磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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ウラルの核惨事

2008年02月12日 | 読書日記など
『ウラルの核惨事』
   ジョレス・A・メドベージェフ(著)/
      梅林宏道(訳)/技術と人間1982年

ソ連の人でも信用できる方とそうでない方が、
おられたようですね。
信用できるといわれるメドベージェフの本です。



ソ連でチェルノブイリ事故がいきなり起きたわけではありません。
いろいろな核事故がたくさんありました。
それを隠蔽する体質があり、すべて責任は、
現場の人間に罪をさだめました。
しかし、現場の人間の問題ではなく、システムの問題、
あるいは『科学の問題』だったのです。

メドベージェフは英国に亡命。
1958年ソ連において核事故がおこり、数百人が
死亡したことをメドベージェフは伝えました。

それに対して、英国原子力委員会議長ジョン・ヒル卿は
「単なるサイエンス・フィクション」と否定したという。

東とか西の体制の問題ではないのです。

そのウラルの『核事故』とは、
核兵器の事故でも、原発の事故でもないのです。

『核廃棄物』が「火山のように」噴出したというのです。
放射能を帯びた雲が数百マイルに広がり数千人が放射能傷害をこうむったという。

ジョン卿は、英国でも、同様の『核廃棄物』を埋めていた
ので、現場をみたわけでもないのに、否定したという。

しかし、その事故を西側が知らなかったわけではなかったという。
当時アメリカは、継続的にその地域の写真撮影を行っていたという。

アメリカの情報網をして知らないわけがないという。下「」引用。

「一般的な大筋の話にしろ、中央ウラルや南ウラルの何百万もの住民が知っている惨事について、知らないとか研究したことがないということは考えられない。しかし、西欧諸国の情報部がそのことを知っていたからといって、彼らがそれを明らかにするとは限らない。」

それなら、なぜ知らせないのだろうか?

それは当時、アメリカでは、デトロイト近くのエンリコ・フェルミ炉の
大惨事に近い事故が問題になっていたからだという。

このように、西側とか東側とかの問題でもなかった。
利害のある人たち同士が、利害を守るために、
よく似た行動をとっていたのだろう。

今ではソ連はなくなり、
世界一の情報隠蔽をしている国、
それは日本だという方もおられます。

日本では情報公開もしていないが、
公開されているようなイメージだけは、
うえつけることに注意した方がいいと思います。

巨額の費用を電気代などからとって、
それを使用して、原子力は安全という
イメージだけを植え付けようとしているのです。

日本の電気代は世界一高いといわれているのに、
このことも大きく影響していることでしょう。

戦争を好む人たちとも原発は関係があるというのも、
理解していただきたい一つです。




ウラルの核惨事【goo wikipedia】





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