磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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今、義務教育が危ない!--国民のライフラインを守ろう

2009年08月21日 | 読書日記など
『今、義務教育が危ない!--国民のライフラインを守ろう』
   日本の教育を考える10人委員会・編/
     斎藤貴男、他・著/ぎょうせい2007年

「子どもは大人のかがみ」といわれる……。
ここでも、新自由主義や新保守主義の悪影響がおよんでいるようだ……。



サッチャー、メジャー政権……。下「」引用。

「イギリスでは、七九年から九七年にかけての一八年間、サッチャー元首相、メージャー前首相の率いる保守党政権が続いた。-略-プライバタイゼーション(民営化)という言葉が大好きなサッチャーは、国営企業の民営化と並んで、教育費や医療費の国庫負担を減額し、なおかつ学区間の格差を拡大し、子どもたちを私立学校に入学させることを督励しようとした。その結果、公立学校の教育の教育の平均的な質は劣化の一途をたどった。-略-」

「小泉首相は日本のサッチャーか」
--ボクはサッチャーよりも、さらに劣悪だと思う……。

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いじめ自殺の連鎖2006年「第三のピーク」。下「」引用。

「「第三のピーク期」の背景に潜む拙速な「教育改革」や、学校現場にまで浸透しつつある競争原理に基づいた「成果主義」、自己責任論に裏付けられたゼロ・トレランスや「厳罰主義」、すなわち、新自由主義の影響などについて考察することで、学校だけでなく、閉塞的な現状が生んだ日本社会全体のモラルの崩壊現象についても検討していきたい。-略-」

「(3) 大きく後退したこの一○年--人権感覚の劣化」 下「」引用。

「いじめの「第二のピーク期」には、不十分ながらも人権感覚の視点の確立に画期的な前進が見られたのに対し、一九九七年から二○○七年の今日に至る約一○年間は、それらが次々と後退し、かつて前進した成果が影も形もなく霧散した状態である。この人権意識や共生の思想の後退こそが、二○○六年以降の「第三のピーク期」における最大の課題であろう。」

人権をいうと、左翼などという、妄想史観の輩が野蛮で劣悪で自分勝手な言論をひろめた……。

いじめの原理・原則。下「」引用。

「いじめはいじめる方が一○○%悪いのであり、この点はいじめ問題の分析と解決における原理・原則である。ところが今、この原点が大きく揺らいで後退している。こうしたいじめを捉える社会の心理構造の変化は、国や社会、さらに私たち一人ひとりに至るまで、人権感覚が衰え、弱い立場におかれた者の心の叫びを十分イメージしたり把握できなくなったりしている--つまり、社会全体に人権感覚の劣化現象が起きていることを示唆しているのではないだろうか。」

「第三のピーク期」の特徴のひとつに隠蔽。下「」引用。

「第三のピーク期」の大きな特徴としてもうひとつ挙げられるのが、学校や教育委員会の「隠ぺい体質」である。これは、一人ひとりの教員にとどまらず、校長や教頭(副校長)といった学校関係者や市町村教育委員会、都道府県教委に至るまで、その特徴が見事に貫かれている。このような特徴は、第一・二のピーク期にはあまり見られなかった現象であり、教育関係者がなぜこのような事態に陥ったのか、その背景を検討していきたい。-略-」

解決のアプローチも、大ざっぱに書かれてあった。

教育委員会の隠蔽工作。下「」引用。

「いじめ自殺やそこまで至らずともいじめの存在が指摘されたとき、多くの自治体において「学校にいじめはなかった」と強弁を張ったり、「教育委員会では、いじめの存在を認識していなかった」との木で鼻をくくったような説明をしたりすることが多いが、これなどは最初から説明責任を放棄し、あるいは説明責任から逃避しているとしか思えない。いじめが存在していたかどうかは、まず調査してみてはじめてわかることであって、最初から「いじめはなかった」と結論付けてしまうのは、調査する気がないだけでなく、むしろ調査するとまずい結果が出ることを察知して敢て調査をしたくないと言っているに等しいからである。」

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【小泉・安倍の教育改革】
1. 国家主義的・復古主義的イデオロギーに基づく教育課程・教育実践の再編・統制。
2. 市場原理主義・「強者の論理」による教育の再編。
3. 成果主義・査察主義による学校教育・教職員の評価・管理・統制の強化。

その結果と展望。下「」引用。

「こういう改革が進んでいくなら、日本の教育はますます歪み、その機能は低下していく。子どもたちの将来も日本の未来も危うくなる。-略-それぞれの具体的改革を取り上げて考えてみよう。-略-」

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