磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

鱧男の小説などをUP。環境問題に戦争・原発を!環境問題解決に民主主義は不可欠!

報道災害〈原発編〉-事実を伝えないメディアの大罪-

2011年11月27日 | 読書日記など
『報道災害〈原発編〉-事実を伝えないメディアの大罪- 幻冬舎新書 う-2-2』
   上杉隆、烏賀陽弘道・著/幻冬舎2011年

「嘘に寛容でミスに厳しい日本のマスメディア」というのは、まさに事実ですね。
--この本には書かれてありませんが、いまだにペテン師総理待望論というペテン師の一味がいますね。
嘘に寛容な大手メディアですね。大手メディアも原子力ムラのメンバーであることも忘れないでくださいね。



日本=“情報最貧国”→「情報敗戦」。下「」引用。

「-略-本来、人を救うために存在するはずのメディアが、なぜ日本では『報道災害』の加害者となったのか。本来、公益に資するための存在であるはずのメディアが、なぜ日本では自らの既得権益の死守に汲々とするのか。その答えは、本書にある。
 意見の違いはあるだろう。しかし、本書が世に出てもなお、二人の叫びが「なかったこと」にされる日本、二人が孤立無援であり続ける日本は、“情報最貧国”への道をまっしぐらに突き進むしかない。その行き着く先は、70年前と同じ「情報敗戦」である。
   フリーランスライター・畠山理仁」

世界では……。下「」引用。

「記者クラブ問題は、日本では長らくアンタッチャブルであったが、世界の報道関係者の間ではつと有名であった。特に東京電力福島第一原発での事故以降、米国のみならず、欧州や中東諸国のメディアでほとんどメジャー級の扱いで報じられている。もちろん、否定的な切り口でた。
 先進国であるはずの日本の報道機関が、四半世紀前の共産国家時代のソビエト政府と同党か、もしくはそれ以下のレベルであるなど、いったい誰が信じようか。だが、残念ながら今、それは否定できない事実となってしまった。
 記者クラブは、報道機関としての機能不全どころか、政府の東電の「広報機関」に成り下がって逆機能を果たし、3・11で被災した日本にさらなるダメージを与えてしまった。-略-」

【報道災害】無責任な報道。下「」引用。

「ただあるのは、根拠もなく「安全」「安心」を繰り返し、国民を被曝させ、海洋への放射能汚染水のリークを黙認している姿だけだ。それが重大な国際犯罪で日本の信頼を毀損させる恐ろしい行為であると知りながら--。
 無責任な報道のおかげで、多くの子どもたちや妊婦が被曝してしまった。また、人類共通の財産である海を汚してしまった。だが、報道の不作為によりそうした事実も日本人だけが知らない。
 本書の対談相手である烏賀陽弘道さんは、それを「報道災害」と呼んだ。なんとしっくりくる言葉だろうか。」

生死のかかった国民を無視……「オールド・メジャーメディアの脳死」。下「」引用。

「国民が生死のかかった決断をするのに役に立たない「報道」など、何の存在意義があるのだろう。私は自分もそのひとりだった日本の報道機関のあまりの不能ぶりに愕然とした。まるで知らぬ間にメルトダウンしていた原子炉のように、報道機関の内部は、私が思っていたよりはるかにひどい劣化が進んでいたのだ。
 3・11クライシスは今もなお解決せず進行しているというのに、オールド・メジャーメディアは、改革の意思も能力も失ってしまったように見える。体は動いているが、脳はすでに死んでいるのだ。この「オールド・メジャーメディアの脳死」を前提に議論を始めないと、状況は悪化するばかりだ。今は危急の事態だ。悠長に誓いなどと言っている場合ではない。-略-」

風評被害ではなく放射能の実害。下「」引用。

「4月27日にJA栃木中央会が「東京電力に対して12億円の損害賠償を請求する」と発表しましたが、あれは風評被害じゃなくて明らかに放射能の実害ですよ。今は出荷制限を解除されましたけど、栃木県ではホウレンソウやかき菜、シュンギクから暫定基準値を超える放射性物質が検出されていました。-略-」

index

フランスと日本。下「」引用。

「烏賀陽 4月26日には東電本店前にウシも来て抗議したし、だんだんフランスの農民デモみたいになってきた。東電前でウシを放していろいろ撒き散らしてやれば、東電もかなりこたえると思うんやけど(笑)
上杉 フランスだったらやっていますよ。でも、日本の場合はそれをやったほうが捕まってしまう。そしてメディアが「やったほうが悪い」と報じる。」

