磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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湯川秀樹著作集5 平和への希求

2007年08月06日 | 読書日記など
『湯川秀樹著作集5 平和への希求』
    豊田利幸(編・解説)/岩波書店1989年

たくさんの良いことが書かれてありました。博学であられます……。



昔もずっと軍国主義だけであったわけではありませんね。

英国流の自由主義のなかで、湯川秀樹博士は思春期をすごされたようです。

原子力というものができて学者もかわらないといけない。下「」引用。

「所が原子爆弾というものが現われてまいりまして、それ以後原子力というものが今日までの間に私どもにとって、益々重大な問題となって参ったのであります。そうなると真理の為の真理を探究するだけで他のことは考えない、というわけにはいかなくなって参りました。」


「アインシュタイン先生の想い出」という小タイトルで書かれています。
それだけでなく、アインシュタイン博士のことがよく出て来ます。下「」引用。

「昭和二十三年に私はプリンストンの高等科学研究所に招聘されたので、先生とはたびたびお目にかかる機会ができた。私の部屋は研究所の三階にあり前の広い芝生が一目で見渡せた。朝十一時ごろになると芝生の中の道を向うからゆっくりと歩いてこられる先生の白髪が一目でそれとわかった。先生は質素というか簡素というか、身なりも住居にもゼイタクということには全然関心を待たれなかった。」


アインシュタイン博士は「自分は東洋人だ」と、湯川博士にいわれたという。

--ユダヤ人ですから、そういわれても不思議はないと思います。

このアインシュタインの名言は二度でてきました。下「」引用。

「全体的破滅を避けるという目標は、他のあらゆる目標に優位しなければならない」という言葉で表現している。」


核アレルギーについても何度か否定されています。下「」引用。

「近ごろよく使われる、もう一つの言葉に「核アレルギー」というのがある。それに日本人が核兵器に対して神経質すぎるという意味に使われている。アレルギーという言葉は普通人にとって特に有害でもない食物に対して過敏な反応をする特異体質などを指している。ところが核爆発は日本人にとっても他のどの国の人にとっても極めて危険なものである。日本人が恐るべきものを恐れているのこそ正常であって、核兵器に対して鈍感になっても、その危険性に決して滅殺されないのである。」

世界法の大切さ、世界連邦についても書かれています。

「平和への願い」という小タイトルにもアインシュタイン。下「」引用。

「一九四八年、私がノーベル物理学賞を受賞する前の年、アインシュタイン博士は、私と私の妻の手をとって言ったのでした。
「ドクター湯川、そしてマダム湯川、核兵器全廃のために、私たちは全力をあげよう。そしてその方法は、世界が一つになること、一つの連邦国家となることしかない』と。」














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