あかねさんシリーズ002 男が女de女が男 215 そのまんま舞妓! こちらの世界にいる女尊男卑の世界で育った茜。 ファッションだなんて、そんなこと暇人の考えることだろうと思っている。 ファッションがこれほど、世界の人を魅了し、経済的にも巨大産業であることも、念頭にない。 人なんて、自分の興味のあることにしか、感心を持ちたがらないものである。 しかし、好き好きなんていっていられない、エネルギーの問題、原発の問題、核兵器、遺伝子操作……。 そんな命に関わることは、みんなに考えてもらいたいのだが……。 人間の心というものは、化学反応よりも理解困難なものであり、時にあまりにも悲しいものだったり、不条理だったりすものである。 茜の頭にふとある考えがうかんだ。 --ファッションといえば、京都関連のインターネットで検索していたら、舞妓さんは歩く美術館などと書いてあったなあー。 西陣おり、友禅染め、京都の人間国宝がつくった……。 何千万円もの服装を着ているわけで、歩く京都の物産展である。 そんな表現がおもしろかったので、記憶に残っていた。 「どうしたんですの? 茜さん」 「えっ、ちょっと思い出し笑いです……」 「あら、どんなこと?」 「舞妓さんは歩く京都の物産展というのが、おもしろくって……」 「やはり、ファッションに興味があるのね。そうだわ、舞妓といえば、小説をもっていますわ」 稲葉はカバンから、「少年舞妓・千代菊がゆく!」を出した。 そしてその本を手にとり茜は思う。 --男が舞妓で当たり前じゃないか。 しかし、むこうの世界では、女ヘンではなく、男ヘンである……。 こっちの京都好きの人からみたら、とってもヘンかもしれない……。 だが、単なる文明のちがい……。どちらも、見事な舞いを見せてくれる……。はずです……。
人気blogランキングへ ありがとうございます。 |
最新の画像[もっと見る]
- いい音ってなんだろう-あるピアノ調律師、出会いと体験の人生- 12年前
- 音楽演奏の社会史-よみがえる過去の音楽- 12年前
- AERA ’12.7.16 12年前
- 週刊現代 2012-8-11 12年前
- AERA ’12.7.9 12年前
- 必ず来る!大震災を生き抜くための食事学-3・11東日本大震災あのとき、ほんとうに食べたかったもの- 12年前
- 僕のお父さんは東電の社員です-小中学生たちの白熱議論!3・11と働くことの意味- 12年前
- 日本の原爆-その開発と挫折の道程- 12年前
- エコノミスト-週刊エコノミスト- 2012-3/13 12年前
- エコノミスト-週刊エコノミスト- 2012-3/6 12年前