『核実験は何をもたらすか 核大国アメリカの良心を問う』
河井智康・著/新日本出版社1998年
まさに、『原爆神話』を生み出してきた人たち。もちろん、キリスト教が求めた信仰や愛などはこれっぽちもない。『原爆神話』を、認めたり、無視したりしているようなイエス・キリストではなかったろうとボクは思う……。もちろん、日本の神様もまともな神なら許さないだろう……。
アメリカ先住民も被害者である。
--被害者であるが、誇り高きというのが、どうもいつもついている……。
精神的指導者はそれで気分がいいだろうが、一般の先住民はどう思っているのだろうか?
伝統ある智恵は意味あることはわかるが、もっと被害者に視点をおいていただきたい……。
ここでも、原発も関わってくる。下「」引用。
「今また新たな問題を登場している。ネバダ核実験場の近くのユッカマウンテンという地を放射性廃棄物のすて場にしようというのだ。アメリカの中の原子力発電所の廃棄物も含めてのすて場である。エネルギー省(DOE)は「貯蔵所」と称しているが住民にとって結果は同じことである。この山もショーショーニ族の地である。政府は一○○年間の使用というが、放射能は半永久的に大地を汚し続けるに違いないと彼はいう。別の廃棄場では、三○年間稼働させてすでに閉鎖ていれるが、その後の調査でトリチウムが水源を汚染したことが明らかになってきたという。」
アトミックソルジャーはアメリカではアトミック・ベテランズ(Atomic Veterans)というらしい。下「」引用。
「アメリカにはAAVというう組織がある。AVというのがアトミック・ベテランズの略称だ。その人達に呼びかけて平和の運動を展開している組織がAAVである。原水爆禁止世界大会にも毎年代表を出しており、今回のわれわれの調査のアメリカでの受入れ役もしてもらった組織だ。彼らはいま、ネバダ核実験場を一望に見下ろす山の中腹にピースキャンプを造ろうとしている。それは国際的にも平和の徒が集えるような施設による予定だ。そのAAVの責任者アンソニー・ガリスコ氏も、ビキニ核実験からのアトミック・ベテランだった。」
『核実験』が神の意志だという不信仰なアメリカ兵……。下「」引用。
「アンソニー・ガリスコ(一等水兵)
「一九四六年の春、ある船に乗るよう命ぜられ、ハワイを出ましたが、二四時間は何の説明もありませんでした。二四時間後、兵士は一ヵ所に集められ、以下のように知らされました。
“軍の使命として戦い方を変える時がきた。原爆を使う実験をしなければらない。これからビキニ環礁で実験を行う。これはビキニの島民にとっても結局は幸せにつながることだ。これは神の意志である。”」
モルモン教徒にも被害者が多いという。下「」引用。
「ネバダの核実験はネバダ州の南部だったので、そのフォールアウトもユタ州南部にとりわけ多かった。その南部の町、セントジョージとシーダーシティが、われわれの調査地だった。そして、そこでのヒバク者の多くはモルモン教徒(白人)だった。」
そして、ゼリー状のほとんど人間の形をしていない子の流産・死産があったという。
これも、中東でも劣化ウラン弾の影響で被害者が同じことが起きているようだ……。
ホワイト・ハウス前で反戦活動を続ける人。下「」引用。
「一つはホワイト・ハウス前で、もう一七年間も毎日休まず核兵器の廃絶を訴え続けているピシオット女史だ。コンセプショ・ピシオット、スペインのガリシア出身だという。もう五○代も中頃の年だが、頭巾の中のまっ黒な日焼けした顔がニッと笑うと、回りの人達が自然と勇気付けられる。
彼女は三○年以上も前にアメリカに移住したが、アメリカの軍備増強を憂慮して、連邦議員とも会って訴えてきたがラチがあかず、一九八一年に、家財道具一切を売り払い、このホワイトハウス前に陣取ったという。夏も冬も一日も欠かさず、アメリカ大統領と向かいあい、核兵器をなくせと叫び続けている。私がいる間にも、ホワイトハウスを見物にくる人達が何人も彼女の小屋がけに寄っては、核兵器廃止を求める国際署名(ヒロシマ・ナガサキからのアピール署名)にサインしてゆく。」
■マーシャル諸島における米国の核実験一覧表■
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俊鶻丸に乗船した戸澤晴己と著者の対談が掲載されていました。
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河井智康・著/新日本出版社1998年
まさに、『原爆神話』を生み出してきた人たち。もちろん、キリスト教が求めた信仰や愛などはこれっぽちもない。『原爆神話』を、認めたり、無視したりしているようなイエス・キリストではなかったろうとボクは思う……。もちろん、日本の神様もまともな神なら許さないだろう……。
アメリカ先住民も被害者である。
--被害者であるが、誇り高きというのが、どうもいつもついている……。
精神的指導者はそれで気分がいいだろうが、一般の先住民はどう思っているのだろうか?
