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世界で広がる脱原発-フクシマは世界にどう影響を与えたのか- 宝島社新書 333

2012年01月10日 | 読書日記など
『世界で広がる脱原発-フクシマは世界にどう影響を与えたのか- 宝島社新書 333』
   別冊宝島編集部・編/宝島社2011年

一時的なことと、大きな流れとは異るだろう……。
他の本では、もう忘れかけている人たちもいると書く人たちもいる……。
どちらが本当なのか?
--福島に住む人たちは、忘れられないことだろう。
そして、まともな人類も……。



輸入電力80%のイタリアでのドラマ。下「」引用。

「福島原発事故から国民投票に至るまで、イタリアでは、「原発をめぐる戦い」が繰り広げられていた。ベルルスコーニ率いる原発推進派の巧妙なトリック、国民投票実施への妨害、そして、野党を中心とする反原発団体の反撃。「何が正しくて何が違うのか?」翻弄され続けてきた国民が、最後に声を合わせて「NO」と言った。日本ではあまり報道されなかったイタリアの「ドラマ」をご紹介しよう。そこには脱原発へ至る国民の覚悟が浮かび上がることだろう。」

「反対運動なければアメリカの原発は10倍だった」 下「」引用。

「もしニクソン元大統領の計画通りになっていれば、アメリカには少なくとも1000基の原子炉があることになる。-略-
 アメリカは一見原子力エネルギーを積極的に推進してきたように思われるが、実際は反対運動が勝利を収めているようだ。原発擁護派も3.11前の日本と同じように議員が多く、メディア戦略やロビー活動が功を奏していると言っても過言ではない。東電が大手メディアを籠絡し、手練手管で国民をだましてきた同じ手口がアメリカで見受けられる。-略-」

福島原発事故以前、以後。下「」引用。

「ハーバード大学とMITが共同で行った世論調査では、3・11以前は78%のアメリカ人が新規の原子力発電所建設が必要であるとしていたが、3・11以降は78%のアメリカ人が原子力発電そのものに反対している。-略-」

メディアによって操作される、困った人たちが多いということでは?

「8月にバージニア州で起きた地震が与える影響」 下「」引用。

「11年8月23日、首都ワシントンDCに隣接するバージニア州を震源地としたマグニチュード5・8の地震が東海岸を震撼させた。ワシントン記念碑にはヒビ入り、無期限に閉鎖された。震源地から11マイルに位置していた、2基のノース・アナ原子炉は緊急停止、全米では10基がこの地震の影響で緊急停止した。-略-」

「日本とそっくり韓国の原発論争」

韓国の原発状況。下「」引用。

「11年現在、韓国には21基の原発があり、発電設備容量の合計は1872万kWで、これは世界第6位の規模だ。国内の発電設備容量の約25%、発電量の約31%を原子力を占めている。さらに、08年に策定された「第一次国家エネルギー基本計画」では、「原油価格上昇、温室効果ガス削減等に対応するため、原子力の役割強化は避けられない選択」であるとして、30年までに原子力の発電量を全体の59%に引き上げる目標が掲げられた。そのため、新規の原子炉7基が建設中で、6基が計画段階にある。-略-」

「自然エネルギーつぶし」に利用。下「」引用。

「そしてもうひとつ、見過ごせない動きがある。韓国政府が来年度から、「RPS制度」を導入することだ。RPS制度は、政府が風力や太陽光など自然光エネルギーの利用目標を定め、電力会社ごとに一定量の利用を義務づけるものだ。日本でも03年4月から8年にわたって実施されたが、その期間を「自然エネルギー暗黒時代」と呼ぶ人もいる。なぜかというと、政府の設定した利用目標があまりに小さかったため、むしろ電力会社による「自然エネルギーつぶし」に利用されてしまったからだ。」

中国では、原発関連の記事の多くは投資関連だという。

「ドイツに背を向けられてしまったフランスの不安」

フランスの核実験。下「」引用。

「フランスが南太平洋での核実験を始めたのは、66年のことである。太平洋のフランス領において44回、大気中の核実験を行った。既に英国は、52年からオーストリア領の太平洋域で核実験を行うようになっていた。フランスの参入で、安全な生活はますます脅かされ、ニュージーランドでは反核市民活動が燃え上がった。72年の選挙で反核を訴えていたノーマン・カーク率いる労働党が勝利した。ニュージーランド政府は5月、ハーグの国際司法裁判所に対して核実験の差し止めの訴訟を起こす。6月22日、国際司法裁判所はこれを認め、フランス政府に核実験を避けるように「勧告」する。この決定を受けると、カーク首相は1週間以内に閣僚ヲ乗せた駆逐艦を核実験予定地のムルロア環礁に送り、フランスに対抗する世界世論を盛り上げた。この駆逐艦のメッセージはこのようなものだった。
『私たちは小国であるが、卑屈に不正義に屈するつもりはない。
 私たちは、核兵器の開発の反対に取り組んで来た。
 私たちは、あらゆる場所における核実験に反対してきた。
 自己の側に正当性を持つ自尊心の強い国家は、単に、他国の非妥協的態度を黙認することはできない。今日、軍艦オタゴは名誉ある任務へと出発する。それは、怒りへ出発するのではなく、世界中の良心を活かす力を持つ、静かに非難する目撃者として出発するのである』-略-」

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ニュージーランドの非核三原則には、原発も含まれるというまともなものだ。下「」引用。

「フランスに対する国際的非難は高まり、フランスは、地下核実験は継続するものの、大気中での核実験は中止すると発表した。そしてチェルノブイリ後の87年、ニュージーランドに非核法が成立する。日本と同様の「作らない、もたない、もち込ませない」の非核三原則である。この三原則は忠実に守られている。ニュージーランドには、核兵器だけではなく、原発=核はひとつもない。」

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