大手メディアは記者クラブ抗議の記事を掲載しない……。

記者会見は、情報収集にもつながるという……。

海外メディアを入れないと……。下「」引用。

「「海外メディアを会見の場に入れないと、必ず海外メディアが厳しい報道をしますよ」とも忠告しました。実際、政府が情報へのアクセスを閉ざしていたから、海外メディアに「日本は核爆弾を作っている」なんてひどい報道をされました。」

東電の会見に詰めている記者は、経済部と社会部と科学部と、あと遊軍で、全部で300人ぐらい。

除染の期間。下「」引用。

「先日も日本原子力学会元会長の田中俊一さんに「土壌の除染にはどのくらいかかりますか?」と聞いたら「10年」と言われました。-略-」

index

index

現場優先の外国。下「」引用。

「これはチェルノブイリ原発事故の時もそうだったし、アフガン戦争の時も現地にいる記者たちは「大変なことが起こっている」とわかっていた。だけど現場の記者たちからの報告をニューヨークで受けている編集主幹は「別にそんな大げさじゃないだろう」という態度だった。それでも海外のメディアが最終的に現場にいる記者の意見を優先するのは、現場のね信じたものが重要だとわかっているからです。日本の場合は現場の記者を優先しないで、デスクとかキャップとか、現場感のない上の人の意見を優先するんです。ここがね、最大の分かれ道です。」

「安心デマ」は大手メディアのほとんど……。

池田信夫、江川紹子は現場感がない。下「」引用。

「その現場感がない人間は「大丈夫ですよ、放射能なんて」と言っていられる。佐々木俊高さんとか池田信夫さんとかね。3月12日にニコニコ生放送で震災特番をやったときに、ボクは言ったんです。「これはとんでもない。とにかく子どもと妊婦は逃げるべきだ」と。「放射能は見えないから大げさでいい。とにかく30kmでも逃げてください」と言ったら、江川紹子さんに「それは賛成できない」と言われました。」

予防原則も知らないジャーナリストって、何者???

飯舘村とIAEA、そして北朝鮮と同様の日本政府。下「」引用。

「日本政府はIAEAの「勧告」を無視し続けてきました。たとえば3月30日、福島県飯舘村で測定された放射線レベルがIAEAの避難基準を超えているとして、住民への事実上の「避難勧告」を伝えました。その時、日本政府は「情報を精査している」という詭弁を弄して、事実上、無視し続けてきたんです。日本のテレビ・新聞が批判する北朝鮮やイランと同じことをやったわけですよ。-略-」

iPod2発売は速報するが、プルトニウムが検出されたことはしない。

「MOX」燃料。

デマと「誤報」

佐々木俊尚は「安全デマ」を広げた『報道災害』の第一人者。

TBSラジオを東電批判をしたら降ろされた上杉隆。
--交代と書かれてあったが、契約したところだったという。

まともな報道をさせない=【脅し】スポンサーを降りた電事連。下「」引用。

「『ニュースの深層』では、震災の前に『ミツバチの羽音と地球の回転』を撮った鎌仲ひとみ監督を番組に呼んだら電事連がスポンサーを降りちゃった。実はあれも事前に局長に電話して「上関原発反対運動の映画を撮った鎌仲監督をゲストに呼びますけどいいですか?」と聞いていんです。電事連がワンスポンサーだったから。そうしたら局長が「OK。何とかする」と言って、監督をゲストに呼んだ。」

広瀬隆は出すな。下「」引用。

「例えばズバリ原発批判っていう形じゃなくても「広瀬隆は出すな!」とかね。そういう消去法的な「これはダメ」という思考の禁止事項がある。」

広瀬隆を出したところは、本気だなということですね。
--大手メディアで反原発っていえる人ってことは、広瀬隆じゃないってことでもありますね。本気じゃない反原発ってことですね……。
広瀬隆は、ボクたちの世代ではベストセラー作家。読者は多いと思うのですが……。

index

160年前の仏……。下「」引用。

「とにかく160年前のフランスでやっていた記者クラブ問題が、日本では未だにど真ん中なんですよ。記者会見を開放するかどうかなんて、フランスではとっくに議論されていた。」

管理職になるとかわる記者たち……。

ツィッターに疲れた上杉、ほぼやめちゃった烏賀陽。
--ボクがツィッターをしない理由の一つ。10年以上前のPCで、なかなな画面がでない……。

活動停止を永遠にすべきは記者クラブであり、癒着システムを非難する上杉はもっと活動してもらいたいと思う。

しかし、えげつない彼らと、ここまでよく闘ってきたなと、上杉を賞賛するしかない。

「上杉に残れ!」とジャーナリストでいう者は、彼ほどのことをしてから、偉そうにいえ!!!

index






index

index

INDEX

index

目 次



エンタメ@BlogRanking



最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。