伝統ある智恵は意味あることはわかるが、もっと被害者に視点をおいていただきたい……。
ここでも、原発も関わってくる。下「」引用。
「今また新たな問題を登場している。ネバダ核実験場の近くのユッカマウンテンという地を放射性廃棄物のすて場にしようというのだ。アメリカの中の原子力発電所の廃棄物も含めてのすて場である。エネルギー省(DOE)は「貯蔵所」と称しているが住民にとって結果は同じことである。この山もショーショーニ族の地である。政府は一○○年間の使用というが、放射能は半永久的に大地を汚し続けるに違いないと彼はいう。別の廃棄場では、三○年間稼働させてすでに閉鎖ていれるが、その後の調査でトリチウムが水源を汚染したことが明らかになってきたという。」
アトミックソルジャーはアメリカではアトミック・ベテランズ(Atomic Veterans)というらしい。下「」引用。
「アメリカにはAAVというう組織がある。AVというのがアトミック・ベテランズの略称だ。その人達に呼びかけて平和の運動を展開している組織がAAVである。原水爆禁止世界大会にも毎年代表を出しており、今回のわれわれの調査のアメリカでの受入れ役もしてもらった組織だ。彼らはいま、ネバダ核実験場を一望に見下ろす山の中腹にピースキャンプを造ろうとしている。それは国際的にも平和の徒が集えるような施設による予定だ。そのAAVの責任者アンソニー・ガリスコ氏も、ビキニ核実験からのアトミック・ベテランだった。」
『核実験』が神の意志だという不信仰なアメリカ兵……。下「」引用。
「アンソニー・ガリスコ(一等水兵)
「一九四六年の春、ある船に乗るよう命ぜられ、ハワイを出ましたが、二四時間は何の説明もありませんでした。二四時間後、兵士は一ヵ所に集められ、以下のように知らされました。
“軍の使命として戦い方を変える時がきた。原爆を使う実験をしなければらない。これからビキニ環礁で実験を行う。これはビキニの島民にとっても結局は幸せにつながることだ。これは神の意志である。”」
モルモン教徒にも被害者が多いという。下「」引用。
「ネバダの核実験はネバダ州の南部だったので、そのフォールアウトもユタ州南部にとりわけ多かった。その南部の町、セントジョージとシーダーシティが、われわれの調査地だった。そして、そこでのヒバク者の多くはモルモン教徒(白人)だった。」
そして、ゼリー状のほとんど人間の形をしていない子の流産・死産があったという。
これも、中東でも劣化ウラン弾の影響で被害者が同じことが起きているようだ……。
ホワイト・ハウス前で反戦活動を続ける人。下「」引用。
「一つはホワイト・ハウス前で、もう一七年間も毎日休まず核兵器の廃絶を訴え続けているピシオット女史だ。コンセプショ・ピシオット、スペインのガリシア出身だという。もう五○代も中頃の年だが、頭巾の中のまっ黒な日焼けした顔がニッと笑うと、回りの人達が自然と勇気付けられる。
彼女は三○年以上も前にアメリカに移住したが、アメリカの軍備増強を憂慮して、連邦議員とも会って訴えてきたがラチがあかず、一九八一年に、家財道具一切を売り払い、このホワイトハウス前に陣取ったという。夏も冬も一日も欠かさず、アメリカ大統領と向かいあい、核兵器をなくせと叫び続けている。私がいる間にも、ホワイトハウスを見物にくる人達が何人も彼女の小屋がけに寄っては、核兵器廃止を求める国際署名(ヒロシマ・ナガサキからのアピール署名)にサインしてゆく。」
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俊鶻丸に乗船した戸澤晴己と著者の対談が掲載されていました。
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