磯野鱧男Blog [平和・読書日記・創作・etc.]

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HIROSHIMA 小田実

2008年11月07日 | 読書日記など
『HIROSHIMA』
  小田実・著/講談社1981年

『講談社文庫 HIROSHIMA』
  小田実・著/小川和祐・解説/講談社1984年

扉に書かれてあるのは、嘘だと思います……。下「」引用。

「武器をつくる目的は人を殺すことにあるのではない。ひとえにそれは誰かが他の手だてを見つけて問題を解決するための時間を稼ぎ出すことにある。
   ロス・アラモス科学実験所所長(1945-1970)
      ノリス・E・ブラッドベリー博士」

科学者の責任を放棄した、無責任な言葉だとボクは思います。

開発だけでも、多くの人々に不幸をあたえたのに、この言葉はないだろうとボクは思う。

インディアンのことがよく書かれてある。下「」引用。

「実際、インディアンのに行くと、白人そっくりの顔だちをした子供が何人かいたが、あれはみんな母親がどこかで彼のような白人の男に襲いかかられたりした結果だった。」

インディアンが嘘つきというより、差別主義者が嘘をついていることが多いと思う。下「」引用。

「ペギイの母親の口癖は「インディアンは嘘つき」でペギイもいつも聞かされているうちにそんな気になっていた」

日本でも、差別主義者の歴史というの、彼らの都合のいいようにねじ曲げられる……。

この本にもどります。

--日本人は収容所に入れられる。

運良く日本に帰国できても……。
--日本ではナカタは、「アメリカ人」といわれ、その意味は「スパイ」という意味だったという。

朝鮮人差別をそのまま書いているだけだった……。

徴用工の仕事場、お座敷……。下「」引用。

「「徴用工」のもと芸妓たちはそこにお座敷着に着替えて出て来る。」

今も、とても戦闘集団とは思えない組織である……。

神々が火焔の矢を?……。下「」引用。

「彼女はそのとき決して神に祈ったのではなかった。神々が火焔の矢を地上に降らせている以上、神に救いを求めたところで無駄だったにちがない。彼女の本能は彼女にそう告げていたのだろう。彼女は祈ったのではなかった。ただ、自分は死なない。自分は生きる。そう思っただけだ。」

神が原爆投下をしたわけでないと、ローマ法王はヒロシマで話した……。
運命が神としたら、投下したということになるだろう……。
かつてのローマ法王の神は“愛”であった……。
--死んだら、それぞれの主人(神)の元へ行くのだろうか?

インディアンが海兵隊でベトナムへ

ホピ族の予言……。下「」引用。

「物のことばかり考える人が避難所(シェルター)をつくったりする。心の平和をもつ人は、すでに生命(いのち)の大きな避難所のなかにいる。悪に対しては何んの避難所もないものだ。黒人であれ白人であれ、肌色の赤い人、黄色いひとであれ、イデオロギーによって世界を分けたりする作業に加わらない人はまちがいなく次の世界に生きることができる。そういう人すべてはひとつになっていて、おたがいが兄弟だ。
      (ホピ族の予言)」


文庫の解説ではこんなことが書かれてあった。下「」引用。

「これは著者にとつてはなはだ不満を与えるだろうが、若い読者一般の小田実という作家への認識は作家である以前に思想家であるというような受け取られ方をしているのではないか。六○年安保闘争以後、国民の関心が政治から経済へと急転換してゆく過程で、戦後に萌芽した市民思想は危機に瀕していた。その六○年代の危機にこの作家は「ベトナムに平和を!」を標榜して、市民思想の再生を行動によって具現した。いわゆる「べ平連」運動である。思想家としての小田実の評価はこの時代に定着した。」










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