すでにどこもかしこも、12リットルのガソリンを買うために、長蛇の列ができていた」と言うのです。」

サルコジ。下「」引用。

「その証拠に、サミット開会中、サルコジは管首相をしきりに持ち上げて、親しげに「ナオト」呼ばわりし、トップにナオトを名指し、ナオトの演説を皆に聞かせる演出を行っています。サルコジの巧妙な日本外交に見事におとしめられてしまった日本! 件の原発事故との失策によって、日本は自他共に誇りにしてきた原発大国という勲章を自らかなぐり捨ててしまい、そのおかげで、フランスのサルコジ大統領は、「棚からぼた餅」指揮で、日本からその地位を奪ったことで、内心、ウキウキ、ホクホクしていたのです。」

ドイツならば訴訟をおこされる……。日本もアメリカのいいなりでは、よりひどい立場になることでしょうね……。下「」引用。

「アメリカはもとよりフランスやイギリスなら許されることが、ことドイツだと、そうはいかない。
 もしドイツがここで誤爆をして、リビアの市民を殺害したとなったら、必ずリビアはカダフィ側にしろ反対派にしろ、訴訟を起こすに違いないからでする
 この実例ですが、ドイツはすでにアフガニスタンで経験済みです。この苦い経験をリビアでもしなければならない、そう思うと気が重いのです。
 そこで、「二度とそのような苦い体験は御免被ります」とスタコラさっさと逃げ出すことにしたのです。」

「それでもドイツは核を持たない」

「フランスも避けられない脱原発路線」 下「」引用。

「そんな中で、福島原発事故以後、フランス政府は、フランスの原子力政策に変更がないことを表明しながらも、この世界一の原発国フランスですが、
(1)国民一人当たりの原発ゴミも世界一であること
(2)原発内のキケン極まる現場の仕事の多くは、EU内の後進国ルーマニアなどのガストアルバイター(外国人労働者)に一任していること
 これら二点から、反原発に準ずる厳しい批判の声が手始めており、この声を無視することができず、フランスでも徐々に原発依存体質から脱却する動きが出ています。-略-」

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