磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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灯籠流し 陽の目を見なかった父の原爆小説

2006年10月26日 | 読書日記など
『灯籠流し 陽の目を見なかった父の原爆小説』
   河野治彦・著/文芸社2006年

原爆関連の本はあまり読まれないようです。
それで、長岡弘和さんは「原爆小文庫」をつくられました。



外国の方から見られて日本は見えない檻に入れられていると書かれている本があります。とても民主主義の国の国民とは思えませんね。下「」引用。

「被爆体験者は今なお口を固く閉ざす者が多いという。そういう私も、父が自らの被爆体験を記した小説『廣島』を書斎の本棚の奥に長い間封印(ふういん)してきた。世間から差別や偏見を受けることが恐ろしかった。これまで、「ヒロシマの原爆」の話題からは距離を置き、頑(かたく)なに耳を塞(ふさ)いできた私だった。」


ひどい世の中では、小さくなっていたいものですね。

それを乗り越えられたのは立派だと思います。

この本の主人公である方(父)は、廿日市に住んでおられます。

爆心地から約12km離れた場所。

しかし、ガラスが粉々に破損されるほどの爆風、しかも異様な光線と熱風。

そして、何があったのかラジオをつけるが、廣島放送局は何も放送していなかった。

若い人から、廣島行きの電車は途中で折り返し運転で、廣島に這入る国道には憲兵が立っていて、入らさないと聞く。

廣島にはたくさんの友人がおられたようだ。

その中で特に印象が残るのは、レコード屋の武ちゃん。

こんな時代にも、音楽を愛していた人はやはりいたようです。

流川に行き、武ちゃんの店へ。

そして、武ちゃんの遺骨を発見する。

兵隊さんの冷凍ミカンの話がこの本でも書かれてありました。





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